死にたいあなたへ
手紙 ~拝啓 十五の君へ~
アンジェラアキさんのこの曲を
聞いたことがある人は多いと思います。
私がちゃんと聞いたのはつい数年前、
キャッチーなタイトルや歌詞(よく読んでいなかったけど)
にあまり興味をそそられていませんでしたが、
ある時子供の学校で、あるクラスが合唱で歌ったのでした。
私は思春期に、小学校から高校まで、ずっと毎日
四六時中、朝から晩まで「死にたい」と思って過ごしていました。
現在にも将来にもなんの希望も見いだせない。
ただただ辛い。苦しい。
かといって、自分で終わらせることは勇気が出なく
宇宙にただ一人漂っているようで、
終わりが来るのをひたすら待つ毎日でした。
そんな毎日でも本を読んでいる間だけ、辛い現実を忘れることが出来ました。
思い返せば、夏休みは課題図書があって、本を買ってもらえて
毎日図書館に通って、でも、常に暗い目をしている私。
本ばっかり読んでいるって怒られた私。
いいんだよ。それで。
本しか読まなくていいんだ。
◇◇◇
~死にたい、ツライ、わたしへ~
本を読んでよくぞ命をつないでくれました。ナイス!
よく頑張った。
本当にえらかった。
長い年月をご飯を食べて、歯を磨いて、寝て、風呂に入って。
(時々色々サボりながら)
ちょっとした喜び(本とかね)で乗り切り
大人になっても、実は周りの人にたくさん心配かけたり
墓場まで持っていくような様々な体験を重ね
身も心もすり減らしながら、それでも愛を失わず
ここまで生きてきたことを誇りに思います。
ありがとう。
ツライ思いを背負ってきたことが、
生きてきたことが頑張りです。
あなたの頑張りのおかげで、私は愛をつなぐことが出来るのです。
私はあなたのおかげで、ミニマムな愛の活動家になるのです。
おめでとう。
やったな!
とは言っても
今はつらい。
今思っても、つらい。
私は何もしてあげられない。
だから私は今、自分の子供に言うようにあなたに言うしかないのです。
あなたが生きていてくれて、うれしい。
◇◇◇
ちっぽけで、何もない、ゴミくずのような自分を辛く思い
生きていても仕方がないと毎日毎日呪文のように”死にたい”と唱えた私。
死にたいって思わなくなっているわけじゃないけど
今はその言葉を頭の中でも言わないようにしようとしています。
実際、中身なんて、環境なんて何にも変わっていなくて
考え方とか切り替えがちょっぴり上手になっているだけなのです。
今はちっぽけで何もない、ゴミくずのような自分で、まあそんなもんか?
そして、いつ死んでもいいやって思っています。
いつ死ぬか、だれにもわからないしね。
人間みんなそんなもんじゃないの?
偉そうに高説垂れるそこの人も、きっとろくでもないんじゃないの?
人間ってみんな、ろくでもないんじゃないの?
そして私は、
そのろくでもない人間どもを、みんな許そうと思うんですよ。