日曜日
少し蒸し暑い日曜日の夕方、ガク紫陽花の色は少し燻んでいる。
お昼間から、亡き友人のお母さんと、ビデオを見ながら5時間ほどおしゃべりをしていた。少しづつ内容は変わってきたが、最終的に繰り返されるエピソードがいくつかに絞られてきた。様々な人間との悔しい思いや怒りが含まれている。変わらないのは、娘である亡き友人の苦労の数々と、賞賛。
娘を自分より早く亡くした喪失感は、私にはわからないが、もっと生きていてほしかったという思いと悲しみは伝わってくる。
思い出話と現状への不満が交錯する重い話。
まだ世間話をする割合は少ない。きっと数年、いやいつまでも残ることは残るのだろう。
昨日は、「シンドラーのリスト」をネットビデオで観た。「関心領域」を見た後で、決めていたことである。今日はそれで疲れているのかもしれない。
長時間にも関わらず、引き込まれる「シンドラーのリスト」。モノクロの画面、適切な展開。異なる監督の二作品から、何を得ようとしているのかわからない。ただ、不穏な日常の中で、表現する言葉がうまく見つからないものを、何かしらの比喩を持って表せないだろうか。
絵を描かない休日、どこか落ち着かない梅雨の前。
©️松井智惠 2024年6月9日筆
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