職場は仕事だけの場ではない。他人と偶然に知り会い、仲良くなるコハレの場
取締役会があった。盛り上がらず、さぁーと通り過ぎる。誰も興味ないのか。ま、金を出すのは会社、社外の取締役さんはサラリーマン、月に一回話を聞いてもこの事業の理解は進まない。自分の会社のことで忙しいし、変なこと質問できないしな、そんな感じ。人生でこんなに盛り上がらない取締役会は経験したことがない。。。
なんて思っていたら終わった。さて、コーヒーでも、と思い歩き出すと、久しぶりに、出社嫌い・在宅勤務謳歌派のもぐらさんに声をかけられた。
「のっくのっく。ボクさん、お疲れ様」
「おー、今日は出社なの? 久しぶりね」
「ですですね。いつBTS話で盛り上がったかもう忘れてしまいました」
もぐらさんは、BTS大好きアーミーさん(BTSファンはアーミーと呼ばれる)。BTS好きを職場で知っているのはボクだけなので、BTS話をしたいのかニコニコ顔でいつも絡めてくる。話を聞いてあげようかなとお茶に誘う。
「忙しい? コーヒーいかない?」
「全く来たくなかったのに、アイツ(上司)からアレコレ、今朝ですよ、急に指示が来て。自分はしかも来てないのですよ! 行きましょう、お茶」とプリプリの返事ながら、一緒にちょっとお茶タイム。
で、最近見たBTSメンバーがわちゃわちゃ遊んでいる動画を色々紹介してくれ、その中に「英語禁止」でメンバーが互いに質疑し合うネタがあった、とのこと。そこから思い出したかのように「職場のあの英語、何ですかね? 私、キライなんです。アイツがいつも使うのです。アイツがイヤなのか、カタカナがイヤなのか」と発展。
「マストとか、スロットとか、ってこと?」
「ですです。ここで知ったのは、リマインドでしょ、ジャストインケースでしょ、ジャストフォーユアインフォでしょ、あとね、ブレスユーです」
「うんうん、でもしょうがなくないかなぁ。。。スケジュールとかメールとかも英語だよ。。。」
「あ、違うんです。なんか、わかりません? 会社以外では使わないというか、なんかカッコ付けてる感じというか。。。」
「慣れじゃ無いかなぁ? BTSの歌詞も英語いっぱい使ってない?」
「それは歌だし、それに世界に届けてますから。アイツは狭い人間です。しかも「カモン」とか言うんですよ」
「カモン、は確かに無いかなぁ。アイツらしいね(笑)」
「こんなカモンです。”カモン!”」とアイツを真似る。似ているのかよくわからないがなんか笑える。
「ベイビーでも付いたらワタシ会社辞めますね。”カモン、ベイベー!”」
たわい無い話。2人で笑って。上司の悪口もちょっと。ガス抜きですね。
「もぐらさんに会えてなんか楽しかったよ」
「こちらこそです。Coffee and Cookie ご馳走様でした。また会社来ますね、いつか。あ、そういえば、ジン君(BTSのメンバー)があと4ヶ月ほどで兵役から戻って来ますよ!」と言われ、それぞれの仕事へ。
職場は仕事する場。だけど、仕事”だけ”する場ではない、と思うです。同じ会社に偶然、同時期にいることで赤の他人と知り合い、仲間になって、たわい無い話もして、小さなコハレだと思うのです。一定の自由は失われるけど、一方で孤独も回避できる(できて欲しい)。
会社は多様性が必要。昨今のトレンドではなく、会社の存続・成長を考えると当然に多様な思考・スキル・キャラが必要。でも、この多様性とはつまり「違い」。
「違い」を超えるのは難しい。けど、超えて仲良くなるのは人生の豊かさの一種、と思うのです。遠いほど、違うほど、仲良くなる喜びはひとしお。この絶好のチャンスが「会社」にあるかな、と思うのです。
会社ってなんだかんだ素敵な場所になりえるのです。でも、リーダーがどうつくりあげるか次第ですが。
自由が無い中でも、仲間と信じ合い、自由な思考・言動ができる
仲間がいるのに孤独を感じ苦しむような独りは絶対につくらない
多様性を活かし違いを超えわかりあえる幸せに仲間を誘導する
こんな会社があるとイイですね。忙しく大変でしんどい時があっても、ビジョンの実現に向け、自分の成長を感じながら、皆でわちゃわちゃ邁進できそう。なんだかんだ、全てリーダー次第、です。
(読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_39)