田舎暮らしではLINEはライフライン

朝一でお湯を沸かそうと水を出したら、いつもより水勢が弱い。あれっと思い止めては出しを何回か繰り返したが変化はない。こういう時、私はまず家のどこかで水漏れ?と疑う。なんせ古い建物に住んでいるので何が起きても不思議ではないといつも思っているからだ。

急いでメーターを確認しに行くとメーターは回っていなかった。セーフ!とほっとして改めて原因を探すことにした。

雨が続いているからどこかで土砂崩れでも起きて、漏水しているのかなと思っても役場はまだ開いてない時間だ。こういう時頼りになるのが住んでる地区の友だちで作っているグループLINE「茶屋元若妻会」

「うちの水の出が悪いけどみんなのうちはどう?」と聞くと次々「うちも悪いよ」「大雨で漏れてるかもね?」とお互いに状況を確認することができた。役場に確認できる時間になれば誰かが聞いてすぐに「役場も把握してるって」「10時から断水らしいよ」と続々と情報が入ってくる。水を使えるうちに洗濯したり、水を貯めておいたりできるから、役場の広報車が巡回する頃にはみんな一通り段取りができているから余裕なのだ。

「茶屋元若妻会」というグループ名は旦那たちには苦笑されるが田舎では50代60代は若い方なのだから嘘ではない。もともと仲が良かったが地震の後とてもつながりが深まり、今ではかけがえのない仲間になっている。

旦那の愚痴を言えば、「わかるわかる」となぐさめてくれ、体の不調を相談すれば、心配してくれ、「冷蔵庫開けたけど何を出すか忘れた」と言えばあるある話合戦になり爆笑する。それぞれが人生経験を積んだ「若妻」だからこその心地のいい距離感と安心感があるのだ。

コロナ騒ぎの前は夫婦一緒によく集まって宴会をひらいていた。新年会、花見、月見、ハロウィン、誕生会、理由はなんでもいいのだ。飲んで食べてしゃべって、笑う。まだまだ安心して集まることができないのが残念で仕方がないが、そんなことで落ち込んでばかりはいられない。

幸い熊本では感染は落ち着いているので、「気をつけながら、できる範囲で普通の生活を送ろうね」がみんなの合言葉だ。

きょうも、「トマトもらったけどいる?」「いりま~す」「いるいる」とLINEが来る。どんなことがあってもたくましく暮らす、「若妻会」は最強のグループLINEなのだ。


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