同窓会の話、つづき

娘のピアノコンクールそっちのけで同窓会の話が盛り上がる日々。
というのは、私が年賀状でしかやりとりをしていなかった後輩Ｋに私のメールアドレスと電話番号を書いた葉書をおくりつけ、後輩Ｋからメールをもらったことで連絡がとれたのだが、なんせそのＫがSNSを全くやらなさそうな人で、たぶんLINEもやってないし携帯だってガラケーだと思う（想像）。
普段は携帯を携帯せずメールの確認も夜だけです、って言うから
「食事の場所予約してね」と言っても二日後に返信・・・みたいな時差がありまくり。普段なら別に構わないんだけれど、横浜で私が「場所に辿り着けない💧」ってなったときに夜しかメールのやりとりできない人とどうやって
連絡とればいい？？？と思っていたら
その後輩が同期Ｔに声をかけてくれて、急遽Ｔも参加することになった。
Ｔは普通の人なのでたぶんLINEもやってるし、予約してねって言えば「了解っす」って即答してくれそうなキャラなので「Ｔに私の連絡先教えて」と伝えて、私とTがつながった。そしたらやっぱりLINEで連絡がとれて
話がスムーズに進み出した。

同じ一つ下の後輩なんだがＫは「私のこと嫌いなんだろうな・・なのに色々すんません」って気持ちになっちゃう人。律儀でまじめで一途で優しい。でも怖い。だからちょっと気軽に「○○して」って頼めない感じ。
Ｋに「だからスギさん、嫌なんだよな」って思われたくない！って思っちゃう。
一方Ｔは常に「すんません、すんません」ってぺこぺこしながら、でも先輩をうまくおだてたりいじったりしてチョロチョロしてたからうるさがられるけどかわいがられるタイプの人。なので今回の「場所とっといて。連絡しといて」ということがすごーく言いやすい。彼も私がすぐ人を使ってどうにかしようとする人間だと言うこともよく知っている。

今回も私の同期にも声をかけてくれたり、娘のピアノレッスン場から近いところで場所をとってくれたり、移動手段の指示をしてくれて「こうすればこの時間にここに着くはずだから大丈夫です」とか言ってくれて
話がパパパっとすすんだ。ありがたくて涙が出そうになったので「昔のムカついたこと忘れることにするわ」と言ったら彼も「あーＯＢ会の時のあれですね。すいませんでした」と言ったから覚えていたらしい。

コロナの２年前にあったＯＢ会。
久しぶりに出席した私は色々な人と話していたが、それでもやっぱり上下２～３年の見知った顔の人と話すことが多かった。
でも何十年前に卒業したおじさんたちが大多数のＯＢ会だから、そういう人にお酌したり話を聞きに行かねばならないんだけど
「めんどくせ」と思って席を移動もせず周りの人とばっかり話していた。
後輩のＴはそこら辺をうまくやる人で、全く知らないおじさんの所に行ってはお酌をし話を聞くということをやっていた。彼はいつもそういうことをやっているので、私の周りも「そういう役目はＴに任せよう」というのが暗黙の了解だった。

そうこうしている内に珍しくＴがおじさんの横で私を呼び寄せる。
「スギさん、スギさん。この方獣医さんなんですよ。スギさんの先輩ですね。どうぞこちらに来てお話してくださいよ」と言って、私にジュース
おじさんにビールを持たせて私たちを二人きりにして去って行った。
置き去りにされた私は仕方がないから「えーと、北海道で開業してます」みたいな話をしたら、そのおっさんは
「オレは４０年間薬品会社に勤めていたんだが５年前に小動物をやろうと思って開業したんだ」と言う。へえ、そうですか。どこでやってるんですか、とかほんっとに当たり障りのない話をしていたら、そのおっさんが
急に「おまえは診療中に○と○をちゃんとやってんのか。ただ、患者が来たからって言って言われたことしかやってちゃダメだぞ。」とか
「こういう病気の時はどんな治療してんだ。オレはこういうことやってるぞ。ただ教科書に書いてることやったってダメだ。だからおまえはダメなんだ」とか言い出した。
ちなみに会って１０分以内。

いやーーー、ええと、あんたは私の人生の先輩かもしれんけど
「小動物の臨床獣医としては私２０年。おっさん何年？５年、っつったよね？」と言いたかった。久しぶりに自分の無駄なプライドが首をもたげる音を確認した瞬間だった。

っこんのーーーーーーー💢あのＴどこ行きやがった。こんなおっさん私に押しつけやがって！！！と当たりを見渡したらＴが手を合わせて私に頭を下げながらニヤニヤしているじゃないか。
あいつ、話しかけたはいいけど面倒くさくなって私に投げてよこしたな、と
理解した。

こんなおっさんはＯＢ会ではざらで、無駄にいきなり上から説教してくる人ばっかりだ。だから私はウロウロしないで知ってる人としか話さないのに
Ｔはそんなおっさんの海を上手く渡り歩く。
でもこのおっさんはたぶん手に負えなかったのだろう。それにしても獣医ってつながりで私に投げてよこすとは・・・・許せん！！と思って
そして私も「二度とＯＢ会なんぞ行くか！！」と誓って今に至る。

で、Ｔへの恨みというのはそのことだったのだが、今回の働きに免じて
許してやるかもしれん笑

実際Ｔのお陰で総勢５人の同窓会が開かれそう。
本当に心の底から楽しみだ♥