日記「ゲーセン」
熊本の市街地で繁華街?でもある下通アーケードから少しだけ離れたところにTSUTAYAがある。このTSUTAYA、私が中学生ぐらいの頃までは地下にゲームセンターがあった。
このゲームセンター、昨今よく見るファミリー向けの明るい内装ではなく、薄暗くコインゲームやスロットがあり、定かではないが喫煙もできたと思うぐらいディープなスポットだった。当時の私にとっては少し怖めのお兄さんやお姉さんの集う場所。ゲームの液晶が眩く光るその場所は私にとってかっこよく大人な世界だった。
いつの日か、地下は改装工事に入り、あのアングラな洞にゲートがはられた。次にゲートが開いた時には、地下は地上階同様に明るく、ゲームセンターの見る影無いほどにフツーの書店売り場へと変わっていた。
時代の移り変わりというのは、意外にも肌で体験できるもので、レンタルビデオスペースも無くなり、売り場の縮小され、代わりに別のテナントが入っては潰れを繰り返す。
いつか、このTSUTAYAそのものも、その波に流されるのではないかとも思う。そう思いながら、私はTSUTAYAの地下へと続く階段を下る。あの日の喧騒が聞こえてくる気がする。