保険屋のつぶやき60

がん保険の受取人の話。

以前ある保険会社の保険金課の方の
お話を聞いたことがあります。

“皆さんに注意しておいて頂きたいのは
がん保険ですね。
受取人が被保険者と違う場合。
かつて、契約者=被保険者で
受取人が奥様だったケースです。
この方はがんの告知を受け
入院、手術を受けられました。
闘病の中でがん保険に加入していた事を
思い出し、
請求をしようとなさったら、
受取人が奥様だったのです。
よく伺うと奥様とは既に離婚され
何処にいるのかも分からない。
保険は事故が起こると事実関係が
決まってしまいます。
どうにも変えることが出来ないのです。
闘病の中で苦しんでいらっしゃるお客様には
気の毒なんですが、
どうすることもできない。
だから皆さんはお客様の状況を把握して
例えばお客様が離婚なさったら
出来る限り速やかに対応して欲しいのです。
これが出来るのは皆さん担当者の方しか
出来ない事です。
これが通販とは違うところです。”

今はもう入院保険もがん保険も
給付金の受取人は被保険者が一般的ですが、
昔がん保険は受取人が選べました。

素人解説をすれば
昔、がんは不治の病と呼ばれ
がん=死 のイメージがあり
場合によっては
がんの宣告を本人にしなかった
時期があります。
このためがん保険も
被保険者以外の受取人を認めることで
がん宣告されていない被保険者が
がん保険の給付金を受け取る事がないよう
配慮されたのだと聞きます。
だから、古いがん保険は
受取人が配偶者だったり親だったり
被保険者以外の人になっている
ことがあります。

まあ、20年以上くらい前ですか。
若い頃入った、保険料が安いお宝保険です。
離婚した配偶者に持って行かれないように
一度はチェックしておいてください。
もし、他の方が受取人だったら
こそっと、ご自分のお名前に
変えておく事をおすすめします。


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