1111日記
ポッキーの日だと気付いたのは昼だった。
何をしたのかわからないまま今日を終えそうになっている。
幸せになっていいんだよ、と言われた。
まるで今が不幸みたいじゃないか、と言いかけ、反論するのも面倒になり口をつぐんだ。
ずっと一緒にいられないことを、なんとなく、でも確かに、お互いが思っている節があると、今日、確信した。
相手が想像する未来に私はいない。
私が想像する未来に相手はいない。
明言したわけではない。
でも、おそらく。
どうでもいいときは意見が合わないのに、こんな時ばっかり考えてることが分かる。
未来に自分はいない。だから、幸せになっていいんだよ、と言う。
ずっと前からわかっていたことではあるけれど、改めて感じると、なるほど鉛を飲んだ気分だ。
俺がいなくても、と暗に言われている気がする。
いずれいなくなる人を愛するのは怖い。
愛した人を失うことは、その人を愛している自分も失うことになる。別れの痛みは自信を引き裂く痛みだ、と、言う人もいる。
こんなことを考えても仕方がない。
うるさいなぁ、私は幸せだよ。
愛してる、おやすみ。
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