ECモールと自社サイトのメリット・デメリット④
棲み分けは???? 3月25日更新予定
まず今までのおさらいからですが、ネット上でお店を持つ2つの方法!
ECモールと自社ECサイトの違いとは?
まず、ECモールとは、簡単に言えばインターネット上にある商店街や
百貨店もしくはショッピングモールのような存在を指します。
複数のショップや企業が集まって商品を販売しているWebサイト
またはアプリケーションのことだと思えば考えやすいでしょうか。
販売者側は、既存のECプラットフォームを利用して販売活動を
始めることができるので、イチからECサイトを作る必要があまりないです。
そのため、サイト構築の専門的な知識がなくても
始めることが可能だと思います。
とはいえ、既存のフォームを利用するとサイトのデザインに独自性が
だせず、ほかの店舗と差別化を図ることが難しいと考える人も
いるかもしれません。
しかし、モールやプランによっては出店時にデザインを
独自に設定することもできるので、ECモールに関するWEBデザインが
できる人材や外注パートナーがいればトライしてみても良いいですね。
一方で、出店時に発生する料金については
気をつけなければならないことがあります。
モール型ECサイトを利用して販売活動を行うには
登録費用をはじめ、様々な手数料や費用が発生します。
ある大手のECモールでは、登録費用に加えて、いわゆる出店料にあたる
利用プランに応じた初期費用、プランや売り上げによって決まる
システム利用料を毎月支払わなければならないことです。
このようなシステムだと、売上が多くなるほど運営にかかる費用が
大きくなってしまうことが通常です。
モール型ECサイトに出店する3つの魅力とは
モール型ECサイトを利用する魅力は主に3つ
1つ目として挙げられるのが、集客力。
認知度の高い企業やショップであればスタート時からある程度の
集客を期待できるが、認知度がない中小企業やブランド力のない
ショップの場合には当初の集客に苦戦することは多はずです。
しかし、モール型ECサイトに出店することで消費者の信用をある程度
得られるため、集客力を少し底上げすることが出来きます。
実店舗の例でいうと、お客を集めるブランド力がまだ十分でないお店でも、
名の知れた百貨店に入ることで、お店に立ち寄ってもらえるチャンスを
得ることができるのと同じです。
モールで決められているルールさえ守れば、
同じスタートラインから有名な企業やショップと競うことができ、
購入する商品やお店がはっきりと決まっていないユーザーを取り込む
チャンスもあります。ECモールのブランド力や施策による集客力を利用して
販売活動ができる点は大きな魅力と言えますね。
2つ目の魅力となるのが、競合且つ参考企業が周囲に多くある環境。
モール型ECサイトは、自社ECサイトと比べて、専門知識がなくても
一定の集客力を確保できる一方で、競合がとても多いという
特徴があります。
ただし、ほかのショップはライバルであると同時に、
同業者の先輩でもある。同じルールに基づいて運営する他社のノウハウは、
特に初心者や運営経験が浅い人にとって勉強になりますね。
商品の価格の設定や商品説明の作り方など、
参考にできることは多はずです。
3つ目の魅力が、手軽に始めることができる点。
多くの場合、基本情報さえ登録すれば利用を開始することができます。
販売活動を始めたあとも、プランを変更し色々な機能やオプションサービス
を利用できるので便利です。事業の収益が安定して運営が軌道に
乗ってきたら、さらなる業績アップを目指してプロモーションの拡張を
行うこともできます。中小企業であっても大企業であっても、
企業規模にかかわることなく、それぞれの流通量に応じて
事業展開ができる可能性が広がります。
出品方法によって違う!モール型ECサイトの2つのタイプ
モール型ECサイトの運営手段には、主にテナント(出店)型とマーケット
プレイス(出品)型の2つのタイプがあります。
2つのタイプの大きな違いは、出品の方法です。
テナント型は、企業ごとにショップを運営して管理するのが特徴です。
代表的なショッピングモールが楽天市場だ。
ECモールによって構築されたプラットフォームを利用して
出店したい企業を集め、利益を出す仕組みとなっている。
もう1つのタイプが、Amazon.co.jpのようなシステムとなっている
マーケットプレイス型。
1つのサイトに集まった出店企業はそれぞれで自分のショップを
持つことはせず、商品を単体で出品するのが特徴です。
そして、受注を受けると、そのデータを各出品者に振り分けるシステム。
しかし近年、Amazonでも自社の正式な商品であれば自社の店舗ページを
持てるようになったりと、テナント型とマーケットプレイス型の
垣根は徐々に薄くなっています。
モールに出店した際は、企業が個々で自分のショップの商品登録や
受注管理、売上の集計まですべてを自社で行うことが基本です。
実店舗の例で考えると、百貨店の運営者に許可を得て、
ショップを出す場所を借りて販売活動を行うスタイルです。
ショップは企業がそれぞれで独立して運営しているため、
当然ながらほかのショップの情報を見ることはできません。
モール型ECサイトを検討中ならチェックしておきたい!
出店でのメリットとデメリット
膨大なトラフィックがあるのはモール型ECサイトならではの
大きなメリットです。どれだけ良い商品を扱っても
ユーザーにサイトへ訪問してもらわないと何も始まらないですね。
また、ユーザーからの信頼を得やすい点もメリットとなります。
知っているお店で購入するときには特に不安を持たないユーザーでも、
自分が認知していないショップで購入することにはハードルが高いと
感じることは少なくないです。
しかし、ショップ自体は知らなくても、有名なECモールにあるというだけで
ユーザーは安心し、お店を利用しやすくなります。
さらに、モールによるサポートがある点も企業やショップにとって
プラスとなるポイントです。
たとえば、物流などにおいてのサポートがあれば、
運営の負担が軽くなり、ビジネスはスムーズに進みやすいです。
一方、デメリットとなるのが、競合が多い点です。
ライバルとなるショップが多いほど、自社のショップの存在が
埋もれやすくなるため要注意です。
ただし、これはモールに限ったことではないはずです。
自社のECサイトにおいても、情報やショップがあふれるように
存在するインターネット上で埋もれやすくなるものです。
費用の面でも気を付けておきたいポイントがある。
いろいろなサポートがあって便利ではあるものの、
モールでの販売はさまざまな料金が発生します。
モールによって詳細は異なるが、一般的に発生するのがショップの
運営をするだけで必ずかかる月額費用や物流費、売上手数料やセール時の
販促費など。たとえ商品が売れなくても固定費は各種で発生するため、
損益分岐点を見極めておく必要があります。
加えて、多店舗展開を考えているなら、いずれ管理が大変になる点も
デメリットとなる。1つのモールだけで出店するより、
別のモールにも出店して複数の店舗展開をしたほうが、
多くのユーザーの目に触れやすくなり、集客力は上がりやすいです。
先に始めたモールの商品情報を再利用すれば、準備の手間はそれほど
かけずに出店数を増やせる点も魅力です。
しかし、運営後の手間はお店の数だけ倍増します。
管理をモールごとのルールで別々に行わなければならず、
作業は複雑になる可能性があります。
受注管理や出荷指示などやるべきことが多くなるので、
その際は一元管理システムなどの業務効率化のシステムの
検討がおすすめです。
成功させるにはコツがある!
モール型ECサイトを成功させるための方法は主に2つあります。
まず挙げられるのが、競合となるショップとの差別化を徹底する戦略。
1つのモールの中には数多くのショップがありますが、
購入先としてユーザーが残す印象はECモール名でしかないケースは
少なくないです。たとえば、ある1つのショップで商品を購入しても、
楽天市場で買い物をしたとしか思わないユーザーは多いはずです。
1回きりの客にしないためには、ユーザーにショップの印象をしっかりと
残しておく必要があります。そのためには、ショップの差別化は必須です。
具体的に、差別化を図っておきたいポイントは4つあります。
1つ目は価格。
誰でも手軽に情報収集ができるインターネットは、
買い物をする際の情報集めでもユーザーたちに活用されています。
同じ商品であれば少しでも安く手に入れたいというのは
誰しもの希望です。そのため、購入前にオンラインで価格を比較し、
最安値で販売しているショップを利用するユーザーは多いです。
2つ目は、商品品質。
安かろう悪かろうでは購入後の満足度は低くなります。
買い物に満足できなければリピーターにはなりにくいです。
反対に、商品の品質がよければ多少金額が高くてもユーザーの満足度は
高くなり、リピート購入につながります。
3つ目は配送クオリティ。
手軽に買い物ができるネット上のオンラインショップを利用する
ユーザーは、便利さを大事にしている人も多い。
手にするのを楽しみにしている商品が購入後、迅速に手元へ届くような
スムーズな配送システムがあれば、
それはユーザーにとって大きな魅力です。
また、配送方法を詳細に選べるオプションを用意するのも
差別化を図れる戦略ですね。
4つ目は商品点数。
十分な在庫と豊富なラインナップはユーザーを引きつけるポイントと
なりやすいです。ユーザーがせっかく購入の意思を持ってショップに
アクセスしても、在庫不足では売り上げにつながらないです。
また、買い物の手間をできるだけ省きたいユーザーにとって、
必要なものを一度に購入できるお店は便利です。
「このお店に行けば必要なものはだいたい揃う」と印象付けられれば、
固定客を増やすこともできるはずです。
モール型ECサイトを成功させる2つ目の戦略は業務の効率化。
今後のビジネスの成長を目指すなら、運用の一元化が重要です。
発注数が増加するほど、処理しなければならない受注事務が増えていき、
1日がかりとなってしまうこともあるからです。
単純な事務作業にはできるだけ時間をかけずに、
マーケティングなどの施策に時間や労力をかけることが大切。
料金体系や店舗数などを比較!ECモール大手6社の特徴
楽天市場
銀行や保険事業など幅広いビジネスを行う楽天株式会社が
創業時から行っているのがテナント型の「楽天市場」
2019年現在で店舗数は4万8000を超え、1カ月のPV数は約33億PVに上るほど
集客力がある。ただし、初回出店料と月額出店料以外にシステムサービスや
決済サービスの利用料金が固定で必要なことや、
2019年9月から税込み3980円以上の購入に対して全店統一で
送料無料となった点には要注意。
Amazon
次に紹介するのが、アメリカに拠点を置くAmazon.com運営のマーケット
プレイス型ECモール「Amazon」
2015年時には、既に約17万8000店を有していた世界的巨大ECモール。
売上の80%を生み出しているプライム会員や、商品の注文処理から保管、
配送、返品に至るまでのカスタマーサービスをモールが代行する
FBAのシステムが特徴。
取引時には販売手数料などがかかるが、初期費用は無料で月額料は
大口の場合に4900円かかるだけなのは出品者にとって心強い。
Yahoo!ショッピング
一方、ヤフー株式会社によるYahoo! JAPANのテナント型ECサイトが、
2019年現在で87万2000店以上を持つ「Yahoo!ショッピング」。
ヤフー株式会社は、ファッション通販サイトの運営で知られるZOZOの
買収や、通信アプリで有名なLINEとの経営統合などでも話題になった。
さらに、一定の条件をクリアした店舗のみが出店でき、
ユーザーはPayPayと連携したサービスを受けられるPayPayモールを
導入したのも目新しい取り組み。
会社の代表に川邊氏が就任してから特に変化が著しく、
今後の成長に期待が持てる会社だ。
出店にかかる費用はプランによって異なるが、初期費用や毎月の固定費、
売上にかかるロイヤルティーが無料なのは共通です。
ただし、決済やアフィリエイトの手数料、ポイント原資の負担は必要です。
Qoo10
2017年からの1年間で店舗数が1000店も増え、
2018年には1万1000店となった急成長サイトが、eBay Japanが運営する
モール型の「Qoo10」。
世界的なオンライン・マーケットプレイスを運営するeBayの強みを活用し
高価格帯のブランド商品や家電の数字の伸びが著しい。
出店にかかる費用は完全成果報酬型で初期費用はかからず、
必要となるのは取引が成立したときにかかる販売手数料のみ。
さらに、事業計画に対する担当者の相談対応があったり、
出店後も手続きや操作について問い合わせられる専門窓口が
用意されていたりとサポートが手厚い。
au Payモール
KDDIグループの後ろ盾を持ち、auと連携したキャンペーンなどを
活用しながら、auをはじめとするスマホユーザーが利用しやすいECサイトと
して誕生したのが「au Wowma!」。
DeNAショッピングとauショッピングモールをブランド統合してできた
モール型ECサイトである。auショップでの店頭接客を利用した会員登録への
営業活動や、グループ会社のWebメディアなどを活用した認知度を上げる
施策など、新規ユーザーの獲得に力を入れていて成長性が高い。
サービス開始後、店舗数は334%増となり、
2019年現在は1万5000店を超えている。
ただし、出店の際には初期費用や月額料金、売上手数料、
モールポイント付与料などがかかるため要注意
ポンパレモール
最後に紹介するのが、リクルートが母体のテナント型ECサイトで
2013年にスタートした「ポンパレモール」
店舗数は1000店ほどと小規模だが、数の多さではなく厳選した
店舗のみで勝負しようというのが運営方針だ。
ユーザーはリクルートグループの各種サービスで得たポイントを
買い物で利用でき、ポイント還元率が高い。
出店側にとっては大きな負担となるポイント原資の支払いだが、
集客においてはほかのモールとの差別化につながる特徴となる。
出店における料金体系は2019年7月に変更となり、
初期費用と売上に対するシステム利用料はかかるが基本出店料は無料だ。
利益を上げたいなら、利用する手段やECモールの特徴を把握して
自社に合ったスタイルを選ぶことが大事になる。
まとめ
イチから構築しなければならない自社ECサイトに対して、
ECモールは既存のプラットフォームを利用でき、
機能やオプションの選択肢もあるうえ、運営会社独自のサポートを
受けることもできますが、しかし便利な一方で、
さまざまな料金がかかることには要注意ですね。
さらに、ブランド力があり既存のトラフィックがあるので
スムーズなスタートが望める点は魅力ですが、
数多くある競合店に埋もれないような施策が必要となります。
利用する手段によってもECモールによっても特徴は異なり、
メリットもあればデメリットも存在するので、
自社に合ったスタイルを上手に選ぶようにしましょう!
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