半透明な線と僕|1-4|BOKU
「法律はないです。常識は通じないです。もう一回言うよ。常識は通じないです。そして最後です。地上一階に出ません。そしたら・・・死刑です」
「死刑」という言葉の後にざわめきが広がる。僕はきっととんでもない場所にいる。そう思わざるにはいられなかった。
「だいたい言いたいことはわかった。だけど一番重要なことがあいまいすぎる。どうやったら地下十階から地上一階に出られるんだ?」誰かが僕の知りたいことを代弁してくれた。
「私は面白いことが何よりも好きなのですよー。だから全部教えちゃうの