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上回る紺青

さあ 天のほうへ
光をたくわえる朝のつゆたち
浴槽に近づいてはならない
きっとよわさが走りまわる
あつまってまとまる影
くぼみ 鬱血したえくぼ
絆のはしをつまむ
愛にかんしては口をつぐみ 微笑する
きみの蕾
そのいやらしく匂いたつ中身
ガラスをよごす気泡
雲のふわふわ
洗いたてのうぶ毛をむしる
忘れる 憂いに沿ってすすむ
わかっているのか
わかっていないのか
まなざしがぬれている
すべてがやさしくふりそそぐ午後
かなしみはシーツにくるまる
抗弁せよ きみは稲妻
たぶん泡沫のあやまち
あ から飛び出して
う に着床する
宵のつまさきをのばす 力の限り
なあ 静脈よ
きみはどんな青をめざしているのか
リズムのかたさによろめく
永遠のようにたかまる
夏と冬の衝撃

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