不登校はスマホでなんとかなる?
翌日金曜日に娘は学校を休みました。お腹がいたいと訴えていたので、すぐに復帰できるだろうと、症状だけ学校に伝えました。
しかし、その考えは甘くコロナ禍の為、兄も登校したとたん、帰らされることになってしまいました。
私は先に会社に出社していたので、(主人に連絡があったもよう)まったく知らずに1日過ごしました。
娘は学校に行かなくていいことにすごくほっとしたようで、1日元気でいつも通りに過ごしました。
あまりに元気だったので、兄もとばっちりで休むことになるし、週明けには行ってもらわなければ、と私は思いました。
プレッシャーを極力与えず、まあ、ちょっと疲れちゃったんだよね、と軽く考えました。というか、そう願っていました。
翌日には前々からの約束であった娘の友達のおうちでやっているお店に顔を出すことになっていました。
クラスの友達と顔を合わせることにもなんら抵抗はないようで、すんなり出かけました。案の定「大丈夫?」と聞かれるも大してリアクションもせず二言三言言葉を交わし、お店を後にしました。
学校の話題さえ出さなければいつも通りでしたが、残念ながら翌週は学校に行くことができませんでした。
体育祭や祝日や部活動の新人戦等があり、授業数は少なかったものの、1週間たってしまったことにじわじわと焦りを感じた私は一か八か、美味しいエサをぶら下げることにしました。
「次の金曜日に学校に行ったら、土曜日スマホを買いに行こう」
これで釣れるくらいなら、不登校として軽度なのではないか、友達とやりとりできるようになれば学校に気持ちも傾くのではないか。
私は自分の発言が恐ろしく、大変な間違いをしているのではないかと思いました。
確かに娘の周りはスマホを持ってやり取りしているようですし、以前友達と外出した時も、娘だけLINEを交換できなかったと嘆いていました。
案の定、娘の表情は変わり、学校に行けばスマホを手に入れられる!と前向きに考え出したようでした。スマホの為になんとか金曜日登校した娘は、その後月曜日にも登校し、もうすぐ中間テストだからと、まあ、なんとかテストだけは受けるつもりのようでした。
私は中間テストを受けるつもりでいる娘にものすごくほっとしていました。
ちょうど2回目のカウンセリングがあり、状況を報告すると、週に何回か授業を受けられるのはすごい、その調子で登校できそうな日を本人に決めさせて、少しずつ登校日や時間を増やしていけるといい、という話をしました。
ただし、焦らずゆっくりと。
こどもに期待することの2割できれば万々歳だと。
無理に登校を強要したり過度な期待を持たず慌てない方がその後の経過が良く回復が早いのだとカウンセラーさんはおっしゃいました。
ああ、娘は不登校になりかけだったが、なんとか軽く済むかもしれない。慣れれば1日登校して授業を受けられる日もそう遠くないだろう。
私は不安のもやの中から這いあがれる兆しに、カウンセラーさんのお言葉を軽視し、完全に調子に乗ってしまいました。