缶の見え方【Day14】
ヒッチハイクで拾ってくれたお兄ちゃんに紹介してもらった札幌の職場で、働いて早10日が経ちました。
大学を休んで旅をしている自分を面白がってくれて、心配してくれて、そして旅の成功を願ってくれる素敵な方々の多い職場です。
事あるごとに
「北海道は広くて、寒いよ」
「なめてると、冗談抜きで死ぬよ」
「札幌で、お金貯めてから行きな!」
そう言ってくれる。
そんな職場で、社長と事務所で2人きり。そこで自分が放った何気ない一言が、きっかけとなって、Eさん(社長)による『特別講義』が始まりました。
何気ない一言とはこうです。
「Eさん、悲観的すぎないですか?」
Eさんは具体的な旅の進め方について、丁寧にアドバイスしてくれた後、一つの例を挙げて、僕にエールを送ってくれました。それが、タイトル【缶の見え方】です。
Eさんは缶を見せ、自分にこう言いました。
「君には、この缶どんな形に見える?」
僕は答える。「円柱形」と。
Eさん「本当?俺の見せてる角度でも?」
自分 「その角度だと、長方形です」
Eさん「そうだね、君は「缶」を知ってるから円柱形だって分かったんだよね」
僕は考える。もし「缶」を知らなかったら、「缶」はどう見えるか。多分長方形に見えてたはずだ。
↑缶を垂直に見たら円形。水平に見たら長方形。垂直+水平に見ることで、初めて缶が「円柱形」だと分かる。
これをヒッチハイクの旅に当てはめて見たらどうだろう。
ヒッチハイクには、数分で車が停まってくれる場合もあれば、数時間待っても全く車が停まらない場合もある。
前者のような楽観的シナリオ:缶を水平に見た形
後者のような悲観的シナリオ:缶を垂直に見た形
こう置いてみたところで、自分ははっとする。自分には「長方形」しか見えてないと。そして色んな人に様々な「缶」の見方を教えてもらってたのに、聞く耳を持たずに「缶を自分の見たいように見ていたな」と気付いたのです。
Eさんは、自分が盲目的になっていることを悟り、敢えて悲観的なシナリオを語って、「缶」の見え方を例示してくれたのです。
いつの間にか、視野が狭まっていた自分が恥ずかしかったし、まだまだEさんには敵わない。そう感じました。
Eさんは言っていました。
「缶を1人で回せるようになったら1人前」
1人はおろか、人の助けを借りて缶を様々な角度から見る努力すら怠っていました。まだまだ半人前にも達してない!
という訳で、もう少し札幌に滞在して、旅を実りあるものにする方法を考えてみようと思います。かなりの長逗留になりそうです。
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