JENGA HOUSEプレオープンまでの道のり〜JENGA誕生物語 後編〜
私はケニアのナイロビでコミュニティハウス『JENGA』(通称、JENGA HOUSE)を運営しています。
JENGA HOUSEは2023年6月にトライアルとしてプレオープンしたコミュニティハウスで、シェアハウス、コワーキング、ミートアップなどを提供してきました。
運営主体は一般社団法人アフリカクエスト、運営サポートはAXCEL AFRICAが行っています。
現在は現地インターン生が主導となって運営してくれており、JENGA HOUSEプロジェクトの代表も元インターンの髙塚こころさんが務めてくれています。
そして、現在クラウドファンディングに挑戦しており、JENGA HOUSEを移転・拡張し、グランドオープンに向けて準備を進めています。
後編となる今回はJENGA HOUSEのプレオープンまでの道のりについて少し語らせていただきます。
コミュニティハウスの誕生の瞬間
コミュニティハウスを構想をボヤッと考えていた2023年。
4月になった時に、WhatsAppに1通のメッセージが入りました。
「部屋が空いたから入らないか?」
それは私がコロナ禍の2022年まで4年ほどお世話になったかつての大家さんでした。
私としてもいつかそのアパートには思い出があり、また古い友人も長年住んでいることからいつかまた借りたいと思っていた場所でした。
「もしかしてこれがタイミングなんじゃないか?」
まずは、まだ清掃中の物件を下見に行きました。
幸いにもそこはオフィス利用も可能な物件(ケニアは数が減っている)で、私が実現したいコミュニティハウスを実験するにはぴったりな気がしました。
さて部屋を借りるはいいとしても先立つものはお金です。
ケニアでは家賃2ヶ月分のデポジットと初月の賃料が必要です。
また家具を買うにしてもそんなに物価が安くないケニアではそれなりに予算が必要です。
私はすぐにEXCELシートを開き、シミュレーションを何パターンが考えました。
「3LDKの広さなら、なんとなるはず」
色々思案した結果、私は1週間後にその結論を出しました。
そしてすぐに契約を行い、プレオープンに向けて準備を開始しました。
ただそれでもまだ不安だったので、Xでもコミュニティハウスについてポストしてみて、どれくらいの需要があるかを確認してみましたw
ローカルマーケットを探索する日々
決断したとなると動くしかありません。
早速、コミュニティハウス計画を当時のインターン生と共に開始しました。
どんなレイアウトにするのか、どんな色合いの部屋にするのか、何を買うのかについて議論を重ねました。
少しでも安く購入するため、ベッドやソファーなどはローカルマーケットに購入に行きました。
どんなタイプのものにするか、デザインや色合いなどを現場で確認しました。
またお店といっても複数ありすぎるので、値段交渉も必要です。
もちろん家具屋もナイロビ市内にはありますが、予算的に私たちにその選択肢はありませんでした苦笑。
マーケットをひたすら歩き回り、業者を決定します。
ベットカバーはアフリカらしく、アフリカ布で作ることにしました。
アフリカ布も自ら選ぶため、布マーケットを散策しました。
一方で、みんなが普段使うイスは少しこだわろうということで、現地のアーティストが作成しているブランドを選びました。
ケニアで10年以上オーダーメイドでイス作成しているブランドが素敵で、実際に工房を訪れました。
創業者の方とお話しする機会もあり、ぜひ応援したいと思いこのブランドのイスを購入しました。
当時の家具購入の予算はこのイスが最も単価が高かったですw
ただ結果、とてもオシャレに部屋が仕上がりました
また食器などの備品は一部寄付いただくなど、少しずつ人が生活していくためのスペースが整ってきました。
コミュニティハウスの名前、どうする?
さて着々と準備が進む中、コミュニティハウスの名前が決まっていませんでした。
私はインターン生と共に名前を考える会議を実施。
人が集まる場所、挑戦ができる拠点などなど作りたい世界感をベースにアイデアを出し合いました。
そんな中で出てきた言葉が「JENGA」でした。
あのおもちゃで有名なジェンガですが、語源はなんとケニアの公用語であるスワヒリ語でした。
ちなみに今のJENGA HOUSEには様々なボードゲームを置いていますが、最初に買ったのはジェンガで、その時にちょうど手元にありましたw
JENGAには「構築する」という意味が含まれています。
そこから様々なヒトが集まり切磋琢磨し、新たなものを構築していく場所にしたいという意味を込めて『JENGA HOUSE』と名付けることにしました。
(決して、崩壊するという意味ではありません苦笑)
そこからはプレオープンに向け、様々な準備を始めました。
改めてコンセプトをまとめたり、ホームページを作成したり、利用者向けに予約フォームを作ったり。
この様な運営をしたことがなかったので、全てゼロから考えて、少しずつ作って行きました。
そして2023年6月、JENGAはプレオープンを迎えました。
プレオープンで感じたコミュニティハウスの今後!
JENGA HOUSEは3部屋あるうちの空き部屋をシェアハウスとしてご提供しました。
数週間〜1ヶ月程度の期間、ケニアの活動の拠点としてご利用いただきました。
特に私が運営しているアフリカオンラインコミュニティAI-HUBの方もケニアに来ていただき、実際に利用いただけたことは非常に嬉しかったです。
またケニアに出張に来られた方がコワーキングとしても使っていただきました。
その他、毎月1回ミートアップを開催し、毎回10~20人程度の方々にご参加いただきました。
駐在員、長期移住者、JICA海外協力隊、国際機関、起業家、旅行者、出張者、インターン生などいつも様々なバックグラウンドを持つ方が世代を超えて繋がることができています。
当時、構想として考えていたことが少しずつ現実のものになってくる実感があり、大変嬉しいものでした。
次の挑戦に向けて降りかかる課題
そしてトライアルとしてプレオープンして約11ヶ月、そろそろ移転を考えなければいけない状況になりました。
これは本当にありがたいことなのですが、シェアハウスの利用希望者も多く、直近4ヶ月程度はお断りせざる負えない状況が続きました。
リビングのオフィススペースも人が多く、ゆったり作業したり、コールしたりするには狭い状況。
そんな中、今がコミュニティハウス構想をきちんと本格的に実現するために動くタイミングではないのか、と考える様になりました。
考え始めると実行にすぐに移すのが私の性格なので、さらに広いスペースに移転した時のコストシミュレーションとさらなるサービス拡充についての議論をインターン生と共に始めました。
そして、コミュニティハウスの構想の実現に向けて、クラウドファンディングの挑戦することにしました。
本当の意味での、みんなが気軽に集える公民会の様なコミュニティハウスを実現するためには今の倍のスペースが必要です。
部屋数も倍に増え、備品もさらに増え、家賃や光熱費、セキュリティ費などの維持費も多くかかる様になります。
正直、固定費等が増えることは不安でしかありません。
しかもここに来て、物価高と急速な円安。。。
想定されるコストは増える一方で、本当にたくさんの方が利用していただけるのか。。。
プレオープン時よりはある程度ニーズは見えるようにはなっていますが、完全に読み切れるほどでもありません。
ただやはりこのプレオープンでたくさんの素敵な空間や繋がりを作れたことにより、これをより継続できるモデルにして行きたいという気持ちが非常に強くなりました。
トライアルで嬉しい声をたくさんいただいたので、まずはケニアでJENGA HOUSEをしっかりと形にして行きたいと思っています。
そしてゆくゆくは、このJENGA HOUSEをアフリカ各地に作りたいなっという新たな妄想もあります。
ぜひともケニアに来られる方はこのJENGA HOUSEに立ち寄ってください。
私たちはみなさんのケニアそしてアフリカ挑戦の最初の一歩を応援できればと思っています!
コミュニティハウスとしてグランドオープンを目指すJENGA HOUSEを今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
クラウドファンディングに挑戦中!
2024年5月1日よりクラウドファンディング『ケニアで日本人の挑戦の拠点となるコミュニティハウスを作り上げたい!』に挑戦しています!
JENGA HOUSEを移転・拡張することで、もっと多くの日本人が気軽に安心してアフリカに渡航でき、挑戦の拠点となることを目指しています!
しかし、物価高や円安の影響で資金的に大変しんどい状況です。。。
ご寄付、拡散、知り合いにご紹介などなんでも有り難いです!少しでも皆様の温かいご協力いただければ嬉しいです!
ぜひとも応援よろしくお願いいたします!
オープンチャット『アフリカ界隈コミュニティ』も開設!
またよりアフリカと日本を盛り上げるべくアフリカに関する情報を交換する場としてオープンチャット『アフリカ界隈コミュニティ』を作りました。
オープンチャット「アフリカ界隈コミュニティ」
https://line.me/ti/g2/F7ENMYHR78QbKITCejdGSoQ4h9YU-JE_jENkYg?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default
こちらもぜひ参加してみてください!