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コザクラインコが家族に加わった日
新たな家族、コザクラインコ
突然だが、我が家に新たな家族を迎えた。
コザクラインコの千晶である。
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名前の由来
我が家の長としての権限を発動し、ここで千晶という名の由来を表明する。
(恐らく、第三者は関心のない項であろうことは承知しているので、関心のある項をご覧いただければと思う。)
初めて会ったとき、彼の羽色の鮮やかさと特徴的な目に魅せられた筆者。
飼う気があって訪れたわけではなかったが、うちに迎えると決めるとほぼ同時に名付けた。キラキラ輝く様子を表す「晶」と、豊かさや多様性、たくさんの色と広がりを象徴する「千」の字は、千晶にぴったりだと思ったのだ。
先住「藤」との関係
4か月前、セキセイインコの藤を迎えた。
(当初は「藤子」という名だったが、藤に落ち着いている。)
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藤は天真爛漫な性格に育ち、うちに来て1週間もしないうちから向かうところ敵なし。自分より大きな柴犬にも平気で立ち向かうほど。
セキセイインコが賢いことは知っているが、筆者に慣れると四六時中追ってくるようになった。ケージに入れていても、ケージ内から筆者に呼び掛け、傍を通る筆者に合わせてケージ内を移動する。
そのうえ、愛犬に構いすぎると嫉妬し、あまりに構わないと流血するほど手を噛まれる。といっても、流血はたった1度きりだが、噛まれるたびにしっかり嘴の痕がつくし、ちゃんと痛い。
このように好戦的な先住民がいる我が家に、いかにも気弱そうな千晶を迎えるのはとんでもなく不安であった。
ブリーダー直伝!インコの飼育準備
今回、千晶を迎える前にブリーダーに連絡を取った。
常時複数のインコを世話するプロなので、複数羽を飼う際のポイントを知っているだろうと考えたのだ。
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結論から言うと、「懐いてほしいなら別室で飼え」とのこと。
本来、インコは群れで生活し、自分以外のインコが存在する環境においては、インコ同士で親睦を深め徒党を組む。その間に人間が入り込む隙はなく、単なる餌やりbotに成り下がってしまうリスクがあるらしい。
さらに言えば、本気で懐かせ、繁殖させる気がないのなら、1羽のみを世話するのが理想とも。
意気揚々と尋ねた筆者であったが、愛鳥には好かれたい。
その結果、できる限り両者を接触させぬよう生活することを胸に誓った。
コザクラインコのケージと食事
コザクラインコのケージと食事についてお話する前に、当ページでの定義をお伝えする。
当ページにおいての「ヒナ」とは、足腰がしっかりし、羽根が生えそろい、飛べるようになるまでの期間を指す。生後〇か月や体重〇グラムといった数値は考慮の必要はない。
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コザクラインコのヒナには、成鳥と同じ中型のケージは不要である。
大きめの虫かごや水槽で足り、足元には木くずを敷き詰める。
食事は、あわ玉にパウダーフードを混ぜ、お湯でふやかしたものを挿し餌する。
(補足1)挿し餌とは
挿し餌とは、親鳥が行うのと同じように、人の手でヒナ鳥に食事を与える方法を指す。
挿し餌用のスプーンやシリンダーが市販されているが、筆者の場合、ティースプーンやコンビニでもらうデザート用のスプーンを使用している。飼育書等には、「ヒナの喉の奥まで」食事を運ぶよう記述されているものもあるようだが、藤に対してはもちろん、過去に世話して来たヒナに対し、実施したことは1度もない。にもかかわらず、いずれも成鳥に育ったところを見ると、単なるラッキーではなく、不要な気遣いのように思える。
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(補足2)パウダーフードとは
パウダーフードとは、ヒナ鳥用の人工餌を指し、消化吸収が円滑に進むよう粉末状に加工された栄養食のこと。
一般的に、ヒナの成長に必要とされるタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル等をバランスよく含み、親鳥が与える食事に近い成分と食感を再現したものが市販されている。
ただし、パウダーフードのみを与えるだけでは足りず、あわ玉等の穀類に|KIRAPIPI《キラピピ》ベビーを適量混ぜて与える。配分は、8:2である。
ヒーター、鳥かごカバー
ペットショップ等から鳥類を迎える際、鳥用ヒーターを勧められることがあるが、ブリーダーのところで育つ成鳥たちは未使用かつ屋外で冬を越す。何とも信じがたい話だが、公共施設において、半屋外の環境下で多数のセキセイインコが飼育されており(平塚市にある某スタジアムのある公園内にある動物園)、皆元気に飛び回っている。
ただし、ヒナの間は消化器官が未発達なため、消化を助ける目的でヒーターを入れるそうだ。
また、夜間の鳴き声対策、防寒や防塵目的で設置する鳥かご用のカバーを勧められることもあるだろう。
これについて、ブリーダーから「いらん」の一言で片づけられたことから、素直に1度も購入していない。
ケージの設置場所
ケージの設置場所について、セキセイインコやコザクラインコの飼育環境について、多くの人は20度後半~30度前半を思い浮かべるだろう。
しかし、半屋外で冷暖房器具もなく、過酷な季節を越せるだけのポテンシャルを持っていることから、冷暖器具や加湿器・除湿器等は必須とは言えない。
では、どのような場所にケージを設置するのが理想的かといえば、やはり半屋外だそうだ。
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鳥に限らず、生き物は、紫外線を浴びることで生成する成分を持っており、極端に日光を制限すると怪我や病気のリスクが高まる。食事で補えると考える人もいるかもしれないが、日照に合わせ向きを変える植物のように、我々は遺伝子レベルで日光を欲している(何となく発言がスピリチュアルじみていて胡散臭いが、本気でこう思っている)。
そうはいっても、直射日光は鳥たちも辛いので、屋根のある窓際やベランダが適切だと考えられる。
ちなみに、インコ用のUVライトも市販されているため、お住いの環境や生活スタイルに合わせ、うまく活用するのも良いだろう。
実践から学んだ飼育のコツ
ブリーダーから学んだ飼育方法を藤に実施し、早4か月が経過した。
教わった通り、天気が良い日はベランダにケージを出し、程々に日陰ができるようシェードを利用。悪天候の日は窓辺にケージを置き、夏場でも冷房の効いた部屋に設置しないよう心掛けた。
気温が下がり始めてからも変わらないが、日が昇るのを待って外に出し、日が陰る前にケージを取り込む(ブリーダーの話では、ケージ内に小さな巣箱さえ入れておけば屋外で越冬可能とのことだが、さすがに不憫に思える)。
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日照について、元々植物の世話をするため季節ごとに観察するのが癖づいており、藤の飼育に大いに役立っている。
飼育のコツというほどでもないが、ペットショップやインターネット、各社が出版する飼育書にある飼育方法はほとんど実施していないはずだが、藤は健康そのもの。筆者を追いかけまわすほど懐いている様子から、ブリーダーの教えは正しいものと考えている。
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千晶について、迎えて日が浅く、効果測定できる段階にないため、一定期間経過後に改めて飼育方法に触れようと思う。
複数羽飼いのリアル
実際に複数羽の世話をはじめて数日が経過した。
殻付きの食事を難なく食べられる藤に対し、いわゆる離乳食を時間をかけてスプーンから食べる千晶。ペットショップでは4時間おきに挿し餌を行うとの指導が入るそうだが、朝晩2回、1度につき1時間近くをかけて与えている。
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言うまでもないが、千晶にかける時間が長い分、藤にかけられる時間は短くなり、やや不満の色が見えることもある。
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ただ、千晶はほとんど声を発さず、行動範囲も狭いため、もしかするとその存在には気づいていないのかもしれない。
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我が家のこれから
今後、千晶が飛べるようになると行動範囲は広がり、大きな声で元気に鳴き始めることもあるだろう。そもそも、「ラブバード」の異名を持つコザクラインコであり、過去に世話した個体と同様、四六時中べったりになる可能性もある。
そうなると、他方と接点をもつことを「浮気」と捉え、嫉妬され、再び流血することもあるかもしれない。恐ろしや。
とはいえ、短いヒナ期をしっかりと目に焼き付け、うちの子たち全員が健康でいられるよう最善を尽くすのみである。
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