見出し画像

前鋸筋を活性化するトレーニング ~筋肉を楽しく学ぶ~

前鋸筋と聞いてまず筋肉名が読めない!場所も分からない!!が普通の感覚だと思います。安心してください!!この記事を読み終えると分かるようになります。
前鋸筋が活性化していない(使えない)と・・・

肩こりや首こり
肺の機能低下
腕を使うスポーツのパフォーマンス減少

に繋がります。
特に首こりや肩こりに悩まされている方は皆様の周りにも多いのではないでしょうか。
今回の記事を読んで、肩こり首こり解消に役立てていきましょう!


1.前鋸筋について

まずは読み方から見ていきましょう。
『ぜんきょきん』と読みます。名前の由来はノコギリの形に似ているということから来ています。ノコギリを漢字で書くと” 鋸 ”となります。筋肉の形を見るとノコギリの刃の様にギザギザしています。各肋骨に付着するためこの形をしています。

前鋸筋 解剖20211001-161857_2 トリミング済み

前鋸筋は肋骨から肩甲骨に付着する筋です。なので肩甲骨の動きに大きく関与します。なんとなく肩甲骨が硬いと運動パフォーマンスが悪い!!というイメージはあると思います。
特に、野球選手やテニス選手など腕を高く上げる競技では前鋸筋を痛めてしまうケースが多く見られます。
それは前鋸筋と肩甲骨の動き、さらに腕の動きがリンクするからです。


2.前鋸筋の解剖学

それでは、もう少し詳しく解剖学的に見ていきましょう。
前鋸筋の起始(付着部始まり)と停止(付着部終わり)はそれぞれ下記の通りとなっています。

起始:第1~9番目の肋骨
停止:肩甲骨の上角、内側縁、下角

このように、前鋸筋は肋骨と肩甲骨に付く筋なので、肋骨(胸郭)の動き肩甲骨の動きに大きく関わってきます。

肋骨の動きについては、肋骨の動きを引き上げる動きがあります。胸郭を広げる動きですね。前鋸筋が働かず肋骨が下に向いた状態はいわゆる猫背と同じような姿勢となります。

この肋骨の動きは呼吸 とも深い関係があります。
正常な呼吸とは、息を吸うときも吐くときも肋骨がしっかりと動いてなければなりません。
前鋸筋が活性化していないと呼吸の時に肋骨がしっかりと動きません。すると余計な筋肉(主に首や肩周りの筋肉)が使われてしまいます。
こうなると、呼吸のたびに首や肩の筋肉が酷使され首こりや肩こりを引き起こします。
さらに、正常な呼吸ができないことで肺の機能も低下していきます。


次に肩甲骨の動きについてです。前鋸筋が働くと肩甲骨は上方回旋(肩甲骨の下角が斜め上に上がるように肩甲骨が回る動き)します。
この動きは腕(上腕骨)の動きとも密接な関係があります。
腕を横に広げる(肩関節の外転)動きを行う時には、この肩甲骨の上方回旋が伴います。
肩甲骨の動きが 1 に対して腕の動きは 2 動くようになります。この1対2のリズムを肩甲上腕リズムといいます。
腕を真上まで上げる(180度外転)する時、肩甲骨が60度動き腕は120度動きます。平たく言うと 肩甲骨が動くと腕はもっと動くという事です。

前鋸筋 作用01-175404_2 トリミング済み

逆に肩甲骨に付く筋肉が固まると腕の可動域が狭くなります。前鋸筋が活性化していない状態で無理やり可動域を上げるように競技をしてしまうと前鋸筋をいためてしまい、パフォーマンスの低下に繋がります。

このように前鋸筋の不活性が

肩こりや首こり
肺の機能低下
腕を使うスポーツのパフォーマンス減少

に繋がっていきます。


3.前鋸筋を活性化させるトレーニング

それでは前鋸筋を活性化させるトレーニングをご紹介します。トレーニングをする場合はその筋を意識する事がすごく重要です。前鋸筋の図をイメージしながらトレーニングしてみてください。脇の部分を使っている感覚を感じながら行えればOKです。

ポイントは3つです。

・お尻から肩、肘、手首を真っすぐにする
お尻を下げすぎると肩や腰を痛める可能性があります。肘が曲がると脇ではなく、肩や腕に負荷がかかります。

・肩をすくめない
動画のような姿勢を取った後に肩を下げるように意識してください。両肩を耳に近づける動きが ”肩をすくめる動き” になります。バンザイの状態から脇しめるイメージです。

・片足を上げる時に身体が動かないようにする
片足を上げる時に腰が外に向いたり、胸が外に向いたりしないようにしましょう。床と胸腰は平行になるようにします。身体が左右に動いてしまうと左手足や右手足のみに体重がかかってしまいます。左右の手足でしっかりと体重を感じましょう。


4.最後に

今回は前鋸筋についてみてきました。
記事内にもあったように、前鋸筋は胸郭、ひいては呼吸とも深い関係があります。
現代人は多くの人が呼吸にエラーを抱えております。皆様の周りの方やクライアントの方にも今回紹介したエクササイズが有効な方も多いと思います。
筋トレはビジュアル的な外面的な要素を変えるだけでなく、呼吸の様に内面を変える要素も多く持ち合わせています。トレーニングの幅を広げて現場でご活用ください。

今ならBODEYPLAN公式LINEに登録で、
「姿勢改善において必要な4ステップ」についてまとめた資料をプレゼントしています。

画像3

<資料の項目>
■姿勢改善に必要な4つのステップ
 * 関節の柔軟性を改善する
 * 適切な呼吸を手にいれる
 * 骨盤など骨格の位置を適正化する
 * 身体をイメージどおりコントロールする
■姿勢改善のWHYを理解する基礎知識
 * 姿勢改善において必要な解剖学的知識
 * 姿勢改善において必要な脳神経学の基礎知識

※200ページ以上ある充実した資料です

ご登録はこちらからお願いします!

画像4


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?