ジェフの営業で

昨日はジェフユナイテッドのホーム、フクダ電子アリーナで営業だった。

我々のネタの持ち時間は10分。
次にフルーツポンチさんが10分ネタして、
そして、残りの10分がじゃんけん大会の計30分の営業になるはずだった。

我々は電車で30分前に会場入りした。

営業の開始時間5分前になった。

フルーツポンチさんがまだ来ていなかった。

雨で道路が混み、遅れるということだった。

とりあえず、アイロンヘッドでフルーツポンチさんが来るまで、できるだけひき伸ばす事になった。

作家の子がいう

「来たら合図を送りますので、合図を送るまでネタしてください。」

無茶な指令だが、我々は吉本だ。こういうこともあるのだ。

とりあえず、できるだけのネタの数と引き伸ばしをかけてみる。

20分くらい経った。

流石に、20分以上となるとキツくなってくる。

私は、もう合図が出てるかもしれないと思い、袖にいる作家の子を見た。

作家と目があった。

作家はまっすぐな目でこちらを見て、足を掻いていた。

まっすぐな眼差しすぎて、足を掻くことが合図かと思うほどだった。

また、数分の間、ネタに集中する。

そして、また作家を見る。

作家が合図を送っている。フルーツポンチさんが来たのかと小声で聞くと、作家は「じゃんけん大会をしてもいいですね。」と言ってきた。

「じゃんけん大会を先に行きましょう」とかの命令ではなく、あくまで、『してもいいですね』という持ちかけの提案だった。

そして袖中から真っ直ぐな目でこちらを見ていた。

じゃんけん大会をするかしないかは、あくまで、ゆだねるという。
芸人への強いリスペクトは感じた。

最後はお客さんが、走ってくるフルーツポンチさんに気付き、その挙動で我々も、到着したのだと知った。


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