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女性の内なる壮大なパワー
私たち女性の中には、大きなパワーが宿っている。
母なる大地とつながる力。
血ですべてを癒し、浄化する力。
生命を育み、産み、育てる力。
その力は、あまりにも力強く、深淵で、底無しだからこそ、
その力を持たない歴史の中の男たちは
その目に見えない力を、目に見える物質的な力で
コントロールし、抑圧し、征服しようとした。
それが、今の時代の女性性が集合意識的に抱えている傷。
あまりにも強い女性性のパワーは、
確かに人によっては禍々しく感じたり
魔女や神ダーリー(氣狂い)と恐れる対象となっただろうなと思う。
私自身、初めて目の前でダーキニーブレスを実践されたとき、
一番最初に湧き出てきた感情は
「ここから逃げ出して安心できる場所に行きたい」
というものだった。
それくらい、ダーキニーブレスは、赤の女性性は
美しくもあり、恐ろしくもあった。
そこにあったのは、耐えられないくらいの
生と性
血と土の匂い
苔むした太古から延々と繋がれるドラムの音
何千年と大地を踏み鳴らし続けた女たちの地鳴りの音
私たち女性の中には、とても深く強い力が宿っている。
その力を、男たちは無意識に恐れる。
そして、男たちが赤の女性性を恐れていることを
女は本能的に知っている。
知っているからこそ、その本性を隠そうとしてしまう。
愛しているから。
受け入れてしまえるから。
合わせてしまえるから。
だから、女は弱いふりをする。
男が必死に強がって、腕力でもって女をコントロールしようとする
その行為を、その真意を、無意識に汲み取って、
男のそのなけなしのパワーを
壊してしまわないように、自分を貶める。
ソファに座らされた私の前で
仁王立ちで、文字通り何時間も怒鳴り、
時に脅し、尋問していた元夫を前にして、
あの当時の私は何を思っていただろうか。
表面的な恐れの、そのさらに奥にあったのは
燃えたぎる怒りと、憐憫だった。
私の中にも、コントロールできない
暴れ龍のような怒りがあった。
でも、私は力技で、その怒りをコントロールしていた。
全力でその怒りを押し込め、表面的には凪のように
ただ、相手に従順に合わせて返事をしていた。
それは、相手には、自分自身の暴れ龍をコントロールする
器がないということに氣づいていたから。
そのパワーは、自分にしかないのだと理解していたから、
腕力や目に見える力の領域では相手に勝てなくとも、
目に見えない領域では、私が優っていたことを本能的に知っていた。
そうやって、私は私自身の手で、私自身の
自由に飛びまわるための羽と、
熱い情熱と、
燃えたぎる信念と、
自分自身への信頼と、
底なしの太古からこの身に宿るパワーを
手放し、捨て去った。
それらがあると、相手が恐れをなしてしまうことも
相手を潰してしまうということも、
愛してもらえなくなるかもしれないということも、
相手を傷つけてしまうかもしれないことも、
全部、本能的に、わかっていたから。
私の中の、生きたまま火炙りにされた
何千何万の女たちが、ささやいていた。
身を潜めろ。
能力を隠せ。
悟られるな。
愚鈍なふりをしろ。
従順な仮面を被れ。
力のことは忘れ去れ。
でも、もう、その時は終わりを迎えた。
私たちは、もう、逃げることも隠れることも、
自分自身を小さく弱く見せることもしない。
ありのままの母神、封じられた女神、
野生の女としてのパワーを
全力で体現しながら生きる姿を、
恐れながらも畏怖し、愛する男を、愛する。
野生の恐ろしさも、パワーも、残酷さも理解しながら
それでも、そんな女を愛する勇氣と強さをもった男。
そんな男こそが、野生の女が愛する男。
私たちはもう、逃げも隠れも、する必要はない。
弱いふりも、愚鈍なふりも、従順なふりも、もう終わり。
本当の野生の女としての、あなたの時代が、今、はじまる。
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