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【ミニ情報:真鍮の版に登場する預言者】

ニーファイは、第19章で「ニーファイの小版」が作られた目的と経緯について簡単に説明しています。そして、「神聖であると思うことでなければ、何事も版に書き記さない」(19:6)と述べています。しかし、ニーファイは、スペースの限られた小版の記録として、真鍮の版にある預言者の言葉、特に、ゼノクやゼノス、イザヤなどの言葉をたびたび引用しています。このことから、ニーファイが、それらの預言者の言葉をどれほど大切だと感じていたのかがわかります。それでは、ゼノクやゼノス、イザヤの人となりを教会の聖句ガイドから少しご紹介いたします。

ゼノク:旧約の時代のイスラエルの預言者。その名は『モルモン書』にしか出てこない。
・キリストの死について預言した, 1ニフ19:10.
・神の御子について話した, アル33:15 (アル34:7).
・真理のために殉教した, アル33:17.
・メシヤの来臨について預言した, ヒラ8:20.

ゼノス:旧約の時代のイスラエルの預言者。キリストの働きについて述べた彼の預言は、『モルモン書』にしか記録されていない。
・キリストの埋葬と3日間の暗闇について預言した, 1ニフ19:10,12.
・イスラエルの集合を預言した, 1ニフ19:16.
・ヤコブは,栽培されたオリーブの木と野性のオリーブの木の,ゼノスの比ひ喩ゆを引用した, ヤコ5章.
・ヤコブがゼノスの比喩を解き明かした, ヤコ6:1-10.
・祈りと礼拝について教えた, アル33:3-11.
・贖いが神の御子を通して与えられることを教えた, アル34:7.
・大胆に証あかしし,そのために殺された, ヒラ8:19.
・レーマン人の回復について預言した, ヒラ15:11.
・キリストの死のときに起こる破壊について証した, 3ニフ10:15-16.

イザヤ:旧約の預言者。紀元前740-701年にかけて預言した。イザヤはヒゼキヤ王の中心的な相談役として,宗教と政治の両面で大きな影響力を持っていた。イエスは他のどの預言者の預言よりもイザヤの預言を多く引用された。イザヤの言葉は,ペテロ,ヨハネ,パウロによっても,『新約聖書』によく引用されている。『モルモン書』と『教義と聖約』は,他のどの預言者の言葉よりもイザヤの言葉を多く含み,その解釈に大きな貢献をしている。ニーファイはイザヤの言葉を引いて民を教えた(2ニフ12-24章;イザ2-14章)。主はニーファイ人に「イザヤの言葉はまことに偉大」であり,イザヤの預言したすべてのことは成就すると言われた(3ニフ23:1-3)

ニーファイは、真鍮の版に刻まれたイザヤの言葉を家族に読んで聞かせ、イザヤの預言を用いて家族を教えました。イザヤの言葉はヘブライ文学の特徴をもち、詩的で、象徴を多用していたため、その教えを理解することは簡単ではありませんでした。しかし、イザヤの言葉を研究し、理解しようと求めるなら、祝福を受けることができると約束されています。そのため、ニーファイは、度々イザヤの言葉を引用して、自分の生活に応用するように勧めています。

〔末日聖徒イエス・キリスト教会 『聖句ガイド』ゼノク・ゼノス・イザヤの項〕


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