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学校の対応

学校への連絡は毎朝電話でしていました。

担任がいることもあれば、部活などでいないこともありましたが、学年全体で不登校児については把握されているようでした。

娘の気持ちにも波があり、毎朝毎晩、学校に行かなくては!と葛藤する娘。ちょっと行ってみたら?と最初のころは時々むやみに背中を押すという名のプレッシャーをかけたりしました。するとまた表情が歪み、寝てばかりいるか、リストカットのようなことをしだす、悪い循環がおきました。

「ちょっと行ってみたら?とパパもママも言うけど、そんな簡単じゃない」と娘は言いました。

毎日同級生は日課の連絡をくれ、担任からも電話がありました。「調子はどうですか?」「明日はこれそうですか?」と電話の度に確認されました。体育祭が終わると、「音楽会は出られそうですか?」と担任に言われましたが、そんな簡単な問題じゃない。と私もいつも思っていました。

だんだん連絡も負担になり、出られるようになったり変化があれば連絡するということにしたらどうかと夫も言いました。

しかしそれはしてはいけないことだと思っていました。私は、今ちょっと休んでいるが、娘の気持ちが整えばまたすぐに通えるようになると思っていたかったのでしょう。

完全に不登校になってきた頃、つまり欠席日数が30日を超えた頃、音楽会にも出席できないと学校も確信したのか、頑なに相談室登校も拒む娘に、今度は適応教室はどうかと言ってきました。

もちろん私は適応教室についても既に調べ、娘に「こんなところもあるよ」と話していました。

娘は、そんなところに行くなら相談室の方がいい。と言い、じゃあ一度学校の相談室に行ってみないかと言えば、「それはムリ」と一蹴されました。

私はその時点で2度ほど学校に来ているカウンセリングを受けていました。カウンセラーさんから担任へはその都度話がされているようでしたが、残念ながら私が思うような対応ではありませんでした。

例えばプリントも私が言うまで机にしまいっぱなしでしたし、集団で購入するものなどの申込書も、期限を過ぎてから渡されました。

学校で今何が行われているかは、友達からくる日課表の一言のみで、どんどん学校から離れていく気がしていました。

学校でも増え続ける不登校児の対応には困っているのでしょう。対応は千差万別、保健室や相談室、はたまた特別支援学級に登校している子もいれば、教室の外の廊下で授業を受けている子もいます。どのように復活しているのか、またどのくらいできていないのか、詳しく他のケースについて教えてもらうことはできませんでした。
なんとなく、娘は不登校児という括りに入ってしまったんだなぁと思いました。先生はクラスの運営に、校長は学校の運営に一生懸命取り組んでおり、そこからはみ出したわが子のような子供は、先生方の仕事の対象外で、こんな教室もありますよ、頑張って下さいね。と突き放されているような気がしてしまいました。(実際はそんなことはなかったのだと思います。たぶん。)

これは不安な自分の心を反映して被害妄想が激しくなっているせいなのですが、どうしても先生方との距離を感じました。

これはほかのいわゆるママ友にも感じた距離でした。

不登校が増えているとは言え、クラスに1人くらいなもので、もともと子供同士が友達だったり、役員同士で知り合いだったりすればいいですが、じゃあその人と連絡をとりましょうとは簡単にいきません。

同じくらいの子供がいるお母さんたちにも、おいそれと話すこともできません。親しい何人かには「今学校に行けていないんだ」とそれとなく話すこともありましたが、相手も気を使い、そうなんだ、大変だね。と、それ以上突っ込んだ話をすることはありません。

私は学校で孤独でした。ああ、娘はもっと孤独を感じているのだなとその孤独を噛みしめました。



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