漁港の肉子ちゃん(一部ネタばれあり)
一部ストーリーに触れる内容がありますので、まだ、原作を読んでない!映画観てない!知りたくない!という方は読まんといてください。
原作より明るく、楽しい
明石家さんまが原作に惚れ込んでアニメ映画化しちゃった「漁港の肉子ちゃん」、哀愁あるストーリー。肉子ちゃんの声は大竹しのぶさん、娘のキクリンの声はCocomiさん、キクリンの友人は花江夏樹さん、そして、観終わってから知ったのですが、マツコデラックスさんも出演されています。原作に忠実ではありますが、書籍よりもより明るく、楽しい印象で映画化されていたように思います。
登場人物
主人公は肉子ちゃん…ではなく、肉子ちゃんを語る、肉子ちゃんの娘のキクリン。自由・素直・豪快な肉子ちゃんは苦労を苦労と感じさせない言動で、周りを明るくさせる女性。よく食べ、よく寝て、ぽっちゃり体型。キクリンは肉子ちゃんとは真逆の外観で、細っりとしており、性格は繊細、読書が好きな小学生。
いろいろな視点
物語は娘、キクリンの視点ですすめられていくので、視点の変化が彼女の成長の感情と成長の変化となっています。キクリンにとって肉子ちゃんは母であり、友であり、身近な大人の女性として表現されます。時として周囲の目を気にせず行動する肉子ちゃんのことを恥ずかしがりながらも愛情を持って、語り対等な女性としての視点でも表現しています。
日常の課題と希望
物語の中ではシングルマザーの問題やいじめ問題、発達障害を思わせる同級生が登場したりと、登場人物それぞれが社会課題を抱えています。しかし、映画の中ではどの登場人物も自然体で、課題を障害と表すとストーリーがもっと重くなったのかもしれませんが、あくまで日常生活の困りごとに留めています。困りながらも状況を受け入れて、日常の中で解決しようとしています。
映画では個性的な人物描写、に美しい海辺の背景、ひょうきんな生物が描かれて、原作の小説よりポップに表されています。個人的には映画より、重めな印象を受ける原作の小説の方に惹かれますが、それは私の職業柄だと思います。観終わった後は、どの登場人物も日常の中で課題と向き合っている、私も…と、なんだか希望を感じさせてくれました。
すでに映画の上映は終了しています。明石家さんまさんが大好きな妹の影響で、私も明石家さんまさんの作品は映画に限らず観るようになりました。お笑いにに限らす、感情を揺さぶられたり、素の自分に返る時間を作ってくれる明石家さんまさんの作品はこれからも触れていきたいです。
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