遠き昔、佐和子との縁
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かつてのアルバムを開くたび、
佐和子の笑顔がそこに息づく。
「ありがとう」と囁けば、
彼女の声が心を温めてくれる。
雨の日も晴れの日も、
彼女の微笑みが心に浮かび、
思い出が遠ざかるほどに、
涙がこぼれ落ちる。
夕暮れの空を見上げれば、
その青紅色に佐和子を見出す。
喜びも悲しみも、彼女の笑顔が、
胸を締め付ける。
もしも来世があり、
彼女が今の僕を見ているなら、
きっとまた出会えると信じて、
僕は生きていく。
思い出が恋しくなるほど、
涙が溢れるけれど、
佐和子に再び会える日を信じ、
ただ会いたいと願う。
佐和子との縁は虚ろだったが、
芽生えた愛は誰にも奪えない。
親族に反対されても、
彼女の微笑みを心に焼き付ける。
今は遠く離れた場所で、
佐和子は夜の星のように輝いている。
この街の夕暮れを見つめ、
彼女を探し求める。
遠い日の雨の日も晴れの日も、
佐和子の笑顔があれば気にならない。
この世の終わりが来て、
彼女に会えるのなら、
僕の念願は遂に達成される。
虚ろな佐和子との縁が、
実在の愛の姿を持つ日まで、
月の出ずる度に、一番星に祈る。
僕の罪深き生涯に、
祈りが報われますように。