コンサートだけにすればよかった!
ヴィキングル・オラフソン氏のコンサートに行ってきました。
バッハのゴルトベルク変奏曲です。
オラフソン氏はアイスランドのピアニストで、CDもずいぶん出されているのですが、これがなかなか面白いコンセプトのCDが多くて。
ドビュッシーの曲の一部をモチーフに、飛行機の音とコラボさせてあったりするので、それを聞きながら寝ると空を飛んでいるような感覚に陥ります。
アップライトのピアノでシューマンの幻想的な曲を奏でたり
バッハのヴァイオリンソナタを演奏したり。
ゴルトベルクのアリア。シフさんの演奏で聞いたアリアは神様みたいな音で天井から降り注いでいるかのように感じましたが、オラフソン氏の演奏は人の演奏でしたが、とても素敵でした。
アリアは感情豊かで、少しロマン的な要素があるように思えましたが
なんだか別世界に連れて行ってくれるような感じがしました。
アイルランドの山に登るおばあさんの映画を以前みたことがあり、
その映画でアイルランドの寒々しい風景がうつり、とても惹かれるものがあったのですが、オラフソン氏の演奏からは何故かその低い気温が伝わるかのようでした。
変奏がすすむにつれ、それは熱を帯び、最後のアリアでまた静かに終わりました。
このコンサートに行くにあたり、当日出発でも余裕で間に合ったのですが
娘がたまにばあちゃんちに行きたい(そしてゲームをしたい)と言ったので
仕事も学校もさぼって前泊して行くことにしました。
久しぶりの実家泊です。父が夏に体調を崩してから行ってなかったので
数ヶ月ぶりでした。
夜中の2時。父への愚痴を母が言い出したところから、その話の方向性は「親子とはなんぞや」「独立、自立とはなんぞや」という重い話に
移行し、なんだか私は、親に恩があるのにも関わらず何もしようとしない
薄情な悪い娘という結論に達し、
罪悪感と、急に話をふってきて喧嘩を売ったにも関わらず、自分で勝手に収束して終わらせた母へのいらだちと、寝不足と運転の疲れでひどい偏頭痛の中コンサートに行きました。
途中、何個かの変奏は聞き逃したと思います。
まあでも隣にいた娘は安定の睡眠学習でアリアと2変奏だけ聞いたとのこと。
それよりましかとは思ったけれど。
まあそんなわけで、コンサートはよかったのですが、その前のイベントが
重すぎて・・・疲れた。