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アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック / メトロポリタン美術館
『ドリーム・シナリオ』『人魚が逃げた』『ふたりで終わらせる』『RIOT』『DTOPIA』『禁忌の子』など(ネタバレあり)241117-1208
クリストファー・ボルグリ『ドリーム・シナリオ』
(2023製作・2024日本公開)
観るべきか微妙なところ。
ニコラス・ケイジの演技が素晴らしい。
弱弱しく泣く姿も、名声を得て喜ぶ姿も、放屁してしまい困惑する表情も、喜怒哀楽を多彩に表現している。
白眉は、満場一致で広告社勤務のモリーの家にポールが訪れた場面だろう。
緊張して放屁してしまう、一度のみならず二度も、しかも浮気自体は止めようとしていないのに自尊心ボロボロで出ていかざるを得ないという。
素敵な場面でした。
ただ物語としては、人の夢の入り込んで負の評判が拡散してしまうという、SNSとかメディアのメタファー以上のものは出てこない。
本人に罪はないのにキャンセルされていく様の向こう側にもう一つメッセージがあればよかった。
ビリー・ワイルダー『お熱いのがお好き』(1959)
絶対に観たほうがいい。
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