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飛騨高山と昭和の理髪空間
高山市の人口は2023年で83,461人でした。ここでも人口減少は大きな課題です。
中心市街地における人口は、2013年には10,648人でしたが、2023年には8,649人になりました。
こうした中、目についたのは「理容」を家業とする世帯が少なくないということでした。
人口の割に理容店が多い?そんな感想を持ちました。
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こちらは、その名もズバリ「理容 飛騨」。毛筆で書かれた勢いある店名、一体どんな店主なのか、どんなお客さんがいらっしゃるのか、とても気になります。
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犬も歩けば棒に当たる、ではありませんが、バイクを走らせれば、「クルクル」に当たるのが、高山の中心市街地でした。
店舗のファサードは、街ゆく人の数も多く、商売も活況を呈していた昭和の時代を想わせます。
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昭和の時代まで、住宅と店舗を合体させて家業を営むスタイルは商売のスタンダードでした。
東京では平成に入ってからでしょうか、商売は家から切り離され、家業が成り立たなくなる時代に突入して行きました。
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「1000円カット」などのカテゴリーキラーが出現し、都内の町の理容店はとたんに顧客を失いました。
私の近所のおじいさんも、技術がありながらも、職を失い「いきいきシルバーライフ」などという言葉とは真逆の生活者になってしまいました。
高山市では市場競争以上に「なじみの客が鬼籍に入る」、と言った高齢化が深刻かもしれません。
市内には格安カットのお店もあるようですが、うまく市場を棲み分けながら、ご商売を維持されて欲しいと願うばかりです。
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さて、こちらは高山市街地で最も際立つ「バーバー」でございます。
古道具に囲まれたこの朽ちた建物。ここで「バーバー」が営まれているとは誰が想像できるでしょうか。
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店名は「BAR BAR BUNSUKE」でございます。
高山昭和館(岐阜県高山市下一之町6番地)の斜向かいにあります。
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窓越しにうかがう店内。店主のBUNSUKEさんは、タイムカプセルのような空間で、お仕事をされている様子でした。
一見の客は果たして歓迎されるかな、などと躊躇してしまい、入店には踏み切れませんでした…。
店舗に一歩踏み込む勇気のない方はこちら↓がおすすめです。
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斜め向かいにある高山昭和館には、ちゃんと「昭和の理容空間」がしつらえてあります。
雰囲気だけでも味わうことができます。
高山市街地は、古い街並みと言われる「さんまち」で江戸・明治、そして街全体で古き良き昭和を体感できる町。みなさんも発見を楽しんでください。
【高山昭和館 入場料】
[大人]1,000円
[高校生]800円
[中学生]600円
[4歳-小学生]400円
[3歳以下]無料
※JAF会員やAEON会員割引などあり