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歴史に翻弄される香港の友人に学ぶ ”一皮むけた”国のせいにしない思考

香港の方とご飯。

彼はKPOP好きで、韓国の女性アイドルグループを追いかけている。「NewJeansとLE SSERAFIMとaespaが好き。でもね、みんなを混ぜて並べて正しくグループにしろと言われても、誰が誰かわからないんだけどね」なんて笑いながら。

女性アイドル、その肌の美しさから化粧品の話に。香港では化粧品と言えば、SHISEIDO、KOSEであったが、今や「美」関連は韓国製が評判が良いらしい。

そして、日本でも韓国製は評判が良いよ。なぜかわかる? とのこと。


彼の仕事は品質検査。各国への輸入前サンプル品の品質検査を香港のラボで行う。日本への輸入品も取り扱う。だから日本の食品衛生法やら薬機法、電気用品安全法、品質表示法など日本の法律に一定の知識がある。

さて、韓国と日本では化粧品に対する、逆に言えば医薬品に対する法律要求の「厳しさ」が違う、らしい。韓国で製造販売される化粧品は、日本で化粧品と法律上定義される成分配合を超えることができる。効果効能も謳える。

そして、エンタメ同様に国をあげて化粧品(美容)での外貨獲得を強化している。だから、製造に各種補助がある。だから、安くつくれる。

(ボクの英語力が正しければだけど、こんな説明)

そして、最後にSNS・デジタル技術のチカラを有効活用している。海外に売るために。だから、日本の化粧品よりも有効成分(日本では有効成分とも言えない)が量多く含まれている韓国化粧品の存在を日本でも容易に知れ、そして、直接買える。日本の流通に乗せて売るならば日本の薬機法に従わないとダメだと思うが、直接、個人が買えばよいだけだからね、とのこと。

そして、これを彼は「無法状態」と表現していた。

それに、先日チェックしたけど、電気用品安全法違反の<PS>Eマークが無いのが普通に日本のECサイトで買えるよ、と続ける。


うーん、確かに「無法状態」。ま、でも、法律違反の製品は実際にはアチコチにありますし、技術進歩・SNSはもはや止められない。民主主義の法治国家は独裁よりベターだけど、当然ながら法律は常に後手後手。


しかし、これらは問題なのかな日本にとって? そうボクが質問すると、難しい質問ね、だって日本って何なの?

化粧品会社社員には困った話だけど、安く効果ある化粧品を使える消費者はハッピー。その社員だって韓国の会社に転職したらハッピーかも。日本って何? 誰のこと? マクロ指標のこと?

法律違反だろうが商品ラインナップが多いことはAmazonやら楽天には嬉しい話。それに特にAmazonはアメリカの会社。日本で働く社員はAmazonの業績が良ければそれで嬉しいよね。

一般的に言われる日本の問題と個人の問題はイコールにならないのでは。地理的条件に起因すること、例えば、気候とか地震とか、あとは税金、それ以外は”日本”と括って住む人に共通の課題になり難くない? もちろん共通のことは他にも起きえるけど、総じて自己の問題にすることが難しくない?

とのこと。


自分基準での是々非々(judge each timeと言っていた)で生きているのに、ちょっとマイナスなことが起きると国や何か見えないチカラのせいにするひとがいるけど、その考えが間違っている気がするね、とのこと。自己責任で生きるしかないよ。


なるほど、これが彼の基本思考なのですね。

香港は歴史に翻弄されている。国(特別区)って何? その質問の深みが伝わります。日本に住むボクとはとても違う感覚を持っているのかな。あるいは、一皮むけた、のかも。


確かに自分基準の是々非々で生きているのに、国(≓ 政治、マクロ経済、社会通念、世間体)のせいにするのは、違う気がします。

なるべく自己責任で行くしかないし、国に縛られずに生きる価値観/チカラ、柔軟な価値観/チカラがあるとより自由に、臨機応変に人生を楽しめる、のかなと思ったのでした。



お読み頂きありがとうございます。
(v10_90)


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