【テクニカルシリーズ#4】闇市場【ドミニオン】
ドミニオンの実力差が出やすいカードを解説するシリーズ、今回は昭和ドミニオン内で唯一skill multiplier※1が1.1を超えているカード、闇市場です。
現実世界ではまずお目にかからない
このカードを使ったことがない人もいると思います。一応初めてのプロもカードとしてカードは作られていますが準備がとにかく大変なカードです。
使わない王国カードを1枚ずつまとめた闇市場デッキを作成する必要があります。この闇市場デッキを作るのが大変ですし家宝系アクションや同盟カードが選ばれた場合それに対応した準備も必要です。現実世界で実際に使うのは現実的ではありません。
私は1度だけ、身内の特別な大会での試合で使ったことがあります。その大会は「全カードを1度は使用する」というコンセプトだったはずですが実際にはゲームを壊す強いカードは全て闇市場デッキに入っているというオチでした。そういう特別な試合でないと使われないと思います。
嫌われている
実際に使われるのはDominion Online上がほとんどだと思います。オンライン上でしか味わえない闇市場ですが、プレイヤーからは嫌われています。
Dominion Onlineでは禁止カードリストというのが各プレイヤーごとに設定できます。このリストに設定されたカードはサプライに出なくなるので使いたくないカードを指定するのですが、闇市場の禁止カード指定率は16%とかなり高いです。
この禁止カードには使われてあまり快くないカードや運が絡むカードが指定されやすいです。しかし闇市場は実力差が出やすく運ゲーになりにくいカードなのに指定されています。実際に禁止カードを上から並べた場合、闇市場のみskill multiplier※1が異様に高いです。
カード格差が激しい
闇市場はその性質上、使用時に出てきたカードはその1枚しかなく購入してしまえば自分だけのカードとなります。そのため闇市場から強いカードやキーカードを買えた場合にその優位は決定的なものになります。
ドミニオンはデッキ構築に使うカードがお互い共通でパーツ格差が発生しづらいのが良い部分です。闇市場はその長所を否定してしまうため嫌われているのだと思います。
私も世界一になった大会の最終戦、闇市場から前哨地という追加ターンを得るカードを自分だけ拾うことができたので勝つことができました。データ上は実力差が出やすくてもやはり強いカード1枚で勝敗が決まってしまう点が嫌われる理由でしょう。
想像力で差がつく
ではなぜ実力差が出るというデータになっているのか?それはやはり闇市場から出たカードを買うかどうかの判断で差がついているからでしょう。
闇市場を使う場合使うカードの種類が膨大になります。そこからしっかりとシナジーを見出すには相応の実力が必要です。サプライに用意されたカード達は最初に考える時間がありますが闇市場での購入はその瞬間に判断する必要があるので実力差が出やすいと思います。
闇市場から出たカードとサプライのカード、そして自分のデッキ状況から最適な購入をするには想像力が大事です。わかりやすい強カードではなくサプライに足りないカードを買う方が強い場面もあります。買わないほうが強いこともあるのでその判断は難しいです。
構築力も必要となる
Dominion Onlineは二人戦が主流です。そして二人戦の闇市場は基本的に買うべきです。二人戦は構築に時間をかけても良く、自由度の高いデッキが勝ちやすいのでその自由度を増やす闇市場はとても影響力の強いカードです。
ただし闇市場自身は銀貨に近いカードであり引き切り構築デッキに組み込むのは少し難しいカードです。闇市場の使用回数を増やしつつ引き切り構築をするのは高難易度でありここも実力差が出やすい要素です。
闇市場に並ぶカードのラインナップには分散があります。全部強いカードが出ることもあれば買う価値のないカードしか出ないこともあるので、出力を安定させるには使用回数を増やすべきです。闇市場をしっかり連打できる構築力が求められるのでここでも実力差が出やすいといえるでしょう。
サプライに足りないものを探す
闇市場での購入はサプライに足りないものを補うようにすると効率が良いです。アクション権がないならアクション権を出すカードを、購入権がないなら購入権を産むカードを、廃棄がないなら廃棄カードを獲得できると強いです。
上記が全部そろっていたとしてもアタックカードで自分だけ相手の妨害ができるようになったり、追加ターンによって大幅有利になったり足りない要素は常にあります。そのため闇市場は基本的に買ったほうがよくこれらの足りない要素を探した方が良いです。一度だけ闇市場に支配が眠っていることが分かっている状態でそのためだけのポーションを買って支配を買い勝ったことがあります。
アクションフェイズの財宝プレイを活かす
闇市場はアクションフェイズ中に財宝カードを使用できる初めてのカードでした(今では色々なカードがあります)。この特殊な性質を活かせるかどうかも実力差が現れやすいと言えます。
先に財宝を使用しておき(闇市場から買わなくても良い)、手札を減らした後に書庫や望楼、移動動物園でのドロー枚数を増やしたり、策士を使って購入パスのデメリットを打ち消したりできます。単純に特殊財宝を使用してその恩恵を受けるのも強いです。
これは闇市場から出るカードの強さに依らない闇市場自身の性質なのでこのことを知っているかどうかで闇市場の有用度が変わります。
闇市場から出ることによって強化されるカード
実験というカードは本来は使用時にサプライに戻る使い捨てのカードです。その代わりコストに見合わない効果を持ちます。
しかし闇市場から出た場合はサプライに実験の山がないので戻ることができず、処理不能のためそのままとなります。つまり山に戻るデメリットが消えるので5コストの研究所と同じ効果となります。
このように闇市場から出ることによって普段よりも強くなる/弱くなるカードがあります。特に山関連の効果は影響を受けやすいので知っておくと相手と差をつけられます。このようなあたりカードは覚えておくと良いでしょう。
まとめ
運ゲーと嫌われがちな闇市場ですがデータ上はしっかり実力差が出やすいカードという結果が出ています。つまり闇市場で負けた試合は実力が足りてないことが多いということです。
勿論たった一枚のカードで負けたと感じるかもしれません。しかしその1枚を探し当てるために闇市場の使用回数を増やす努力をしたのかどうか、しっかり構築していたかどうかが背景としてあります。その部分で負けていてはそのたった1枚での敗北は必然だったといえます。
運ゲーと割り切って忘れるのではなくしっかり反省して次の試合に活かすようにすると闇市場の見方が変わるかもしれません。
※1 skill multiplier:実力差が出やすいor運ゲーになりやすいことを表す指標。1が普通で1より大きければ大きいほど実力差が出やすいカードになる
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここからは有料部分です。ですが本記事の内容の補完などはありません。もし余裕のある方でおひねりを上げてもよいよ!という方向けに有料部分を設定しております。
ただ何もお返しがないのも心苦しいので記事の内容には関係のないドミニオンのことを書こうと思います。
サプライの画像を張りますので、有料部分にどのように考えてどのような試合展開にするか、私なりの答えを記述させていただきます。
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