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2021年に250冊ほど読んだ本の中から目を見張る10冊・後編

前回の記事からの後編。後半となる5冊を紹介していく。

6.タンパク質が食の鍵

いい肥満なのか。

高タンパク質のよさと弊害に炭水化物ダイエットの不味さなどが単純な話から見えてくる。その単純さは複雑な栄養素摂取は生物が持つ食欲によって計算されていることが見えてくる。

見事とししか言えない研究結果。虫から始まり哺乳類にフィールドワークによる観察から様々なことが見えてくる仮説の積み重ねが読ませる。目次だけでも楽しい。

タンパク質摂取量は意識していたのでバランスよくやはり葉物野菜摂取量は引き続き意識したい。もちろん炭水化物とタンパク質視点で。卵には頼りっぱなしだなーと万能さ感じるが魚も意識したい。

食物繊維もだいぶ意識できたつもりだったが芋類の意識をもう少し増やそうと実践に応援が加わった。良書。人にすすめたい内容。

加工食品はダメというよりかはタンパク質や食物繊維が率として取りづらくて非効率程度に覚えるとよさそう。なんでもかんでもダメなんじゃなくて比率の問題だと思っている。

なお、最近は朝たんをしている。朝、タンパク質を補うことは意識してとりいれているので毎日卵。なお、卵のコレストロール問題は最近の学術情報を得ると大丈夫と見ている。

7.ようやく会計のことが頭に入った

これぞ図解。図解にしてわかりやすくしているつもりだけど、全然わからないという図解が多いこと多いこと。その点、本書は図解で本当に頭に入ってくる。会計の基礎知識は必要だが、ようやく腑に落ちた。

会計というレンズを通してお金の流れに気づく。今までのこの手の本で用語と関係性はなんとなくのイメージだったのが、全て線となり図となり可視化促しがされている点が有益。何度も読み直したい。

なにより、図を読んでいるだけでお金の流れがわかる。経済は血液となるお金の循環とはいうが、会社の会計という視点でのお金の流れが株主やお客を含めてみえてくる。

キャッシュフローもBSとPLを並べてこう考えればいいのかとようやく頭に入った。今もこの用語がイメージとなる図で右と左のお金の貸借の関係が言えるような図解の理解を得たので、会社の決算書が読みやすくなった。

8.いつもシャインの本を読んで頷くしかない

シャインの比較的新しい本。

過去作でもそうだが、今回はリーダーシップとは何か関係性とは何かを話し、まとめとしている。事例でもって、用意したレベル分けのレベル2を目標とする関係を築くことが目的。

このレベル2は今までをレベル1とする管理的ないわゆる仕事だけの関係から進化して、次の関係を提案。むしろ、このレベル2の関係を築くことができなければこの不確実性の高い課題を解決する時代でうまくいかないとも。

レベルの関係性は透明性に素直さが必要なことを感じる。学習する組織にするためには共同を通じて学習するのであり、互いの関係性がよいということは互いの次の行動を信頼して先読みできる力なのだろう。

そんなレベル2の関係性は上位のレベル3となる友人のような関係を気づかなくても、パーソニゼーションでもって関係性を作ることはできるとしている点が肌に合う。

巻末の紹介本は大体読んでいたものが多く、それはつまり組織のことを考えようとすると自然と出会ってきた本であり、その段階を経て今はこの本が必要と出版されたタイミングで出会っている縁を感じる。

9.幅の広さで花開く

人生は経験という名の実験の積み重ねだということが見えてくる。

早期教育による専門特化が必ずしも成果につながるとは限らず原則ではない可能性の指摘。いろんなことに触れ、いろんな角度を持ち専門性特化ではたどり着けない道をひらく。

水平思考やアナロジーを産む専門性となるある程度の学習は必要だろうが
自分の適性を常に考えてフィットする分野に身を置き続けることが大事なのだろう。それは長期にわたる計画性ではなく偶発性に思う

自分が好きで大事にしている考え方の計画的偶発性理論を感じる。

王道に憧れるが邪道でも本気ならば、様々なアレンジで生きていけるし、さらに自分に向いている出会いの発見もあると本書に気付かされる。

10.2021年ベストは社会構成主義の本

社会構成主義との出会いが今年は大きかった。

他者との関係でもって世界は構築される。この視点に立って、物事を見るといろんな分野で問題解決できることがわかる。相手への興味とか、わかりあうとか単純だが難しい問題に向き合うことができる。

初学者向けにはこちらが読みやすかった。

社会構成主義の基礎的な本。読みやすく、分量も少ない。新たな視点を得る方法として、考え方はとても共感できる。互いの認知をアップデートするには、互いの関係性を知る必要があり、個々人の物語を知る必要がある。

事例の対話がわかりやすく、問題に対して話し合うのではなく、お互いのことを知ることから始めるというのが、とても本質的である。結局は、相手のことを知らないから、自分の物語で過去も現在も未来をも語ってしまう。

そのことに気づけるこの社会構成主義は、様々な分野で使える汎用的な考え方だと言うことがわかる。

去年は特に対話について考える年になった。問題をいかに問題としてとらえるのか、それとも問題ではないのか。見えている・見えてない世界は人間ごとに生まれる世界。この世界についてもっと見えるようになりたい。

それは、視座・視野・視点そして止揚ということになるのだろう。弁証法のような視点が必要になる。対話は奥が深い。

2021年に読んだ本をふりかえって

今回は後編をお送りした。

前編と比較すると他者視点や成長それも健康だったり学習だったりという視点が入っている。これは、日々自分自身の向上を発達と定義して、福利的な発達を望む結果としての読書に思う。

読書から感じ取ることは多い。ただ、今年の目標を掲げた通りで、アウトプットの年として、多読乱読を少し控える方向性にしたい。

いつも図書館の本をいっぱいに予約しているが、徐々に減らしている。山積みの手元の本を消化することで、積読も一度解消へと向かわせてみたい。半年あればできそうだと見ている。

そうやって、スッキリさせた状態でアウトプットに向かいながらのインプットな出会いをしていこうと改めて決意した。


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