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「城壁」と暮らす 2

土手を「城壁」と見立てる。千住は城郭都市だ、の続き。
ぼくの目は、隅田川の「掃部堤(かもんづつみ)」の跡である墨堤通りをなぞるように歩いていた。

いまの千住のまちを囲む荒川や隅田川の「土手」は、ケヴィン・リンチの著書「都市のイメージ」(The Image of the City)でいうところの「エッジ(都市の境界)」だろう。この墨堤は、昔のまちの「エッジ」であり「パス(道、通り)」である。歩いてみると、堤防としての役割が失われ、市街化の中でその姿を埋もれさせながらも、微地形によってその存在感を残していることがわかる。この「墨堤」に沿ってたくさんの時間の痕跡がみてとれる。

平たい千住の、足立区の地形には珍しく「起伏」を感じることができる数少ない場所。例えば、ここ。右側に墨堤通り。左側は2mくらい、ちょうど車が隠れるくらいの段差が見える。かつての堤の「段差」が切り立った擁壁によってその高さを際立たせている。

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低い方から見るとこれくらい。この段差を生かした面白い建物があってもいいのになぁー。ずらーーーっと高低差を利用した建築が連なる姿、見てみたい。どなたか、いい物件をいい感じにリノベしてください。

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千住の街道と墨堤、つまり隅田川が交差するあたりは、水運で栄えた交通の要衝。現在もなお、物流倉庫が多く存在する。そのせいか?なぜだろう?レンガづくりを彷彿とさせるタイルの外壁が通りを埋め尽くす。もっと緑があればいいまち並みかな〜。

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富嶽三十六景「武州千住」の石碑があるあたりに、元宿堰稲荷大神がある。この石段、、、いい。石のエイジングが、草の生え方が、なんだか時間をちゃんと刻んでいる。まちのあちこちにこうした時間が感じられるのは、豊かさのひとつだと思う。

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千住の城壁。実は、閉じていないのです。東側は、旧綾瀬川の河道が荒川放水路と隅田川を繋いでいます。西側は、地続き!で千住桜木から小台へ、その先の新田へと繋がっています。
次はどこを歩こうか。

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