ひらがな畳語、無視できないその店名インパクト
畳語といえば、同じ単語や語を繰り返して作られた単語のことだけど、日本語の世界はこの畳語がかなりたくさんありますよね。
ザーザー、しとしと、ポツポツ…気象用語だけでもたくさんあります。これらはオノマトペとも言います。
先日、中国の留学生から、「中国語で星の瞬きはブリンブリンっていうんだよ」と教えてもらいました。
え?ブリンブリン⁉︎ 星のキラキラがブリンブリンなの?なにそれー!
調べてみたらこんな漢字が当てられていました。
哺拎哺拎 bǔlīnbǔlīn
中国語のオノマトペっておもしろーい!ですね。
さて、店の名前に繰り返しの言葉が使われているといえば、有名チェーンに七輪焼肉「安安」さんがありますね。覚えやすい店名で、安安さんは家族で使わせていただいてます。
しかしながら、漢字を当てはめているため、”店名インパクト”にはあと一歩かも…? もしも「あんあん」だったらどうでしょうか…、みなさんも想像してみてください。
一方で、ひらがなの繰り返しを使った店名は、実に不思議なインパクトを放っています。以下、ご覧ください。
赤提灯に、黒の筆書きでまきまき!これはかなりのインパクトです。
こちらはるりるり。神奈川県横浜市神奈川区大口通で目撃した大衆食堂のような風情のある居酒屋さんです。(とにかく掲示物がすごい)
こちらは「生涯青春の湯」を枕言葉にした東京都内の温泉。言葉のとおり、お湯はなめらかで本当につるつるになります。むしろ肌感覚では「ぬるぬる」かも。名称改め「ぬるぬる温泉」?
しましま。いいですねえ。フォントもしっくり来ます。オーナーはきっとユーモア溢れる方なんだろうな、と拝察します。
黄色に赤字でおむおむ!この衝撃的な店名はピカイチです。
こちらは、中野区は野方駅北原商店街の中にあるオムライス専門店。撮影日はあいにくシャッターが下りていましたが、とても気になるお店です。
野方には「まきまき」さんもありますね、いっそのこと商店街をあげて「オノマトペ店名で町おこし」をしてみてはいかがでしょうか。
「ひらがな繰り返し店名」にはかなりアンテナを張ってきたつもりだけど、意外に少ないな、というのが印象的でした。
でも、それにはとても不思議なインパクトがあります。
東京屈指の観光名所「夕やけだんだん」も、その「ひらがな名称」ゆえに愛されているのではないでしょうか。
視覚的にも、言葉遊び的にも、また誘客の力としても、この秘めたるパワーを無視することはできませんね!
番外編で…。
こちらはひらがな単独一字の店名です。これはもう「カリキュラマシーン」並のセンスです。地平線の向こうから、「の」の字がゆっくりと上昇してくる映像を想像してしまいます。