見出し画像

ワンゲル同窓会in横浜、の可能性

娘が出るコンクールが今月末に横浜で行われる。
それにあたり色々準備をすすめている。
毎年この冬シーズンのコンクールは別の物に出ていて、大阪会場を選び
USJに行く、ということを2~3年やっていた。
その時に、大阪に住んでいる部活のY先輩に連絡して二人でご飯を食べた。

大学に入った時から「ワンダーフォーゲル部に入って山に登ろう」と決めていたので迷いなく部室に行った。その部室は木造でそれはそれは古くて汚い所だった。
部室のドアをノックすると中から「はい」という声が聞こえたので
ドアを開けると、眼鏡をかけて私と同じぐらいの背できっちりしたシャツを一番上のボタンまでしめてチノパンをはいている男性が一人だけいた。
Y先輩だった。Y先輩は関西弁で、でも言葉遣いは丁寧で(関西弁はもっと乱暴なイメージだった)山に登っている雰囲気は全くない色白な人で
ワンゲル部の部長だった。
「入部したいんですけど」と言ったら特になんの表情も見せずに入部届らしきものを渡してくれたと思う。
私は入るって決めていたので、特にその人がどんな人であれ、その部活にどんな事情があれ入部したと思うけれど
「山登る人のイメージとは違ったなあ」と思った。

ワンゲルは歴史ある部活だったけれど数年前に部員がゼロになってしまい、廃部寸前の部活だったとあとから聞いた。それはまずい、となったOBの人たちがどうにか復活させようということで、当時35歳ぐらいの札幌近郊に住むOB3人が新入生相手の部活紹介で「ぜひワンゲルに!」と演説をし
それに興味をもって入部したのがY先輩だったらしい。私が入学する1年前の話だ。
だからワンゲルは創立何十年だかの部活だけれど、一旦なくなっているから
「新生ワンゲル2年目」という歴史があるようなないような部活だったのだ。
Y先輩は知的でクールでまるで人間じゃないような人だった。
「実は人じゃないんです」と言われても「僕の血は緑です」と言われても
「やっぱり」と思ってしまいそうな人。
この人と相当山に登ったけれど、最初の印象は全く変わらないまま、そしてそれは今も変わらないまま。
かといってすごく冷たいわけでもなく、そして人の能力というか適性を見極めることに秀でている人。

私が今はまって読んでいる千早茜さんの「男ともだち」という本。
背も高くてかっこよくて弱っている時をすぐ見つけてくれて、腕枕して一緒にねるけどセックスはしないという関係の二人の話で
私にも男友達はいるけど自分が弱ってて腕枕されたら私ならイチコロだな・・・と思ったりして読んでいた。そもそも、そんな何の感情もわかないような人いる???いや、いない。と思ってたけれど
このY先輩のことを考えてたら、いた。Y先輩だったら腕枕されても
私が弱ってて一緒に寝てぎゅっとされても、性的な感情が全くわかない。

まあこのようなY先輩と年に数回メールでやりとりをしているのだが
この人が音楽やバレエにやたらと詳しくて、本も読むし映画もみるし
私のオタクな会話にひるむことなく、的確なつっこみを入れながら話を聞いてくれるのでとても貴重な先輩なのだ。
そして娘のピアノの動画を送ったところ非常に気に入ってくれて
仕事を休んで大阪会場に来てくれるとまで言ってくれたのだが、1度目は急な出張、2回目は急な網膜剥離(!!!)になってしまい、直接聞いてもらうことは叶っていない状況だった。今回、定期便メールを送ったところ
「娘さん、また大阪に来るんですか」と聞いてきたので「今年は横浜」と言うと「じゃあ横浜に行くように仕事調整しようかな」と言ってくれて
横浜で再会することになったのだった。

ところで、私はもう年賀状というかお正月の挨拶状は7人ぐらいにしか出してないのだけれどその7人の中に横浜に住むワンゲルの後輩が一人いる。彼はたぶん私のことを嫌いだったと思うのだけれど律儀な性格で卒業してからかかさず年賀状を送ってくれて、しかも書き添えてくれる一言が「くすっ」と笑ってしまうようなものだったり、昔を懐かしんでしまうような一言で
この人も私にとって貴重な存在の後輩なのだが
なんせ連絡は1年に1回の年賀状のみという関係性。
卒業後一度も会ってないし、年賀状には住所しか書いてないし
SNSとか全くやらないような性格の人で「僕はいまだに連絡は糸電話のみです」と言われても「でしょうね」って言ってしまいそうな人だ。

こうやって書いてみると非常に変わり者の多い部活だったのだが
そんな彼に連絡をとってみようと思い立ち、年賀状に書いてあった住所に「今月横浜行くから会わない?連絡乞う」とハガキをだしたら
メールをくれたのだった。彼も「仕事調整します」と言ってくれて、また
彼の同期(=私の後輩)にも声をかけてくれてその同期も快諾。
というわけで急遽、Y先輩と後輩2人と私の同窓会が開かれそうな気配なのだ。

まあなんせお仕事が忙しそうなので、急遽ダメという可能性は大きいけれど
私はとにかく横浜に行くことは確実だし「会えたらラッキー」的な気持ちだ。
娘の演奏がコンクールに間に合わないんじゃない・・・涙
横浜行きたくないよーーーと思ってたけれど俄然楽しみになってきたのでした❤



いいなと思ったら応援しよう!