
異世界魔王ライフ、第20話。魔王城、地下迷宮探索(後編)
(前回までのあらすじ)
女神の陰謀で、異世界転生魔王になった俺。
色々あって(1~19話参照)
故郷、魔王城に戻ってきた。魔王様御一行。
そこで、アルファ(以外α)と、ベータ(以外β)が、
不治の病。「魔王病」にかかってしまった。
治す方法として、伝説の野草「マンドラゴラ」を
探さないと行けなくなった。
それは、魔王城の地下迷宮に、あるらしい。
俺は、一人で、地下迷宮に乗り込み、
何とか、最深部まで、たどり着いた。
あと少しだ。待ってろよ!みんな!!
…………魔王城、地下迷宮。最深部…………
キール(以下俺)『ここが最深部か……。
かなり広いな。』
俺は、迷宮で、色々あって、(19話参照)
ようやく、最深部に着いた。
どうやら、ここに、
マンドラゴラが、あるらしいんだが……。
でっかいドラゴンの石像があるだけで、
マンドラゴラらしい草が、
ひとつも、生えてなかった。
俺『なんだ……。空振りかよ……。』
あくまで、生えてる「らしい」だからなぁ。
伝説の野草なんだから、見つからないのも、
当然って言えば、当然か。
俺『さて、仕方ないから、帰r……』
?「勇気がある、知恵ものよ……。」
威圧感がある、重厚な声が、辺り一面に響いた。
……この流れ。まさか、なぁ。
俺は、声がした方。
でっかいドラゴンの石像の方を向いた。
?「久しぶりじゃのう……。
ここに、来客が来るとはなぁ……。」
ドラゴンの石像に、光が集まり、
次の瞬間。白龍となって現れた。
白龍「この姿になるのも、久しいのぉ。
おい!人間!!」
言葉を発するだけで、凄いプレッシャーだ。
このプレッシャーは、シグマに似てるな。
白龍「ここに、何しに来た。」
俺『マンドラゴラを、探しに来ただけだよ。』
俺も、負けじと反論した。
白龍「ほぅ……。いい目をしてるな。人間。
以前闘った、ファルコンに、似てるな。」
俺『ファルコン?誰だソレ?』
白龍「お前、ファルコンを知らないで、
ここまで来たのか?」
俺『知らない。見た事も、聞いた事も無い。』
白龍「ふむ……。
どうやら、本当に知らないみたいだな。
ワシを封印し、この地下迷宮に押し込んだ。
あの、憎きファルコンを。」
……アレ?この地下迷宮って、シグマ(以下∑)が、
一人で、作ったんだよなぁ。確か。
って事は。何か知ってるかもしれないなぁ。
白龍「何を考えてる。人間よ。
何か、心当たりでもあるのか?」
俺『俺の知り合いに、
この地下迷宮を、作った奴が居るんだ。
もしかしたら、シグマに聞けb……。』
白龍「……そうか、
ファルコンは、まだ、生きてたのか!
憎きファルコンが、認めた相手!!
良かろう!もしワシが負けたら、
マンドラゴラを、やろう!!
本気で来い!叩き潰してやるわぁ!!」
ちょ……。いきなり戦闘モードかよ!!
RPGでは、おなじみの最高種族、ドラゴン。
こりゃあ、俺も、本気で、行くしか無いな!!
白龍「行くぞ!人間!!」
白龍は、炎を吐いた。
俺『チートスキル『ものまね師』!!』
俺は、相手の炎を、ものまねして、相殺した!
よし、元魔王を、吸収したおかげで、
俺のカルマが、ラスボス並に戻ってる。
これなら、勝てる気がする!!
白龍「ほぅ。ワシの炎を相殺するとは、
こっちも、本気で行くぞ!!」
白龍が、鋭い爪で攻撃してきた!
俺『チートスキル『身体強化』『加速装置』!』
俺は、白龍の攻撃をかわした。
俺『今度は、こっちから行くぞ!!
チートスキル『魔力強化』『最大出力魔法』!
行っけ~~!!』
俺の最大出力魔法が、白龍を飲み込んだ!
俺『やったか?』
白龍「……なかなか、良い攻撃だ。
だが、ワシに、魔法は通じないゾ!!」
土ぼこりの中、
傷ひとつ付いてない白龍は吠えた。
……魔法は無理か。
って事は、接近戦での闘いか……。
体格差があり過ぎる。
今のままでは、負けてしまう。
どうする?こっちも、巨大化して闘うか?
イヤイヤ。この狭い空間での闘いでは、不利だ。
じゃあ、どうする?
せめて、こっちが、二人以上居れば……。
ん!?そういう事か!!
一か八か、これに、賭けるしか無い!!
白龍「どうした!それが、お前の本気か!!」
白龍の攻撃をギリギリで避け、俺は叫んだ!
俺『ヒーローってのはなぁ……。
最後まで、奥の手は、取っておくもんだぜ!
行くぞ!特殊能力『発案者』!
特殊能力『破壊者』を召喚する!!』
この言葉に、聞き覚えのある、
最強の仲間が、俺の元に来た!!
コピー魔王(以下、元魔王)『よう、ブラザー。
この姿では、久しぶりだな。』
俺『挨拶は後だ。
まずは、目の前の、ドラゴン狩りだ!!』
元魔王『任せとけ!!
久しぶりに、血が騒ぐぜぇ!!』
俺、元魔王『ウオオオオアアアア\( 'ω')/アアアアアッッッッ!!!!!』
ラスボス級の二人と、白龍の一騎打ち。
天は震え、地は裂け。
世界が、崩壊しそうな勢いで、
徐々に、白龍を追い詰める。
が、
俺『グッ、
致命的なダメージを、与えられない!!。』
元魔王『俺様の『破壊者』でも、
ダメージが通らない。
せめて、あの硬いウロコを、
何とかしないとな……。』
ウロコを何とかする……か。
俺の特殊能力では難しい。だが……。
俺『なぁ、その『破壊者』。
1点集中して、レーザーの様に出せないか?』
元魔王『……やった事が無いから、
錬成に、時間が掛かるな。』
俺『出来るんだな!?俺がその間、時間を稼ぐ。
出来たら、合図してくれ!!』
元魔王『ああ、頼むぜ。ブラザー!!』
俺『ウオオオオアアアア\( 'ω')/アアアアアッッッッ!!!!!』
俺は、単身、白龍に突っ込んだ!!
力は互角。時間稼ぎぐらいは、出来るはずだ!
白龍「調子に乗るな!人間よ!!
ワシも、奥の手は残してある!!
特殊能力!『メタモルフォーゼ』!!」
白龍が、急に消えた?と思ったら、
激しい痛みに襲われた!!
何が起こったんだ??
今の攻撃、見えなかったゾ!?
白龍「ふぅ(*´・ω・`)=3
この姿になるのは、久しぶりね。」
白龍は、人型になっていた。
白龍「ごめんねー。この姿になると、
力の加減が、出来ないから、本気で、
こ・ろ・す・わ・よ!!。」
白龍の素早い攻撃が、縦横無尽に来る!
かなり痛い!このままだとヤバい!!
せめて、何とか、この攻撃を止めないと!!
こうなったら……。
俺『特殊能力『発案者』!『花吹雪』!!。』
辺り一面、花吹雪に覆われた。
白龍、元魔王『は?なにやってんの??』
白龍と、元魔王は、
いきなりの事に、唖然(あぜん)としていた。
そのスキを見逃さなかった!!
俺は、白龍を、背中から、羽交い締めした。
白龍「ちょ!何すんのよ!この変態!!」
ジタバタしてる白龍を、何とか抑え、
俺『今だ!破壊者を打て!!』
元魔王『……そうだったな。ブラザーの行動に、
無駄なんて、無かったな。
行くぜ!特殊能力『破壊者』!『縮退砲』!!』
破壊者のレーザーが、
白龍と、俺の身体を貫いた。
そして、俺と白龍は、倒れた。
気がつくと、俺は、魔王城のベッドで寝ていた。
どうやら、俺が倒れる直前、命の玉が発動して、
地下迷宮から、脱出したのだろう。
あれは、全て、夢だったのかと思うぐらい、
激しい闘いだった。
ガンマ(以下γ)「おっ。ようやく目が覚めたか。」
俺『ガンマ……。俺……。』
そう、マンドラゴラを、持ち帰って無い。
つまり、無駄足だったのだ。
γ「おいおい。男が、泣くんじゃねぇよ。」
俺『だって……。俺……。マンドラゴラを……。
持って来れなかった……。アルファとベータに、合わせる顔が無い……。』
俺は、めちゃくちゃ泣いた。
?「誰の顔が、合わせる事が無いんですか?
キール様。」
?「キール様。
私の顔も、見たくないんですか?」
その声は……。
え?ウソだろ!?
俺『アルファ!ベータ!お前ら、魔王病は!?』
β「治りましたよ。キール様のおかげで。」
α「正確には、
元魔王と、見たことない、女なんだけど!
誰なんですか!また知らない女を連れ込んで!」
は?元魔王は分かるけど、知らない女って誰だ?
元魔王『よう、ブラザー。
良かったな。助かって。』
白龍「あなたの仲間に、
マンドラゴラを飲ませたわ。
これで、人間との約束は、守ったわよ。」
俺『お前ら、無事だったのか!?』
元魔王『あぁ。あの後、
ブラザーと、白龍が、急に消えて、
俺様一人で、戻ってきたぜ。』
白龍「私は、ここで助けられて。
理由を聞いたら、
マンドラゴラが、必要って聞いたから、
ちゃんと、飲ませたわよ。」
って事は……。今、白龍と、シグマ(以下∑)を、
合わせるのはヤバい!!また暴れられる!!
∑「フォッフォッフォ。長旅お疲れ様じゃ。
キール様。」
俺『(´^ω^`)ブッフォオオオオオォwwゴホッゴホォゲホオエッ』
元魔王『おぅ。久しぶりだな。シグマ。
元気してたか?』
白龍「お前がシグマか!お前……。お前……。
ファルコンを知らないか!?」
_(┐「ε:)_ズコー
俺は、思わず、ズッコケた。
∑「さぁ、知らんのぉ。
歳のせいか、物忘れが激しくてのぅ。
すまないね。力になれずに。」
白龍「……そっか。ファルコンは居ないのか。」
白龍は、しょんぼりしてる。
俺は、シグマを見た。
シグマは、
イタズラっ子の様な顔で、笑いを堪えてた。
絶対、シグマ=ファルコンだな。
んで、出会ったのが、シグマの若い頃で、
その記憶を頼りに、白龍は探してるのか。
なるほど。俺が、地下迷宮を探索する前に、
口止めしたのは、その為だったのか!?
白龍「なぁ、お前ら、
なんでも、各地を旅してるんだってな!
私も連れてけ!!私は、ファルコンを探す!!」
α「!?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?」
元魔王『俺様も、ついて行くぜ!!
なんか、面白そうだからなぁ!!』
一同『!?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?』
コピーガンマ(以下コピーγ)「みんなズルいゾ!
俺様も、連れてけ~!!」
∑「じゃあ、ワシも、行こうかのぅ(*•̀ㅂ•́)و✧
久しぶりに、ワクワクするわい。」
俺『!?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?』
レディ(以下女神)『……やれやれだわ。』
β「……また、賑やかに、なりますね。」
γ「いいんじゃねーか?
元々、魔王様の、ワガママなんだし。」
α「私の、ヒロイン枠がぁぁぁぁ!(´;ω;`)」
アルファ、お前、
ヒロイン枠を、自覚してたんだな。
……なんか、俺が、旅をする事に、
仲間が、どんどん増えていくな。
コレが、前世には無かった、
仲間って、奴なんだな。
最初は、一人で、旅したい。って思ってたけど、
こうして、仲間と、一緒に旅をするって、
なんか良いよな。悪い感じがしない。
前世で、こういう仲間が居たら、もしかしたら、
人生が、変わってたかもしれない。
読書のみんなも、仲間は大事に。
特に、困った時に、助けてくれる人を、大事に。
そうすれば、俺の前世の様な、ひとりぼっちが、
少なくなるから。
大所帯になったが、俺の旅は、まだまだ続く。
そのうち、あなたの所に、来るかもな。
その時は、宜しくな。
んじゃ、最後に一言。
俺『みんな!旅に出るそ!!』
一同『おー!( *˙0˙*)۶٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و』
20話 終 制作・著作 ━━━━━ きぃえぁ