米国の天然ガス価格

米国の天然ガス価格は、温暖な気候と石油業界の掘削ラッシュが完璧な嵐を引き起こし、天然ガス生産量のおよそ3分の1を関連ガスが占めているため、およそ3年ぶりの低水準となっています。

• 3月下旬に2ドル/mmBtuを割り込んだ後、即日のヘンリーハブ先物は2ドル/mmBtu前後で取引されており、先物曲線はすべてコンタンゴで、市場が供給削減を予想していることを示しています。

• 米国の貯蔵ガス量は、この時期の5年平均を21％上回っており、フリーポートLNGの限定液化（当時のガス供給量の2％に相当）が在庫を押し上げている。

• IEAの予測によると、今年の米国の天然ガス生産量は日量100.67BCFに達し、昨年の日量98BCFに比べ3%増加する見込みです。ただし、一部のシェールガス掘削業者は低価格を理由にすでに生産を縮小しています。

市場の動き

• 米国のシェール会社Ovintiv (NYSE:OVV) は、プライベートエクイティ会社EnCap Investmentsが管理するパーミアン盆地の石油資産を約43億ドルで買収することに合意し、同社の株価は月曜日に9%上昇しました。

• 世界最大の肥料会社であるノルウェーのヤラ（OSL:YAR）は、パイプライン会社のエンブリッジ（TSO:ENB）と共同で、テキサス州コーパスクリスティに過去最大のブルーアンモニア生産工場を29億ドルで建設する予定です。

• 最近アップストリームM&A案件で最も活発な企業の一つであるカタールのNOC QatarEnergyは、モーリタニア沖に位置するShell (LON:SHEL) のC-10ブロックの40%の株式を購入することに合意した。

2023年04月04日(火)

OPEC+が5月から2023年12月まで160万b/dの減産を行うとサプライズ発表したことで、原油価格は急騰し、月曜日の取引では、2022年10月に行われたOPEC+の減産合意以来、最大の日中上昇幅となった。強気派の楽観的な見方を覆すような主要なマクロ経済指標がないため、原油価格の持続的な上昇の可能性はますます高まっています。

OPEC+が減産で市場を驚かせる。OPEC+の主要産油国は日曜日、2023年5月から年末まで、さらに160万b/dの減産に合意し、全体の抑制幅を366万b/d、世界の原油需要のほぼ4％に拡大し、原油価格を燃え上がらせました。

イラク、クルド人と合意 イラク連邦政府とクルド地域当局が、バグダッドが管理する収益分配メカニズムに合意したため、約2週間にわたり輸出が停止されていたクルド産原油のトルコ・セイハン港からの輸出が、数日中に再開される。

ヘッジファンドはOPEC+ショック前にキャッシュアウトした。OPEC+の減産に先立つ1週間、ヘッジファンドとマネーマネージャーは、主要な6つの先物・オプション契約で6100万バレルの買いを入れ、そのほとんどは、以前のショートポジションを解消したことによるものだった（-4800万バレル）。

インドネシア、石油の大惨事に圧倒される。インドネシアの石油業界では、今月初めに発生した燃料ターミナルの火災とタンカーの爆発に続き、3月に入って3件目の死者が出ている。スマトラ島にあるプルタミナのドゥマイ製油所で爆発が発生し、9人が重軽傷を負っている。

北海油田のストライキが始まっている。フランスのストライキがまだ続いている中、英国の労働組合ユナイトは、賃金や労働条件の改善を求め、4月5日から北海の契約労働者の最初のストライキを行うと発表し、シェル（LON：SHEL）、ハーバー・エナジー（LON：HBR）、APA（NASDAQ：APA）が運営するプラットフォームの生産に影響を与える。

不調に終わったグレンコア、テックの買収を模索。世界的な貿易・鉱業会社であるグレンコア（LON:GLEN）は、カナダの銅・亜鉛鉱山会社であるTeck Resources（NYSE:TECK）に225億ドルという、同社の株価に20％のプレミアムを提示したが、後者はこの未承諾オファーを拒否した。

中国のリチウム生産者は価格帯を設定する。OPEC+が石油の価格フロアを設定しようとしているのと同時に、中国の炭酸リチウムのトップ生産者は、遷移金属価格の急落を遅らせるために、トン当たり25万円（36,000/MT）のフロアプライスに合意したと伝えられています。

フリーポートLNG、通常操業率に戻る。フリーポートLNG液化プラントへの供給ガスのノミネーションが最近1日あたり1.9Bcfに増加し、ターミナルへのパイプライン容量の75％以上を利用していることから、米国第2位のLNG輸出施設は、名目容量での運転に戻ったようです。

米国の主要ガスパイプラインが再び停滞。ウェストバージニア州からバージニア州へシェールガスを供給する予定の66億ドルのマウンテンバレーパイプライン（NYSE:ETRN）は、米国控訴裁判所がウェストバージニア州の水利許可を取り消し、2023年2月のスタートアップがほぼ不可能になったため、またしても挫折を味わった。

シェルはサハリンから買収される。ロシア政府は、LNG企業Novatek (MCX:NVTK) がサハリン2ガスプロジェクトの27.5%の株式を、英国のエネルギー大手Shell (LON:SHEL) に12億ドルを譲渡することを、同社がロシアの法人に移行してから数ヶ月後に許可しました。

国連が深海採掘の申請受付を開始 国連の国際海底機構は、コバルト、銅、ニッケルを含む多金属ノジュールを探して、海底の資源ポテンシャルを利用しようとする鉱山会社からの申し出の受付を今夏に開始する予定です。

ドイツの保険会社、ノルドストリームをカバー。ドイツの保険会社Allianz (ETR:ALV) とMunich Re (XET:MUV) は、昨年9月に爆破された破損したNord Stream 1パイプラインのカバーを更新し、地政学的条件が整えば修理される可能性を示唆した。

ベネズエラの石油輸出が回復。ベネズエラの新石油相Pedro TellecheaがPDVSAの汚職調査を続ける中、原油輸出は3月に日量77万4420バレルに回復し、昨年8月以来の月間最高値となり、ほとんどが中国向けとなった。