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「何が正解なのか①」その後のお話です。 前回のnote はこちら→ https://note.mu/bochibochimaka/n/nba1f194a2b07/edit **************************** I さんは食事がとれなくなり、 医師より点滴の指示が出ました。 ご家族は迷っておられまたが、週末を挟むため、まず週末の数日間は点滴を行い、週が明けてからのIさんのご様子でその後の方針を決めましょうということになりました。 私たちがご家族と初め
Tさんのお宅に伺うと、いつものように娘さんが待っておられました。 Tさんの部屋は、窓から遠くに海が見える一番眺めのいい部屋。 部屋に入ると、いつものようにTさんお気に入りのBGMが流れ、壁にはTさんが好きな花の写真やポスターがたくさん貼ってあります。窓からの景色がTさんからも見えるよう、窓の近くに介護用ベッドが置かれています。 いつものように、私は娘さんと向かい合わせにベッドを挟むように立って、娘さんと一緒にTさんの身体をホットタオルで清拭し、お通じの具合を確認し、おむつ
90歳後半のIさんは特に大きなご病気はありませんでしたが、この数週間で食事がとれなくなり、医師より毎日補液の為の点滴の指示が出たため、訪問看護を利用されることになりました。 ご依頼を頂いた時、お看取りを視野に入れた対応となることが予測されました。 初めてご家族とお会いした時のことです。 「点滴は延命処置なのですか? 母は歳ですし、点滴で良くなるのでしょうか? 母のことは先生にお任せして、先生の指示に従うものだと思っていますが、家族の考えを先生にお話してもいいのでしょう
休日。 利用者さん宅にお伺いし点滴の準備をしていると、オンコールの携帯電話が鳴りました。 数日前に訪問看護利用の契約が済んだばかりのTさんの奥様からです。 「昨夜から夫の調子が良くない。朝トイレに行こうとしたけれど、途中で動けなくなりベッドに戻れない。起こしに来てほしい。」という内容でした。 早々に点滴を済ませ、急いでTさんのお宅にお伺いました。すると、Tさんはリビングの床に横になっておられました。 側で奥様と兄弟の方が心配そうに待っておられました。 私はTさんの顔を覗