塀
この間、福岡に劇場出番でいった。
めちゃくちゃ美味しいうどん屋があると聞いた。
辻井、そいつどいつ二人とお昼にそこへ向かった。
途中、高さ2メートルくらいの塀があった。
迂回してうどん屋に向かった。迂回すると、300メートルくらい遠回りになった。
そいつどいつの刺身がいう。
『辻井さんってこの塀を帰りは登って帰りそうですよね。』
いらん事言うな。刺身。
辻井はこういう壁を登れると認識するとのぼる。
案の定、帰り、辻井は塀を登り始めた。
怪我をしたらとかも考えてないのだろう。
驚いたことに、そいつどいつの二人も塀を登り始めた。
私だけ、迂回することにした。塀を登った時のタイムと迂回した時のタイムも少し気になる。
一人でも帰れるし、3人には先に帰ってもらうことにした。
きた時は往復300メートルくらい損をしたので、来た時と逆の方の塀沿いを歩いた。
さすがに逆の塀の道は往復300メートルもないだろうと思ったからだ。
そして、逆の塀沿いの出口は無かった。
もう200メートル以上進んでるのに、まだ出口が見えない。
仕方ないので、引き返すことにした。
引き返してる時に遠くから声が聞こえた。
『ナポリさ〜ん!!ナポリさ〜ん!!』
刺身の声だ。
塀を越えたが私が迂回するのを待っていて、あまりのも遅いので大声で私の名前を呼んでいた。
私は申し訳なくなり
『刺身!俺の事はもうどうでもいい。俺を置いて帰るんや』
と都道端で叫んだ。
刺身は
『ナポリさ〜ん!!ナポリさ〜ん』としか言わない。
私の返事で笑い声も聞こえたので、残りの二人もいるのだろう
申し訳なくなったので、元きた道に急いで戻り、塀を登って3人と合流した。
結局、3人に笑われながら帰った。