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浅草寺「四万六千日」のほおずき市
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「四万六千日」の縁日を迎えた浅草寺の境内には、今年もほおずきの屋台がたくさん並びました。新型コロナの影響で、2020-21年と中止になりましたが、昨年から復活し、今年も多くの人で賑わいました。
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浅草寺では「功徳日」というものがあるらしく、7月10日は「その日一度の参拝で四万六千日分の参拝をしたのと同じ」だと言われ、200年も昔から多くの参拝客を集めてきたと言われています。
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鉢植えは2500円、またほおずきの実は3つ入り500円で売られていました。ほおずきはナス科ホオズキ属の多年草。外側のオレンジ色の袋を開くと、中からミニトマトによく似た果実が出てきます。
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昔はこれが子どもたちの遊びの1つでもありました。「笛」のようにして口の中で鳴らすのですが、そこまでにするには根気が要ります。
まずは実をよくもみほぐしてやわらかくし、中の果肉をうまく取り出すのですが、たいていこのときに果肉を包んでいる袋が破けてしまいます。
こうした遊びは、昭和の子どもたちにとってもすでに“昔の遊び”でした。
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今年は気が付きませんでしたが、「四万六千日」の縁日には、釣り忍(つりしのぶ)も売られていたものでした。
釣り忍は「竹や針金を芯にして山苔を巻きつけ、その上にシノブの根茎を巻き付けて、さまざまな形に仕立てたもの」と言う説明があります。
昔は軒下などにつるして楽しむ夏の風物詩でしたが、現代の住宅には「軒下」も、また、それをめでる縁側もなくなってしまいました。
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釣り忍にはそれにぶら下がる形で風鈴もセットで売られていました。目と音で楽しむ“夏の植物”はこんなにも風流でしたが、今や都心の街のど真ん中で、風鈴の音を立てるのは難しいかもしれません。
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ほおずき遊び、釣り忍、風鈴――季節を味わうことができる時代は「むかしむかし」になってしまいました。
「釣り忍」の風情は西岸良平先生の作品でも“鑑賞”することができます。ぜひ「昭和の夏」をご堪能ください。
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「釣忍」ビッグコミックス「三丁目の夕日 夕焼けの詩」第48集収録作品(「特選 三丁目の夕日12か月 7月の物語」がオススメです)