みんな違ってみんないい、んじゃないの？

批判を承知で思ったことを。
「ルッキズム」という言葉を知って（遅い）それに関する話をしている
バラエティ番組のショート動画を見た。
子供に太っている＝悪いこと、痩せている＝良いことと思わせないように
太る痩せるの話はしないようにしている、とか
二重で良かったねと言ってくる人に向かって「一重じゃダメなの？」って思うとかそんな話をしていた。

私は、まさに母親に「太っている＝悪」とすり込まれて育ったし
デブでブスだから勉強ぐらいできないと、とも言われたし
「そうだな」と思って育ったから今ではそのまま受け止めている。
私はデブでブスだから取り柄がないといけない、ピアノを弾けることが取り柄で勉強もなりたいものになれるぐらいはできたから、ま、合格点だなと。
常に母の評価が頭にある。
これって怖いことだけどそうやって育ったからそれが当たり前になってしまい、それがダメだって言われて全ての枠組みをはずして考えなさいと言われた方が困ってしまう。
今は本当に太ってしまったが、もう少し前、いわゆる「標準体型」の時も
常に「痩せないと痩せないと」と思っていた。というか私の人生「ダイエットしてない時がない」ぐらいだ。常に「痩せないと」と思っているのだから怖いけど、それが当たり前だからなんとも思わない。
私の友達は元から少し太めだけれど、美味しい物を食べることが大好きで
そのために努力もする。体型は気にせず「痩せていることより美味しい物を食べて健康でいること」に重きをおいている。
次男がそんな彼女の言葉に影響を受けて「お母さん。お母さんの友達をみなよ。痩せないとって言わないで美味しい物食べてるよ。お母さんもああでいいじゃん。それにお母さんは太ってないよ」
気遣い次男の優しい言葉である。
それにほだされて「そう？？じゃあそうするわ」ってなるほど、私の「デブ＝悪」という枠組みは柔ではない笑

かと言って私は友達を「デブ＝悪であるからもう少し痩せればいいのに」とかは思ったことがない。彼女は美味しい物を食べることが好き、私はそれほど好きではない。彼女は体型は気にならない。私は気になるし痩せて
着たい服を着られる方が満足。その違いなのだ。
次男が言いたいこともわかる。ただ私は食べ物を食べる度に「これ食べたら太っちゃうよな」とかは思わない。食べるときには食べるけど、そもそも「食べる」に興味がないってだけ。

上記のテレビの話で
～だから子供にはそうやって言わないようにしている。って言っていた。それはいいかもしれない。これからの時代を生きて行く子供たちに「外見だけで人を判断しないように」とか「デブ＝悪ではない」と教えていく必要はあると思う。
ただ、その中で「ダイエットして痩せた友達に、痩せてかっこよくなったね。」と言ったことを後悔している、と言う人がいた。
「私は痩せてても太っててもその人のことが大好きだ。だから痩せてよかったね、ではなくて、トレーニング頑張ったね、とねぎらうことにしている」と言った。

私はそれを聞いて
・・・・・・・？？それはあなたの自己満足では？と思ってしまった。
痩せてても太っててもその友達が大好きだ。そうやって言ってる自分を
「ふふふ、こうやって言う私って・・・にやり」ってちょっと思ってない？と意地悪な気持ちで見てしまった。
だってそんなの当たり前じゃん。そもそも太ったから嫌い、痩せてるから好き、とかいうの友達じゃないじゃん。（私的には）
で、その友達は「痩せたい」と思ってダイエットしたんでしょ？で、痩せた！って言ってるんだから「痩せてかっこいいね」がその人が欲しい言葉では？？？？なのに「あなたは太ってても好きだよ。トレーニング頑張ったね」って言われたら、私だったら
「なんか論点ずれてる夫と話してるみたい。他の人と話そう」って思うと思う。夫って「いや、そうじゃない」ってこと平気でしたり顔で言う生き物だけど（うちの夫は）、友達って「そう！その言葉が欲しかったの！！」とか
「くうーーーーやっぱりあんたはわかってくれるよね」ってリアクションをしてくれるものじゃない？？と思った。
いや、友達も様々だけどね。

まあ、そんなんで「ルッキズム」っていう「形」を作ってしまって
一様に「外見で人を判断するのは悪」って言い出すと
それは方向が間違うと「デブ＝悪」と同じ道に行くのでは？と思った次第。
私のようにすり込まれた人間に「デブは悪ではない」って言われても
これから同じように５０年間すり込まれたら１００歳のときに
「太っててもいいんだね」って思うかもしれんけどさ。

結局「みんな違ってみんないい」ってのは「外見なんて気にしなくていい」ではなくて「外見気にする人もいる」「気にしない人もいる」
「ルッキズムを崇拝する人もいる」「しない人もいる」ってことじゃないの？と思ってしまう。
それだと時代はかわっていかないのかな。