転職、46歳(vol.3)
退職願、提出。
カウントダウンが始まりました。
退職願を提出
金曜日、週末の夕方、社長室のドアをノックする。退職願をポケットに忍ばせドアを開ける。
突然で申し訳ありません。と切り出し、ささっと退職の意思を伝え退職願をテーブルの上へ差し出す。
風の噂は届いていたようで、ドラマチックなこともなく淡々と進む会話。引き留められることもなく、希望するスケジュールや引き継ぎについて、ただ淡々と。
実際のところ、営業の仕事を引き継げる人材はすぐにはおらず、社長に多大なるフォローをしていただかないと成り立たないと思っている。社長の心中は計り知れないが、案外危機感はなさそう。
どんなに有能な戦力だったとしても、いち社員が辞めたからといって当然ながら、会社にとっては大したダメージにはならないものだ。でなければ逆に去ることの責任の重さで憂鬱になる。
なんにせよ、退職願は提出でき社長の承諾も得られた。
師走、仕事納めでさようなら。
気持ちが変わる
何が変わるって、自分の気持ちだろうか。ムダに清々しい。昨日までの問題が急に解決したかのような錯覚、もちろん何も解決はしていないのだが。
飛び交う話題が来年のことなら尚更、無責任に楽観的な発言をしてしまう。仕事が楽しくて仕方ない、ものわかりの悪い部下にも優しく対応できる。自分本意で無責任な人間だとつくづく思ったが、誰でもそうなのではないか!?と言い聞かせる。
残りひと月半、精一杯がんばろう、恩返し。
カウントダウン
残りの出勤日と、有給残日数と、引き継ぎ資料作成と、進行中のプロジェクトと、あれこれ鑑みて、有給消化は半分できれば御の字だと気づく。
もう、あっという間だなコレは!!
名前入りの不要な書類を大掃除に先駆けて大量シュレッダー祭り!!負の痕跡を滅する、全力で!
旅立の準備は、淡々と。