誕生日に思うこと

今月の初め、29歳の誕生日を迎えた。

小さい頃は、誕生日にはケーキは食べられるし、プレゼントはもらえるしで、クリスマスやお正月に並ぶ一大イベントだった。私は夏生まれなので、今年はどのアイスケーキにしようかなどと考えながら、誕生日になるのをまだかまだかと首を長くして待ったものだ。夜ご飯には私の好物が並び、ケーキのチョコプレートだってもらえる。そうやって過ごしていると、何をするにしても「今日は誕生日だ」という特別な気持ちが湧いてきて、誕生日の前後で見た目が一気に変わったりするという大きな変化はないのに、自分が少しだけ大人になったような気がしてちょっと誇らしくなったりもした。
他の364日とは違う、特別な日。誕生日とはそういう日だったのだ。

大人になった今も、誕生日がメモリアルな日であることには変わりないけど、それでも子供の頃ほどの一大イベント感はなくなってきた気がする。昨日と同じように仕事をするし、家事もこなす。誕生日といえども、365日のうちの1日、いつもの一日に過ぎないのだ。今年の誕生日もそんな風に、いつもと変わらない普通の1日であった。でも、普通に誕生日を迎えられるって結構幸せなのかもしれない。

ところで、今年の誕生日はお祝いのメッセージをいただくことが多かった。LINEもそうだし、「この柄好きだと思って」と言って、絵はがきに手書きのメッセージを添えて渡してくれた友人もいた。メッセージを書こうと思ってくれたことはもちろん、わたしのことを想って時間をかけて準備してくれたことがとてもありがたいし、そういう友人を持つことができて本当に幸せだなあと思う。

友人からのメッセージには、「お誕生日おめでとう」の他に、「いつもありがとう」とか、「あなたのこんなところが素敵だと思う」といったことも書いてあった。普段そういうことを伝え合う機会って中々ないから、少しこそばゆくて、でもとても嬉しかった。誕生日の今日なら、私もいつもよりも少し素直になれる気がして、「ありがとう」と一緒に、友人のいいところを伝えた。

誕生日って単なる1日、365分の1だと思っていたけど、日頃の感謝や普段思っていることを伝えるには、すごくいいタイミングなのかもしれない。歳を重ねるにつれて普通の1日になりつつあった誕生日だけど、やっぱり特別な日なんだなと改めて思った、そんな29回目の誕生日であった。

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写真は、友人がくれた絵はがきです。女の子がケーキの上ではっちゃけていて、なんともかわいらしい。背景の薄みどりも爽やかでいいですね。私は緑が好きなので、よく分かってるなあという感じでした。笑