恋人に別れを告げる側の態度
前回は「男女の友情は存在するか」について書きました。個人的には存在すると考えています。ただしそれは危ういバランスの上で成り立っている関係であり、いつそれが壊れてもおかしくない関係だと思います。年齢を重ねて完全に下心が消えた後にようやく完全な男女の友情が生まれるのだと思います。
今回は「恋人に別れを告げる側の態度」について書こうと思います。今まではどちらかと言えば恋人との交際を目的にした方々や、別れを告げられてしまった方々に向けて書いてきました。今回は逆の立場で別れを告げた側に向けた記事となっております。恋人に別れを告げるという事の意味や正しい告げ方、告げた後の態度などを書いていきます。別れ方を間違うと元恋人をストーカーなどの悪質な人間に変貌させてしまう危険性があります。正しい別れ方から相手を加害者に、自分を被害者にしてしまう可能性を減らしましょう。
恋人に別れを告げるという意味
まずは恋人に別れを告げるとはどういうことなのか、まずはそこから紐解いていきたいと思います。
恋人に別れを告げる理由
その前に恋人に別れを告げる理由を明確にしてみようと思います。恋人に別れを告げる理由は「相手を好きじゃなくなった」「他に好きな人が出来た」の2点が多いと思います。この2点はメジャーな理由であり別れるに値する立派な理由です。しかし一方で後述する元恋人へ問題のある態度を取ってしまいがちなパターンでもあります。
その他に「相手を嫌いになった」という理由があります。最初の「好きじゃなくなった」と「嫌いになった」では大きく異なります。好きじゃなくなったというのは好感度100から0になったようなものです。一方で嫌いになったとは好感度100からマイナス100になったようなものです。0とマイナス100は全然違いますよね。そして別れた後の態度でも問題が無いパターンが多いです。
最後に「好きだけど相手を思って別れる」という理由があります。少しイレギュラーな特殊なパターンとなります。例えば恋人が留学したがっているけど自分と離れるのが嫌で留学しない、遠くの大学へ通いたいけど自分と離れるのが嫌で地元の大学へ行くなどです。相手の未来を思って好きなのに別れを告げるのです。もしくは恋人には別の好きな人がいるのに自分への情によって別れていない状態に耐え切れなくて別れるなども同様です。このパターンも別れた後も問題ない事が多いです。
恋人と別れるという本質
次に恋人と別れるという本質を明確にします。恋人と別れるということは交際関係を解消するということです。そして交際関係を解消するとは恋人同士から他人になるということです。他人になるとは恋人はおろか、友達ですらないということです。
これはどういうことかと言えば恋人同士でするような事や、友達同士でするような事は一切しないということです。つまり相手と自分の関係はその辺ですれ違う人や電車でたまたま乗り合わせた人など、その領域まで落ちるということです。少し大袈裟に感じるかもしれませんが、恋人と別れて他人になるとはそういうことです。
恋人と別れた後
ここまで恋人に別れを告げるという意味について書いてきました。ここからは告げた後について書いていこうと思います。
別れを告げた後の二人の関係性
別れた後の二人にはどのような関係性になるのでしょうか。正解は前述した通り「他人」です。決して「友達」には戻れません。なぜか「他人→友達→恋人」と二人の関係性がランクアップしているように思っている人がいます。しかし実際は他人から友達と恋人に分岐していくイメージが正しいと感じます。「友達←他人→恋人」こういうイメージですね。
「友達と恋人どっちが大切なの?」とか聞く人がいますよね。冷静に考えてこれは友達と恋人を同等の存在として扱っています。友達から恋人へランクアップするのであれば、この回答は無条件で恋人が上の立場になるからです。つまり友達から恋人へランクアップしているわけではなく、立っているステージが変わったに過ぎないのです。そのため別れた後に戻るのは友達ではなく他人です。
一方で恋人と別れてから友達に戻ったと言う人も一定数います。これが最も残酷な二人の関係性になります。友達に戻ったと発言するのは常に別れを告げた側です。告げられた方はまだ戻れるんじゃないかという淡い期待から友達のような態度を取っているに過ぎません。
もしくは一度他人に戻った後で再度友達になった場合ですね。逆にこのパターンでは本当の友達になれる事もあると思います。他人から本当の友達になるというのはそうそう簡単な事ではありません。特に社会人になった後では新しい友達なんて簡単に出来るものではありません。利害関係から一緒にいる人や、仲が良い知り合いくらいが関の山です。それでも本当の意味で友達になれたのであれば、元恋人は友達になったと堂々と言って良いと思います。
別れを告げた後の態度
別れを告げる側と言うのは常に気持ちの整理や準備をした後で別れます。一方で告げられる側はなんの準備や心構えをする前に、ある日突然別れます。この心の準備の差が別れた後の態度に影響すると思います。それを理解しないと場合によっては元恋人にいつまでも粘着され、ストーカー化してしまうのです。
恋人から別れを告げられた事のある人なら分かるとは思いますが、通常告げられた側は別れても気持ちの上ではしばらく好きなままです。そうでなければ先に別れを告げているからです。告げる側は常にそれを頭に入れて行動する必要があります。
告げられた側の心理的な動きとしてはまず「なぜ?(疑問)」が生まれます。疑問が解消されると次に「~しなければ良かった、もっと~すれば良かった(後悔・反省)」が生まれます。そして一通り後悔と反省を繰り返した後に「好きなのに、諦めなければならない(苦痛)」が生まれ、それが長期間続きます。長期間の苦痛というのは精神的にかなりきついです。
ここで告げる側が注意する事は絶対に「希望・救済」を与えてはいけないという事です。長期間の苦痛はほんの僅かな希望すら、絶大な幸福に感じてしまいます。しかしその先にあるのは結局別れと言う「絶望」です。一度感じた希望により、その絶望はより深くなります。あとはその繰り返しです。より深い絶望へ、より明るい希望へを繰り返していくうちに、絶望に耐え切れなくなり、希望を求めて粘着・ストーカー化してしまうのです。やっていることは完全に飴と鞭による拷問です。
このことから最初から一切の希望を与えないことが最重要となります。恋人との別れにおいて希望を与えないとはどういうことかと言えば、復縁の可能性を一切与えないという事になります。交際していたという事実から、やはり交際期間の事は綺麗な思い出として取っておきたい心理や罪悪感があります。そのため別れ話も可能な限り円満で、仕方が無いといった雰囲気を出そうとします。
しかしそれが希望になります。絶望の中にいる人は、別れ話の思い出すら優しい雰囲気だった場合は希望に感じます。なるべく別れ話は淡々と、相手が悪くて別れるにしても自分が悪者になるくらいの気持ちで臨んだ方が良いです。そのため告げる側の立場の人間が泣いたり、相手を褒めるなんてことはもってのほかです。
別れた後も同様です。相手を完全に他人として認識し直してください。連絡も完全無視くらいで丁度いいです。間違っても頼るなんて事は絶対にしてはいけません。どうしても会話しなければならない環境なら敬語で話す事をおすすめします。恐らく全くの他人に話しかけられた時に普段敬語や丁寧語で話していると思います。それと同じです。言われた方も心の距離を感じるはずです。
長期間の希望と絶望の繰り返しよりも、最初に絶望だけ与えた方が結果的に絶望する時間は短くなります。お互いにとって都合が良いですよね。もし本当に友達として今後は付き合っていきたいと考えるのであれば、それはお互いの気持ちの整理が付いた後に友達になるためのアプローチをするべきです。相手に次の恋人ができてしばらくしてからくらいが調度いいと思います。
終わりに
今回は「恋人に別れを告げる側の態度」について書きました。綺麗な言葉で書きましたが、正直に言えば「別れた相手にいつまでも対応するのがめんどいから、最初からきっちり別れておいた方がお互い楽」という事です。恋人と言う契約書の無い契約を破棄するのですから、そのくらいはしないとねという事です。
今回もお読みいただきありがとうございます。次回よろしくおねがいします。
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