師走の16日
「幕間」の絵たちは、今頃少しお化粧をしてもらっている
神崎川を越えて、ガラスのない木枠からこちらを見るために
私の元へは帰らず、一路東へ行ってしまうのだろう
恵比寿の壁で再会するのは、年の瀬越えて新年に
今までの映像の作品は、北浦和で上映される
その幕間に、何をお話しましょうか
はるか昔の映像は、川に浮かぶ舟
畿内を出れば、異国の海
明るいあの子も乗っていた
幕間に登場するのは、ヴィオラ弾き
おしゃまな猫も一緒です
半透明の絵の具を重ねれば、明日の夢は冬の青
鬼が笑っても、来年のことは今年のこと。
©松井智惠 2022年12月16日