RPG Limit Break 2024 参加レポート:カスタムロボV2のRTAを披露しました
こんにちは。ぼんぼんです。
この記事はRPG Limit Break 2024に参加した際の体験談や感想記事です。本イベントはRPG作品が多く披露され、中でも私はNintendo 64から発売された「カスタムロボV2」というタイトルで採用いただき、この度参加する運びとなりました。感想に加え、今後本イベントに参加したいと思った人に向け、私自身が応募~出走までに感じた注意すべきポイントも記載できればと思います。
簡単に自己紹介
私は主にカスタムロボシリーズやメイドインワリオシリーズ、ゼルダの伝説 風のタクトHDのRTAを走っています。
下記のリンクから記録などをご参照いただけたら幸いです。
その他、XやTwitchでも活動を行なっております。
イベント概要
開催場所:アメリカ ユタ州ソルトレイクシティ DoubleTree Hotel-Salt Lake City Airport
開催期間:5月19日-25日 (アメリカ時間)
披露されるゲーム:RPG
寄付先:NAMI (アメリカ全体管轄やユタ支部へ優先的に寄付される)
NAMIとは (National Alliance on Mental Illness) の略で、精神疾患に苦しむ方のより良い生活の構築に取り組んでいる全米最大のメンタルヘルス組織です。
応募の経緯
私がカスタムロボのRTAを始めた頃とても参考にしていたのが過去にカスタムロボコミュニティの海外勢の方々が参加されていたRPG Limit Break 2018の動画でした。Co-opでの並走を行い、その後の余った時間でRTAとは別の対戦企画なども行われていました。国境を越えたコミュニティメンバー同士の大きな盛り上がりを見て、「雰囲気すごい素敵だな、自分もいつか参加してみたいな」と思っていました。
海外のイベントの中ではGDQに次いで大きなイベントだと私は思っており、中でも比較的RTAにかかる時間が長いRPGゲームの走者にとってはRPG Limit Breakが一度は出てみたいイベントとして捉えている方も多いと思います。(私個人の見解です)
GDQやRTA in Japanは様々なジャンルのタイトルを採用する関係でESTが2時間以上のあるタイトルの採用率はごくわずかですが、RPG Limit BreakはRPGゲームが主役ですからESTが長いタイトルが比較的多く採用されます。
ファイナルファンタジーやドラクエ走者にとっては必見なイベントですね!応募も私がRTAを始めた2022年から毎回応募しており、この度3度目にして初めて採用していただきました。
応募時の注意点
海外のイベントを応募するときに注意する必要があるのが応募内容です。日本のRTAイベントでは応募システムにOengusを用いられていることが多いため、「ゲーム概要」、「カテゴリ内容」のみを記入すれば良い場合が多いです。Googleフォームを用いているイベントの場合も基本的にはOengusで応募する場合の内容に準拠されていることが多く、応募時に記入するある内容は似た例が多いです。海外イベントの場合は独自の応募システムを用いている場合が多く、イベント独自の応募内容が求められます。
RPG Limit Breakの場合はゲーム、カテゴリについての説明に加え下記項目の記載を求められます。
「Pros」:応募ゲームのRTAにおける良い部分
「Cons」:応募ゲームのRTAにおける悪い部分(正直に書くこと)
要するにRTAとしてプレイする場合に一般的に知られる通常プレイからどんな変化が起こるのかを明記する必要があります。他にも海外のイベントには何件か参加したことがありますが、これらの記載項目はRPG Limit Breakの独特なものです。
ここからは私の推測になりますが、比較的ESTの長いRPGゲームを扱うイベントとして応募動画の全てに目を通すことは非常に難しいため、RTAとしての良い部分や悪い部分を事前に知ることによって選考に大いに役立てているのだと思います。ESTが長いタイトルばかりだとどこからが通常プレイとかけ離れたRTA独特の領域に入るかも見つけづらいでしょう。
またイベント本番でRTAを見ている視聴者がどこで盛り上がり、どこで退屈してしまうのかも事前に把握できるのも運営としては知っておいて損はないですよね。
私も初めて応募した時は記入の仕方に戸惑いましたが、今回のカスタムロボV2で採用された応募文を例にとりますと
Pros:徐々にパーツをカスタマイズする。他のカスタムロボシリーズと比較し速さやファンタスティックなコンボを披露する。
Cons:このゲームは日本でしか発売されていないため、海外の人はほとんどこのゲームを知らない。
Consの部分で”RTAとしての悪い部分”じゃないじゃないか、と本レポートを書きながら自分で思いましたが、広い意味で捉えれば選考の際に”RTAがそもそも知られていない”を悪い部分と解釈されたのでしょう。(笑)
オンライン参加走者の採用率
近年、コロナ情勢が落ち着いてきたことによりオフラインイベントの需要が増え、本イベントでもオンライン参加よりもオフライン参加を優先して採用するとの事前告知がありました。オフライン参加者から参加費という名の会場利用費を徴収することになっており、その費用を用いて会場利用代や会場運営を補填する形式をとる関係上、オンライン参加者は最低限に留めなくてはなりませんよね。(今回はオンライン参加者からは参加費の徴収はありませんでした)
本イベントでは採用タイトル数が47タイトルなのに対し、内オンライン参加は7タイトルでした(バックアップは除く)。この7タイトルのうち日本からのオンライン参加者は4名でした。これらからもオンライン参加者の中で日本人参加者を多く採用していただいていることも分かります。
当落発表後の対応
メールにて走者、解説者情報の共有、Tech Checkの候補日を返信しました。それぞれ余裕を持った提出期限が設けられていたため、焦らず返信できました。このメールにてやり取りをするというのも日本のRTAイベントにはあまりなく珍しいですよね。
Tech Check
事前の配信チェックを指しオンライン参加予定者には期日が設けられ必須で行う必要があります。当日は運営のメカニック担当の方に1対1で対応していただきました。こちらはマイクON、当日はウェブカメラ有り想定だったためウェブカメラもONで行いました。担当の方からゲーム、カメラ映像や音声等を確認していただき追加の指示等はDiscordのチャットでもらいました。今後応募を検討されている方で、海外勢の運営の方とのやりとり方式を事前に知っておきたい方も多いと思われます。本イベントのTech Checkにおいて指示が英語の文章で飛んでくるため都度翻訳機などにかけて指示を理解し、こちらからの返答も翻訳をして英語に直し、チャットに返答すれば問題なく意思疎通できると思います。(来年以降はどういった対応になるか分かりませんが、2024年の例をご参考までに)
ホストボランティアとの事前確認
前日~当日にかけて、ボイスチャンネルに同席するホストとの寄付の読み上げタイミングなどの事前確認を行いました。自分からは解説者の喋りが止まったタイミングを見計らって読み上げてもうらよう依頼しました。その他にも注意事項の確認も行いました。本イベントは出走中でも寄付が行われたら都度読み上げられ、後発で続くゲームの寄付額投票の進捗が変化した場合にも共有が行われます。このホストの方は当日走者、解説者と同じボイスチャンネルに入ります。
イベント開始 出走本番
イベントが始まるとまず初めにゲームではなくPre-showから始まります。ここでは主にイベント運営が挨拶をしたり寄付先であるNAMIの方からの団体についての紹介が入ります。GDQもしかり、海外イベントはPre-showを行うイベントが多く寄付先の詳細や前座として会場を盛り上げる雰囲気もあります。自分はアメリカ時間では2日目の初めに出番がありました。出番の1時間前あたりからDiscordサーバー内のボイスチャンネルに入り映像や音声などの最終確認、解説者とホストが合流して本番時の注意事項の確認が行われました。幸いなことにセットアップ担当の方が日本人の方でしたので、トラブルなどは日本語を用いて臨機応変に素早い解決をしていただけました。本当に感謝です。
海外のイベントに参加する際にいつも思っているのですが、自分の出番が始まる前からボイスチャンネルでは走者、解説者、ホストで既に盛り上がっています。緊張という張り詰めた空気というよりは、たわいもない話をしたり、イベント全体的な話をしながら画面が切り替わるのを待っており、とてもアットホームな雰囲気が良く感じます。
(私がコミュニティからいつも同じ解説者にお願いしている関係で、その解説者の性格が大きく影響している可能性もあります)
画面が切り替わり出走が始まってからは特に問題もなく、自分のプレイを解説者の方が大きく褒めてくださったり、ホストが寄付額投票の進捗を共有した際に、かなり意外な投票結果になりそうなタイトルについては皆で盛り上がることができました。全体的に笑いが絶えず、朗らかな時を過ごすことができました。自身のプレイとしても負けなしで通すことができ、割と良いタイムであったと思います。鬼門であるロウガ戦もハメてフルボッコにでき完勝することができました。イベント本番でできたのはデカい!
おわりに
RTAを始めた頃から興味のあったイベントに参加でき、毎度のことながらコミュニティメンバーとも楽しい時間を過ごすことができました。海外イベントの雰囲気は「参加者全員でイベントを盛り上げよう!」と強く伝わってくるため、緊張も少なく楽しい時間を互いに共有することができました。またいつか参加したいですね。
冒頭にアーカイブのリンクを添付してありますので、ぜひ一度ご視聴いただきイベントの雰囲気を感じていただけたら幸いです。
RPG Limit Breakの公式HPから発売されているグッズもとても可愛かったため、何点か購入してしまいました。おススメです!