撮影助手という仕事
学生時代、撮影助手について、どうやってなればいいかなどを知りたくても聞ける機会が中々なかったことを思い出し、本ノートを作成して、一般的には知られていないこの職業についてを知ってもらい、撮影助手になる方法を探していた人の役に立てればと思います。
撮影助手とは、
映画、ドラマ、テレビコマーシャル、ミュージックビデオなどのムービー撮影の現場で、カメラマンをアシストするのが仕事です。
映画、CM、MVの撮影助手の多くが、フリーランスで活動していて、仕事の流れは、先輩の撮影助手やカメラマンから作品ごとにスケジュールを聞かれて、空いていれば受け、仕事をして、その作品の制作プロダクションから撮影技術料としてギャランティをもらいます。
撮影助手のランク
撮影助手の中には、序列があり、上から、チーフ、セカンド、サード、フォースという呼ばれ方をしており、役割がそれぞれあります。一般的な役割は以下の通りです。
チーフ:撮影助手の一番上のポジション。作品ごとにレンタル会社に機材発注。セカンド以下の撮影助手探し。撮影現場では、照明部との連携や露出の決定が主な仕事。
セカンド:主にフォーカスを担当。フォーカスを合わせたり、送ったり、そのカットのテーマを理解してフォーカスを合わせる部分や被写界深度をカメラマンと相談したりなど。あとは、バレものやハレーション、ガラスの写り、マイクシャドーなど、映像に写ってはいけないものを排除するのも役目。
サード:フィルムの際は、フィルムの責任者。デジタルの際は、データマネージャーがいない現場では、収録メディアの責任者。あとは、撮影機材の管理が主な仕事。
フォース:多くの現場では、サードまでしか撮影助手が呼べないことが多いが、映画などでは、サード以前のキャリアの助手でフォースとしてつけられることがある。主にモニターの管理が仕事で、それ以外サードの役割を分担して、バッテリーの管理などをやることが多い。
撮影助手のニーズ
現在映画はもちろん、ドラマも普通にシネマカメラを使うようになり、NHKのドラマでもセカンド、サードはフリーランスの人を使うようになり、それ以外にも動画コンテンツの多様化に伴い、撮影助手の需要はかなり増えています。しかし、新しく入ってくる人材がとても少ないため、撮影助手の人材は慢性的に不足しており、これから始めたい人はフリーランスでも仕事を継続的に得やすいと思います。
撮影助手になるには
撮影助手という仕事は、基本的に人づてにしか得ることが出来ません。なので、撮影助手やカメラマンとのコネクションが無ければならず、コネクションを得るために多くの人は、機材のレンタル会社にて、1年から2年ほど働いて、機材の取り扱いと、そこに客として来る撮影助手とコネクションを作り、フリーランスとして仕事をし始めます。私も、ナックイメージテクノロジーという会社ので、2年弱研修生ということで雇ってもらった後に、フリーランスで活動を始めました。
それ以外にも、撮影部がある制作会社に入る人や、映像系の学校の在学中に文化庁のインターンシップ制度(https://vipo-cinema-intern.jp/)を使って映画の現場についたという人もいます。もし本文を読んでいて、撮影助手になりたい人はコメントや問い合わせでメッセージ頂ければ、相談にのります。
主な機材屋(順不同)は以下の通りです。募集をしているかどうかはわかりません。
私が知っている撮影部がある制作会社(順不同)は以下の通りです。募集をしているかどうかはわかりません。
撮影助手のポジション別収入
ポジション別に応じた一般的なギャランティは以下に記載(大っぴらに公開したくないので一応100円とさせてもらいます)しますが、撮影助手というと下積みということでイメージ的に収入もあまりないのではと思う人が多いと思うのですが、サードとして仕事が安定すれば、基本的には普通に暮らすには十分な収入はあります。
映画のギャランティは、その作品の規模や制作会社、そして撮影助手のキャリアなどに応じて決まることが多く、一概には言えないのですが、大体これくらいという値段が以下の通りです。
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