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お正月に伏見稲荷トレッキング

お正月休み真っただ中の1月2日、私は娘を連れて京都市伏見区にある伏見稲荷に行きました。どうしても今回はここを訪れたかったのです。約10年ぶりの訪問です。

事前にタクシー運転手から、「伏見稲荷に行くなら必ず電車で行った方が良いですよ」とアドバイスを頂いていたので、電車で行きました。電車で行った方が良い理由は、道路がとても混雑するそうで、車がなかなか進まないからです。また伏見稲荷は駅を出てすぐに鳥居があるので、とても駅近な神社なのです。

タクシー運転手さんによると、伏見稲荷は今京都で最も外国人が多いスポットベスト5に入るらしく、非常に混雑しているとのことでした。またお正月休みなので、地元の人も参拝に訪れるので、より混雑しているかもしれないと覚悟していきました。

今回は朝早く出て午前8時過ぎには神社に到着するようにしました。そのおかげで、本殿での参拝は混雑状況によっては諦めることにしていたのですが、そんなに並ばず本殿を参拝することが出来ました。

今回の1番の目標は伏見稲荷のトレッキングです。伏見稲荷の楽しみは本殿の参拝だけではありません。伏見稲荷は稲荷山という山にあります。そして山には沢山の社があり、参道には沢山の鳥居が並んでいるのです。沢山の鳥居の中をくぐって歩くのはとても気持ちが良いものです。

昔来た時に歩いた時は、約1時間ちょっとで山頂へ、往復2時間で下山することができました。まだ登山をしたことがない娘にも丁度良い登山と思ったのです。それに昔の記憶では、疲れたら途中で椅子もありましたしし、茶屋もあった気がします。人も多いので迷うこともなく、まだ小さな子供連れにはぴったりの登山だと思ったのです。

10年前に来たことがあるという理由で事前に下調べをせずに行きました。途中で、山を登っていく目印の看板を見つけたので、そこで私と娘は看板の方の道へ進みました。

すると、人通りが極端に減ってきました。それに鳥居など見当たらず、本当に山の中に入って行ってしまったようなのです。

反対側から何組か人が来て、すれちがいました。そこですれちかった一組のご夫婦に「この道は山頂へ行きますか?」と尋ねました。ご主人は「山頂へ行けるみたいですよ」と答えてくださいました。「ありがとうございます!」とお礼を言って進みました。山頂に行けるのだと安心しました。

しかし「山頂へ行けるみたいですよ」ということはそのご夫婦は山頂から来たわけではないかもしれない、ということに気づき心配になりました。

あやふやな昔の記憶でしたが、「さすがにこの道は昔歩いた道と違う・・」、と確信しました。通る道も手すりなどなく、落ちたらけがをしそうな崖に面している細い道もあります。山道です。

初めての山で、さすがに娘も細くて落ちたら危ないような道にはビビってしまいました。一緒に手をつなぎながら、なんとか進みました。

登山を始めたあたりで数組の人とすれ違って以来、その後全く人とすれ違わないので、親子二人不安になってきました。

既にけっこう歩いてしまったので、「今からなら戻るよりも上に上がった方が山頂は近い」と信じて歩いていくと、行く所々で社を見つけました。「きっとこの道も大丈夫。山頂へ続いている。」と思えて安心しました。しかしほとんど人はいません。

段々進んでいくと車道の道に出ました。家と思える建物もいくつかあります。人が住んでいる場所にたどり着くと安心するものです。

今自分がどこにいるかも分かりませんが、歩いて1時間経ったくらいでしょうか。外国人のファミリーに出くわしました。まだ小学校低学年の娘くらいの女の子が階段のところで座って休んでいます。

私達はとりあえず他の登山客がいることに、それも家族連れであることにホッとしました。

すると途中で道が二手に分かれました。はて、どっちに進めばよいのか分かりません。看板や目印もありません。後ろから先ほど休んでいた外国人ファミリーも後ろからやってきました。「その人たちの行く方向についていこう」と思いました。

すると後ろから、若い外国人男性が颯爽と登っていきました。その人は手に携帯を持っていて、グーグルマップを確認しながら一方の道を足早に登っていきました。

「よし!こっちだ。」私達も、外国人ファミリーも、男性だ進んだ道へ進んでいきました。

何と最後は段差の大きい階段続きの道でした。ここが私には1番きつかったです。太ももがふらふらしてきました。息もきつくなって、何度か立ち止まって休憩しました。娘の方が先に上っていきました。

結構な段数の階段を上ったと思うと、急にたくさん人がいる道に出ました。鳥居も並んでいます。ようやっと、昔のぼった鳥居のルートに合流できたようなのです。

やはり最初の分かれ道で違う道へ行ってしまったようでした。鳥居のルートは段差も低く上りやすいかったです。

こうしてようやっと山頂に到着しました。結構人が多かったので、山頂と書かれた看板の前で娘の写真をぱちりと撮って、早々に下山することにしました。

下山途中では眼病の社に立ち寄って参拝しました。他にも腰痛など色々な効能の社がありました。疲れていたので途中の茶屋で甘酒を1杯飲みました。

山頂のすぐ近くにあった茶屋はとても空いていた上に、煎茶と茶菓子が2個ついて400円というメニューがありました。そこでは迷って休憩しなかったのですが、そこに立ち寄らなかったことを後々後悔しました。下山すればするほど、茶屋のメニューの値段は高くなっていきますし、混んでいきます。

足はフラフラになりましたが、帰りは行きよりもずっと楽でした。どうにかして下山できてほっとしたのも束の間のこと。時間的に10時半ごろになっていましたが、本殿への参拝へと大勢の人がやってきていました。人の流れに流されるように、のろのろと歩いて出口まで進みました。

さらにお正月期間だからだと思いますが、参拝ルートは一方通行でした。入るルートと出るルートが決まっていたのです。出るルートは駅に近い方だったのでまだよかったのですが、あまりの人の多さに駅まで向かうのに時間がかかりました。

駅までの途中道、焼き栗のお屋台で焼き栗を買いました。ここの焼き栗は京都市内でいくつか店舗を構えているようです。私も何度か買ったことのあるお店です。丹波の栗を使っています。栗の実がとても大きくて、甘いです。そして皮がぱっくりと切られているので、簡単に手でむいて食べられます。

疲れて少しお腹が空いたので、帰りの電車を待つ間、買った栗を手でむいていくつか食べました。

電車に乗って、祇園四条駅に戻ってきました。そこで「寛永堂」を見つけました。11時半ごろ入店しました。喫茶室もあったので、そこで休んでお汁粉を食べました。お正月のせいかわかりませんが、喫茶室は人がいなくてがらがらでした。まるで貸し切り状態でした。そのおかげでゆっくり休めました。1階の店舗は賑わっていました。座席もゆったりしていて、店内もとても綺麗でした。お汁粉もお店で食べたのは本当に久しぶりでしたが、「こんなに美味しいのか」と感激しました。疲れた後には染み渡るのかもしれません。

通常の温雑状況は分かりませんが、座席数も割とありますし、店内もゆったりしているので、穴場の喫茶室だと思いました。また近くを立ち寄る時は再訪したいと思いました。

思っていた道と違う険しい道の登頂でしたが、これも楽しめました。今度来るときは2回目なので、もっとどっしりと構えて安心して上ることが出来そうです。無事娘の初登山も出来て良い経験になりました。

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