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2024/3/16 今週の米国日本経済まとめ
⭕ 今週は、2月 消費者物価指数 CPI(3/12)、2月 小売売上高(3/14)、2月 生産者物価指数 PPI(3/14)、日銀、マイナス金利解除決定?(3/16)について簡単にまとめてみました。
① 2月 消費者物価指数 CPI 3/12
⭕ 消費者物価指数(前年同月比)
総合 結果+3.2%(予想+3.1% 先月+3.1%)
コア 結果+3.8%(予想+3.7% 先月+3.9%)
![](https://assets.st-note.com/img/1710334679274-sgmtioKLHj.png?width=1200)
✅ 2024年2月の米消費者物価指数(CPI)が総合、コアとも市場予想を上回る伸びとなる。
利下げに対して慎重姿勢は強まったが、発表後の米国株式市場は動じる事なく反騰。やや円安ドル高に振れた。
発表元の労働統計局によれば、総合CPIでは前月比での上昇のうち60%余りを住居費とガソリンが占めた。このほか中古車や衣料品、自動車保険、航空運賃も上昇。航空運賃の前月比での伸びは2022年5月以来最大だった。
サービス分野で最大の項目となる住居費は前月比0.4%上昇と、前月から伸びが鈍化。持ち家の所有者が賃貸料を支払っていると仮定した計算上の家賃である帰属家賃も上昇ペースが減速した。
1月の帰属家賃については、労働統計局が同月の統計発表後に、急上昇の一因は価格上昇ではなく、基になる計算手法の変更によるものだと説明していた。
② 小売売上高 3/14
⭕ 小売売上高(前月比)
総合 結果+0.6%(予想+0.8%)
![](https://assets.st-note.com/img/1710504105116-nPF8FX8XSF.png?width=1200)
✅ 2月の小売売上高は予想を下回る結果となった。1月の速報値は▲0.8%から▲1.1%へ下方修正しているおり、米国消費者は財の購入を買い控えしている事が伺える。
自動車を除いた小売売上高は+0.3%と、こちらも予想の+0.5%を下回った(前月は▲0.8%)
③ 生産者物価指数 3/14
⭕ 生産者物価指数 (前年同月比)
総合 結果+1.6%(予想+1.2% 先月+0.9%)
コア 結果+2.0%(予想+1.9% 先月+2.0%)
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✅ 注目されていた2月の生産者物価指数は、消費者物価指数同様に予想を大きく上回る伸びとなり、インフレ圧力が根強く持続している事が浮彫りになる結果となった。
✅ OPECプラスの協調減産、イスラエル・ハマスなどの中東情勢、ロシア精油所の被害など、世界的な原油の供給不足によりガソリン価格が高騰し、全般的なエネルギーコストの上昇が総合数値を押し上げた形になった。
(3/16時点、原油先物(WTI)1バレル=81.00ドル)
結果に市場の反応は大きく、国債利回りは上昇、米国株市場は反落。
(米国10年債利回り、4.290%、10bp上昇)
④ 日銀、マイナス金利解除決定? 3/16
🟡🟡🟡3/19(火)に行われる日銀政策金利決定会合での「マイナス金利解除決定」が各メディアで報道され、ほぼ決定的となった。🟡🟡🟡
日本の株式市場、金融市場は、日銀審議員による先週からの「解除観測気球」で地ならしされ、株安、債券利回り上昇と既に織り込まれている感が高い為、市場の混乱は少ないと思われる。
日銀植田総裁の以前からの「春闘の結果を見て判断する」との言葉通りであり、3/15、日本労働組合連合会による春闘集計結果の発表により、世間は決定的な雰囲気を醸し出している。
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⑤ 重要経済指標のおさらい
![](https://assets.st-note.com/img/1710506918901-dY8pyiR8lD.png?width=1200)
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⑥ 政策金利予想 3/16
✅ 2024/3/20、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが98.0%」【5.25-5.50】
✅ 利下げ観測
★ 2024/5/1 「6.4%」
★ 2024/6/12 「58.8%」
★ 2024/7/31 「77.6%」
![](https://assets.st-note.com/img/1710592602700-A77dJebSuq.png)
⑦ まとめ
⭕ CPI、PPIの結果により、過熱気味だった米国株式市場を大きくクールダウンさせた。特にハイテク関連株の売りが優勢となり、ナスダックは15日、1%近く下落、主要3指数とも2週連続で下落となった。
⭕ 市場参加者は6/12の利下げ観測を後退させ、7/31の利下げ観測を強めた。
★3/9時点での 6/12利下げ観測【73.4%】
★3/16時点での 6/12利下げ観測【58.8%】
⭕ 日銀「マイナス金利解除決定」が各メディアで報道され決定的となった。市場は織り込んでおり、大きな混乱はなさそうです。
特に銀行業は、日銀の当座預け資産にかかるマイナス金利が無くなるだけで、単純に収益が上る計算となる為、暫く日本の銀行株は強気相場になる可能性が高いのでは?
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)3/16現在
★ 米国10年債利回り 4.308%(3/9 4.077%)⤴
★ 日本10年債利回り 0.772%(3/9 0.728%)⤴
★ 1ドル=149.045(3/9 147.096円)⤴
★ 原油(WTI)1バレル=81.00ドル(3/9 77.85ドル)⤴
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 3/16現在
★ NYDOW 38,714 ▲0.02%(先週比)+0.22%(先月比)
★ S&P500 5,117 ▲0.13%(先週比)+2.23%(先月比)
★ NASDAQ 15,973 ▲0.70%(先週比)+1.25%(先月比)
★ 日経平均 38,737 ▲.2.40%(先週比)+0.65%(先月比)
🔅 来週の経済指標
3/19 日本 日銀政策金利決定会合
3/21 米国 FOMC 連邦公開市場委員会