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2023/12/16 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週の米国経済指標、消費者物価指数 CPI(12/12)、生産者物価指数 PPI(12/13)、FOMC 連邦公開市場委員会(12/13-14)、小売売上高(12/14)、について簡単にまとめてみました。



① 11月 消費者物価指数 CPI 12/12

⭕ 消費者物価指数(前年同月比)
総合 結果+3.1% 予想+3.2% (先月+3.2%)
コア 結果+4.0% 予想+4.0% (先月+4.0%)

出典元 TRADING ECONOMICS

✅ 前年同月比では、総合、コア共にほぼ横ばいであるが、総合CPIの約3分の1を占める住居費は0.4%上昇し、ガソリン価格の下げと相殺する形になった。

✅ 状況は良くなっているが、コアCPIは未だ4%を切る事が出来ず、早期の金融緩和を期待観測する楽観ムードに水を差す結果となった。


② 11月 生産者物価指数 PPI 12/13

⭕ 生産者物価指数 (前年同月比)
総合 結果+0.9% 予想+1.0% (先月+1.2%)
コア 結果+2.0% 予想+2.2% (先月+2.3%)

出典元 TRADING ECONOMICS

✅ 企業のコストプッシュによる価格転嫁が落ち着き、インフレ圧力の和らぎが感じられる結果となった。

✅ 低下の原因には、主にガソリン価格が寄与している。米国と中国の製造業の原油需要低下により価格が下落している為、まだ下がる可能性も大いにあると考えれらます。


③ FOMC(連邦公開市場委員会)12/13

⭕ 米連邦公開市場委員会(FOMC)は12/13に開催した会合で、3会合連続で主要政策金利の据え置きを決定しました。FFレート5.25-5.50%

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が13日に発表した声明文 

 最近の複数の指標は、経済活動の伸びが第3四半期の力強いペースから鈍化してきたことを示唆する。雇用の伸びは今年の早い時期より緩やかになってきているが、強さを維持しており、失業率は低いままだ。インフレはこの1年で緩和したが、依然として高い水準にある。
  米国の銀行システムは健全で強靱(きょうじん)だ。家計と企業向けの金融・与信状況の引き締まりは、経済活動や雇用、インフレに影響を及ぼす公算が大きい。こうした影響の度合いは不確かなままだ。委員会は引き続き、インフレリスクに細心の注意を払っている。
  委員会はより長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。これらの目標実現を支えるため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを5.25-5.5%に据え置くことを決めた。委員会は追加情報とその金融政策への含意を引き続き見極めていく。インフレ率を時間とともに2%に戻すために追加引き締めが適切となり得る場合、その程度を決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する。

出典元 Bloomberg 2023/12/14

⭕ パウエル議長は「利下げは視野に入り始めており、実社会で話題になっているのは明白だ。今回のFOMC会合でも議論した」と述べた。

⭕ 多くのFRBメンバーが追加利上げの必要性は非常に低いと語っている。

FRB パウエル議長

④ 11月 小売売上高 12/14

⭕ 小売売上高(前月比)
総合 結果+0.3% 予想▲0.1%

出典元 TRADING ECONOMICS

✅ 11月の小売売上高は予想外の増加、外食やネット通販、ガソリン価格下落の恩恵を受け、レジャー用品、スポーツ用品の売り上げが増加した。

⭕ 比率が高い自動車、ガソリンを除いた小売売上高も+0.6%と8か月連続でプラスとなり、米国経済の堅調さが伺える。


⑤ 重要経済指標のおさらい

作成 ぼなんざ本舗研究所
作成 ぼなんざ本舗研究所

⑥ 政策金利予想 12/16


✅ 2024/1/31、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが89.4%」

★ 2024/3/20の会合で、「70%の市場参加者は利下げを観測」
★ 2024/5/1の会合で、「95%の市場参加者は利下げを観測」

出典元 CME FedWatch Tool

✅ FRBメンバーによる政策金利予想を現すドットプロットでは、半数以上が2024年中に3回以上の値下げ、政策金利「4.50-4.75%」を支持している。

出典元 CME FedWatch Tool

⑦ まとめ

⭕ 今回のFOMCでは、中央銀行の役割、雇用の最大化と物価の安定を実現を改めて強調した感じを受けた。

 デュアル・マンデート(Dual mandate)は、アメリカ合衆国において、連邦準備制度理事会(FRB)と連邦公開市場委員会(FOMC)に対して、金融政策の運営にあたって課せられている法的使命をいいます。

 1946年の雇用法(Employment Act)に原点を持ち、1977年の連邦準備改革法(Federal Re-serve Reform Act)において、「最大限の雇用(maximum employment)」と「物価安定(stable prices)」が二つの使命として最初に定められました。

出典元 iFinance

⭕ 今回のFOMCの声明を受け、利上げサイクル終了観測がより一層強固に強まり、13日の米株式市場ではNYDOW平均が瞬間的に、約2年ぶりに最高値を更新。
 そして、NYDOW平均は3日続伸となり、15日に史上最高値を記録した。($37,305.16)
★ 米国10年債利回りも8/10以来の4%を切る。
 
★ FOMC後、13日のヒートマップ

出典元 finviz.com

⭕ また、パウエル議長は、期待インフレ率の低下に伴い、実質金利が上昇している事を強調、追加利上げをしなくても金融環境はよりタイトに向かっていると発言している。

★ 実質金利 = 名目金利 ー 期待インフレ率


🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)12/16現在

★ 米国10年債利回り 3.915%(12/16 4.229%)
★ 日本10年債利回り 0.696%(12/16 0.767%)
★ 1ドル=142.217円(12/16 144.994円)
★ 原油(WTI)1バレル=71.79ドル(12/16 71.26ドル)⤴


🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 12/16現在

★ 
NYDOW 37,305 +2.92%(先週比)+6.75%(先月比)
★ S&P500 4,719 +2.49%(先週比)+4.55%(先月比)
★ NASDAQ 14,813 +2.85%(先週比)+4.87%(先月比)
★ 日経平均 32,970 +2.05%(先週比)▲1.83%(先月比)

🔅 来週の米国経済指標

12/19 日本 日銀政策金利決定会合
12/21 米国 7-9期実質GDP確定値
12/22 日本 消費者物価指数
12/12 米国 PCE 個人消費支出

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