日本福祉大学の学生さんの感想

日本福祉大学の学生さんから感想が届きました。
留学生の感想も含まれていて、母国と日本での現状の違いなどもあったかも知れません。たくさんの感想の中から無作為に一部をご紹介いたします。
(一部ネタバレあります)
(掲載の許可は頂いております)

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小林空雅さんの勇気はとても凄いものを感じました。
私も2年ほど前不慮の事故に遭い体に障害が残ってしまって今でも体が痛む日があります。
だけどそれは私にしかわからない痛みでありみんなに話しても痛そうだね辛いねと言ってもらえるが、その痛みがわかるわけではないのでむしろ私はそのようなことを言われたくはないと感じている。
なのでこの空雅さんの性についての悩み性同一性障害というものについての辛さは正直わからない。
辛いね大変だねと軽い気持ちで言う方が嫌な気持ちになる場合もあるので私はそのようなことは言わないが、多分感じる心の痛みなどは同じなのかなと感じました。
私はその事故から考え方とかが否定的になったり体が傷跡だらけなので自分にはどーせもう友達など出来ないこんな傷だらけのやつと話したくないだろうと引っ込み思案になりました。
ですがこの映画を見て自分のやりたいことのために頑張る空雅さんに感銘を受けました。
そして理解してくれる人に出会えて働いたり高校入学の時に最初に自分の事情を話してそれを理解して仲良くしてくれる友達などとても素晴らしいと思いました。
入学で下手すればみんなから辺なやつって見られて人が離れていくと私なら思って告白はできません。
ですがこの映画を見て私もいつまでもなよなよせずまずは一歩を踏み出すことをやっていこうと思いました。
踏み出さなければ何も変わらないそれを感じました。
とても勇気をもらった気がします。

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今まで聞いたことがあったがあんまり詳しい事はわからなかったXジェンダーという性自認について知ることが出来ました。
まず、この映画の主人公である空雅さんの考えはとても共感できたし、大変な苦労をしたことが分かった。
しかし、この問題は人によって考えが違うし、今回の空雅の選択で逆に後悔をしてしまう人もいると考えるとまだまだこの問題を解決できているわけではないなと感じた。
更に、全員がその人の意見を尊重はできない。
しかし、空雅さんを見ていると様々な壁を乗り越えてこれたのは、親や友達など周りの人の支えがあったからだと思う。
その中の一人の70歳を超えて性転換をした八代の言葉はすごく重かったし、何歳からでも自分らしく生きることができるんだなと感じることができた。
ここでわかったことは周りの環境でも当人の意見は変わるのかなと感じた。
しかし、自分の考えは自分が一番わかる。
友達が言っていた、空雅は空雅だからという言葉は空雅さんにとってとても救われる一言ではないのだろうかと思った。

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映画を観て、まず最初に、仲間分けや枠組みは嫌だな、と感じました。
私は自分がシスジェンダーに該当すると思っています。
そんな私の視点から考えてみても、やはり枠組みをするということは、悩んでいる人を苦しめる行為なのだと映画を観て感じました。
男なのか、女なのか。
そもそも分ける必要があるのかどうか。
その根本から考えるべきなのかと感じました。
人という大きな枠組みの中で、人として生活していくことが一番で、その中で生き方を選択していくべきなのだろうと。
最終的にXジェンダーを選択していて、ある意味そこに、悩んでいる人全ての答えがあるように感じました。
勇気を振り絞ってカミングアウトをした空雅君を心から尊敬します。
ジェンダーの中にも枠組みや区切りがあるけれど、その内容や価値観は一人一人違うのは当たり前で、それでいいのだと感じました。
観終わったあと、私まで心がスッキリとした気持ちになりました。
性への偏見や差別が無くなることを心から願う気持ちで胸がいっぱいです。
ありがとうございました。

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今回の「僕が性別ゼロに戻る時」を視聴して、まず、小林空雅さんは、小さい頃に自分が女性であることを嫌っていたように思えました。
それは、自分の身体的な性が女性であるのに対し、精神的な性が男性であることを理解できていなかったからだと思います。
性同一性障害を知り、当てはめたことで、本当の自分を理解することができたことが分かりました。
途中で出てきた校長を説得してくれた保健の先生や、高校でも、性別を意識しないで空雅さんを受け入れてくれる、性別が変わっても受け入れると話していた友達のような、どのような性に対しても受け入れ、支えてくれるような人が大切なのだと思いました。
20歳になり、性別適合手術を受けた後、女性から男性に性別が変更されましたが、男性でもないことに気づき、名前をこのみに変更し、自分を受け入れることができたところから、男性、女性だけでなく、多様な性があることを改めて知ることができました。
空雅さんが目指していた声優は確かに性が二つに分けられているため、ジェンダーに関する社会の認識がより浸透し、どんな性だとしても受け入れられる社会になってほしいと思いました。

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性同一性障害で悩む方の苦悩や葛藤、主人公の方の強さが、真っ直ぐに伝わってきた。
生まれ持った体と心の性別が異なることを自覚してから、現在に至るまでの過程を赤裸々に告白、密着した内容だった。
性別を変えたいと考えたときに、思いつくのは戸籍を変更することだが、これには高いハードルがある。
体を心の性別に合わせる必要があるというのは、簡単なことではない。
その決断に到達するまで、映像やインタビューだけでは計り知れない苦しみがあったのだと想像できる。
しかし、主人公の方には、母親と学校の保健室の先生が味方だった。
学校で友人関係が上手くいかないこと、自分の体に嫌悪感を抱いていること、その他諸々の悩みを受け止めてくれて、尊重してくれる存在がいてくれたことは、間違いなく大きな心の支えになっていただろう。
手術による傷の痛みより、心の痛みの軽減」主人公の母親の言葉が私は印象的だった。
今後の人生を左右するであろう一大決心までには、周りの人の理解が背中を押していたのだとわかった。
現在、主人公の方が自分を愛して肯定できるところまで考えが行き着いたことが私は客観的に嬉しかった。
顔の表情もだんだん明るくなっていく様子が伝わってきた。
嫌いな自分を変えたいと努力することは、とても素敵なことであることを映画を通して、改めて知った。
私も、自分が好きになれるよう、頑張ろうと素直に思えた映画だった。

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映画を観賞して感じたことは難しいことだけど、それぞれの偏見・価値観から起きている差別なのかなと感じた。確かに自分も電車に乗っている時や、人通りが多いところを歩いている時にたまにそのような目で見てしまっている時があるが、このような行為は当事者の方からしたらとても苦痛に感じていることなんだなと思った。また改めてこの映画を観て男だから〜・女だから〜という考えは肯定できることではないなと考えさせられた。最近では芸能人やアスリートがいわゆるカミングアウトをSNSを通して発信しているが、自分自身はこれ自体が性差別を引き起こしているのでは無いのかなと感じた。そもそも究極なことかもしれないが、本当に社会から性差別がなかったら、カミングアウトなんてみんなする必要ないし、当事者の方たちもこんなに生活していく上で苦しまないと思う。時代が変われば考え・価値観も変わる。その時代に合った教育をしていくべきだと思う。昔がこうだったからみたいなのは今後もまた新たな差別を生むようきっかけになると思う。この性差別をきっかけに全員が考えていくべきだと感じた。

この他にもたくさんの感想をいただきました。
ありがとうございました。

『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき〜空と木の実の9年間〜』
これからも引き続き、よろしくお願いいたします。

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