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今の職場を辞めたいと思っている看護師1年目のあなたへ 〜手紙〜

先日採用の面談をさせていただいたあなたへ

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先日は面談の機会ありがとうございました。

総合病院の病棟に勤務されてからの事や、訪問看護への想い等がお話しできて良かったです。
あと、希望されて現在の部署に配属され勤務したものの、中々上手くいっていないという点を含め、入職1年目で訪問看護への転職を考えておられることが個人的に気になっており、メールさせていただきました。


1時間ほどの面談でお話しした私の印象にすぎないのですが、Mさんは関東に出てきて半年、現在の病棟は多忙な部署でもあるので、業務の大変さは一般病棟とはまた異なる大変さがあると思います。

面談の終わりに少し気になって、私が投げかけた質問に、

「今の職場で、なかなか上手くいっていなくて・・。」

と少し涙目になりながら、気持ちを話してくださったMさんのお話しを聞いていて、私も関西から訪問看護に従事することを目指し、1人でこちらに出てきましたから、私自身と重なるものがありました。


学生時代のハードな実習とレポート、試験勉強を乗り越え、国家試験に合格。

「さあ、看護師として働くんだ!」
と意気込んで、看護師としての自分の理想を持ち地方から出てきたものの、家族、親しい知人とも離れ、慣れない人と場所、一人暮らしの大変さ、孤独感。
社会人として、看護師として働くことの厳しさ、自分のできなさや現場での理想とのギャップを痛感。
精神的に少し不安定になりかけたこともありました。
私にもそんな新人時代がありました。

それでも、私は学生の頃から訪問看護に従事したかったので、臨床経験を積むために4年間病棟勤務し、以降20年はずっと訪問看護に携わっています。

新人時代、辞めたいと思ったことは何度もありますが、諦めないで臨床を続けたからこそ、今の私につながっています。

少々厳しいことを言いますが、看護師のスキルとしては、どの職場でも1年で転職するということは、なかなか次につながりにくいのではないかと思います。

まして訪問看護は、自宅に1人でお伺いし看護を展開していくわけですから、伺った先での確実な看護技術や専門知識だけでなく、先を見通す力や、ご本人、ご家族や医師・他職種などとも連携をとる為のコミュニケーションスキル等もより必要とされます。
この先、訪問看護師を目指すのであればもう少し臨床経験があった方が良いのではないかと思います。
(もちろん、新卒訪問看護師として頑張っておられる方もたくさんあります)

今、あなたが直面している問題については、具体的にお話しなかったのですが、今、目の前にある事柄や問題だけに目を向けるのではなく、看護師としてもう少し先の自分をイメージして、

「自分はどうしたいのか」
「自分はどのようになりたいのか」

を考え、今後の方向性を考えてほしいと思います。


多分、色々な選択肢が見えてくるのではないでしょうか。

今回の採用に関しては、私一人の個人的な想いだけでは決められないことであり、力になれる事があまりないかもしれません。

個人的には、とても応援しています。

気持ちの整理がついて、この先、良い方向性が見つかることを願っています!

おせっかいな訪問看護師より

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