悪口を言ってる人の事が知りたい次男
発達障害児(ASD/ADHD)次男にとって相手の事を想像するというのは難しいこと。
これまでも悪口を言ってくる相手の気持ちとか、状況とかそういった事はたくさんたくさん説明してきた。
次男「そーゆーんじゃない。何かって言うのはわかんないけど、でもなんつーか。そーゆーんじゃない。そして納得いかねぇ」
と、言うんですねぇ。う〜ん。何が知りたいんだろうか。他に何か私から伝えられる事が残っているんだろうか。そう思って、宿題にして一晩寝かせてみた。
次男が知りたいことがどうかは、別として、悪口を言う人の中で起こる事ってなんだろうな。私だって悪口の一つや二ついやいや無数に言ってきた。それが良い事では無いことぐらい分かっているけど…
悪口を言った側に起こる事。それは、自分自身に責められる。これが一番キツイんじゃないだろうかと思う。
悪口って何かの基準があってそれより劣っている。と言ってる事だと思う。その基準は別に世界基準が明確に決められているとかそういった事では無くて、人それぞれの個人的な基準で優劣をつけて、優位である事を保ちたくて、劣位のターゲットを決め悪口を言う。
悪口を言われた側としては、他人が決めた基準なら、ダメージは確かにあるけれど、「他人が決めた事だから」という逃げ道はある。他人はその人以外にもたくさんいるし、自分とは基準が違うのね。とスルーできなくもない。嫌だけど。簡単じゃないし辛いけど、でもその基準に当てはまらないといけないっていう道理は無いし、嫌なら変化する事を選ぶ事もできる。カードは多い。
だけど、悪口を言う方は、自分が決めた基準だから。従わざるを得ない。
例えば、頭が良い悪いなんて基準で他人を判断して、「頭が悪い」と誰かに悪口を言ったとしたら…
優位を保たなくちゃならなくなる。頭が悪いと判断できる相手が常に必要になってしまう。自分が頭が良くなろうと努力する力になるかもしれないけれど、上には上が途方もなく存在する。そして、悪口を言う行為よりも、頭を良くする努力は労力がかかる。人間はすこしでも楽をしたい生き物だ。悪口を言う相手を探す方がずっと簡単に優位性を保つ事ができるのだから、それを手放したくなくなってしまう。自分が決めた基準を下回る人をずっと探して生きる。
悪口をいっぱい言う人。というレッテルを誰かに貼られるかもしれない。
それよりも、自分自身が頭が悪いという状況に耐えられなくなるかもしれない。
寝不足気味なだけで、パフォーマンスは簡単に下がる。
目の前に自分より頭の良い人は常に現れる。その人から良い情報を得ることや、良い関係を築く事を無意識に避け世界を狭める。もちろん基準を下回ると判断した相手とも良い関係を築く事はできない。
不慮の事故にあって脳に影響が起こる場合だってあるし、年を取れば衰える。
外的なストレスだけでなくて、内的にストレスを作り出してしまう。自分で自分の首を閉める。
誰かに慰められたとしても、自分で自分が許せなくなる。自分が作り出した基準のおかげで、生きづらさを抱える。
こんな事を小学生にも分かるようにと思ってずいぶん噛み砕いて話してみた。次男の反応は?
σ(゚∀゚ )オレ「ん〜よくわかんね。分かんねぇけど。そういう世界もあるんだな。オレは経験無いし本当に分かんない。でもまあ知れて良かったよ」
まだ、早かったかな。でも、ほんの少しでも何かが届いたのかもしれない。