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会社とは、リーダーシップとは、上司とは、一体何か? 



1.転職活動しているけど、転職が怖いのです。過去のパワハラがトラウマで。。。

20代半ばの若者。職場が近所でたまたまよく行くランチのお店でちょくちょく出会って仲良くなった。

で、3か月ほど前に出会ったときに、転職活動しているのです、とのことだった。今の会社はみなイイ人なのだけど、でも、自分のやりたいデザインの仕事で採用されたのに、その仕事から外されて違う仕事ばかりになってしまっている。このまま終わったらやりたいことのスキルが高まらない。。。

だから、デザインしたいから、転職活動しています。でも、私、過去にあまり良い会社に就職できていなくて、パワハラというのか、しんどかったのです。だから新しい職場探し、怖いのですよね。今の会社はそういう意味では人は本当、皆、良い感じなのです。パワハラなんてなくて。でも、デザインがしたいから。。。

そんな悩みを抱えながらの、転職活動。。。


2.やっぱり転職しないで、今の会社で相談してみます。本当に皆、良い方なので。


アドバイスなんてできる訳ではないのだけど、今の会社の、今の仕事をどうして自分が担当しているのか、その仕事はどうして必要で、どんな価値を社内や社会に提供しているのか、個人差は当然にあるけれどどんなやりがいが感じられるはずか、を上司に聞いてみたら、との話をした。その上司の考えを聞くと、また気持ちが変わるかもよ。あるいは、転職に背中を益々押されることになるかもよ、と。

社員の目の前の仕事の意義を説明するのは上司の仕事。その業務のすばらしさを伝えるのは上司の仕事。ですよね。

「確かに、その業務の意義を確認するなんて考えていないかったです。与えられたらしないとな、と思い込んでいました」とのこと。

できたら、今の会社で、今のデザインがしたい。これがベスト。でも、それが今は叶わなくても、今の会社で、デザイン以外の仕事をしばらくするけど、その仕事は後々のデザイン力に役立つ、かもしれないし、デザインではないけど、とても意義のある仕事、と納得できると、違う自分に出会えるかも。

繰り返しですが、こういう若者からの「問い」に対して、真摯に、丁寧に、分かりやすく、誠実に答えるのが上司の存在意義であり、やるべき仕事ですものね。

「やっぱり転職しなくていいように、今の会社で相談してみますー!」なんか笑顔だった気がする。


3.やっぱり転職しますー


ところが、今日、出会ったら、「やっぱり転職します。転職活動をはじめています」とのことだった。。。相変わらず、今の会社はイイ人たちなんだけど、今の仕事の価値とか意義とか、しばらくしたらデザインの仕事に戻れるのか、とか、答えが無かったというか、響かなかったです、とのこと。

だから、やっぱり転職します。怖い(=パワハラな)会社に転職しないように気をつけないとだけど、でも、働きださないとわからないですから、しょうがないものね。怖いけど、動いています。とのことでした。。。


4.というのも、皆、イイ人だけど、今の会社では進展がない、と動いてみてわかったので


今の、「みな、イイ人」の会社に相談したけど、上述の通りで、適格な返答が無く、それを経験したからこそ、吹っ切れて、転職は怖いけど、挑戦する、という気持ちに落ち着いたようです。

ですね、悩んでいても、色々動くと自分の気持ちが固まっていくものです。悩む ⇒ 動く ⇒ 決心する。動くことが大切で、答えを導いてくれます。でも、動く気持ちになるかはまた別問題で、時間がかかることもあります。それはしょうがないですね。動けと外部から言ったところで、機が熟していないと動けない。自分の気持ちが動きたくないのに動いても、気づきが逃げてしまいます。だから、まぁ、なるようになる、とも言えますね。

動くと思わぬ発見はあるものですが、動かせてくれるチカラも必要です。ただ、いずれにせよ、動くから結論が出せます。


5.でも、この会社、ぜんぜんイイ会社とは思えない。そもそも会社とは何ですか?


さて、転職活動を決心できたのは良いことです。結果はどうなるかわかりませんが、心を決めたとは、つまり、人生における「前進」であり、「安定」です。よかったよかった。

ところで、ボクがひっかかったのは、「みな、イイ人」と言っていたけど、どうなのでしょう、という点。若者からの質問に対して、適切に答えられなくて、すっきりしない気持ちにさせて、その結果、転職に促してしまったなんて、どこがイイ人達なのだ?

単にこの若者を実は辞めさせたかったのかもしれないが…。でも、きちんと話をせずに煙に巻いて辞めさせること自体も、イイ会社、イイ上司ではない、と思う。

仕事の意義や価値やなぜそこにこの仕事が存在しているのか、この仕事がひとびとに経験させたステキな物語も伝えられなくて、どうしてイイ会社なのでしょうか。まったくダメだと思ったのでした。

「イイ会社。人は皆、イイひと」。こういう表現が時々、聞こえてきますが、おそらく、最悪ではない、という程度なのでしょう。つまり、パワハラ、セクハラ、奴隷、主従関係、全体主義、独裁主義ではない。それだけ。

けれど、会社・リーダーシップ・上司という観点からは、これだけでは全然ダメなように思ってしまいますが、現実は違うのですね。

この若者が、過去に、酷いパワハラ・独裁主義の会社を経験して、病んでしまった経験があるから、そんな環境ではないことだけで、イイ会社、みな、イイ人と形容してしまうのですかしらね。。。悲しい現実。。。

会社とは、仕事とは、経営とは、リーダーとは、リーダーシップとは、社員とは、を、今一度、考えて、企業経営や上司役を担ってほしいな、と思ったのでした。。。

会社ってなんですか? リーダーシップとはなんですか? 答えはひとつではないです。ボクの思いはここには書かないのですが、卑怯ながら、創業者・経営者・リーダー・上司の方は考えて欲しいものです。

で、若者側は、面接のときに、それを企業側に問うて、その定義が心地良い会社に行けるといいかな、と思います。ま、面接官がその会社の思想を代弁しているわけではありませんけどね。。。

読んで頂きましてありがとうございます。
(v8_67)


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